たゆたえども沈まず (幻冬舎文庫)

34件の記録
taisho@y_general_d2026年2月16日読み終わった去年の大河ドラマ『べらぼう』で北斎や歌麿が生きた時代を見て、今年に入ってゴッホ展や浮世絵展で彼らの作品を鑑賞してきた。そんな中で出会った一冊で、まさしく今読むべき作品だったと思う。 ゴッホにも人生があって、彼の画家として完成するまでの生涯をドラマとして読むことが出来るってのは幸せなことだ。もちろんフィクションではあるけれども、大河ドラマ『べらぼう』同様、原田マハはあり得るフィクションを描くのが巧いよね。



まふぃ@bo_ok2026年1月30日フィンセント自身、あるいは絵を描くことに対する執着や狂気を直接的、または絵から間接的に表す描写が良かった。テオと関係を築いた2人の日本人の話が本小説だったので、原田さんのフィンセント目線のフィクションを読みたい。リボルバーがそれにあたるのかな?


- ふじ@mayu44bk2025年7月21日読み終わった浮世絵、大はしあたけの夕立 絵画にこんな効果をもたらすことのできる画家の技量と感性に、テオは心底驚かされた。 斬新な構図、新鮮な色。細部まで完璧に刷り上げる版画の技術の高さ。そして、画家の風景に対する独特の解釈、卓越した表現力。 浮世絵の特徴 極端に対象物に近づいて描く手法。 極端な遠近感が、小さな紙の上に無数の奥行きをもたらしている。 とにかく、西洋人の目には突拍子もない絵に映ったはずだ。 「なぜならば、私はあなたがたとは違う。『日本人』ですから」 パリで日本人でいることを誇りにしている、しなければならない フィンセントの描く絵は、激しい感情に彩られている。絵の具が叫び、涙し、歌っている。あんなふうに絵の具そのものに情緒が込められている絵が、いままでにあっただろうか。 フィンセントはフィンセント、自分は自分。2人は別々の人間だ。そんなあたりまえのことが、しかし、テオにはむしろ不自然になっていた。 フィンセントは、まるでテオの半身だった。 フィンセントが追い詰められればテオも追い詰められる。フィンセントが苦しめば、自分も苦しいのだ。 「テオドルス。あなたは、もっと強くならなければいけない」 フィンセントは強い、兄を支えるならもっと強くならなければ、世界に認めさせたいならー強くなってください」 フィンセントの絵は、血を流している。激しく何かを希求して、叫び、傷ついている。 激しい出血。直視することがはばかられるほどの。 「彼は、自らをつけ、自分の作品から幸福を追い出している。鋭いナイフをのどもとに突きつけられるような絵を、いったい誰がほしがるというんだ?いまのままでは、彼の絵を誰も受け入れることはない。だから、テオがどんなに努力をしても、彼の絵を売ることはできないだろう。…残念だが、それが現実だ」 強い風に身を任せて揺れていればいいのさ。そうすれば、決して沈まない。 パリはたゆたえども沈まず






























