穢れた聖地巡礼について(1)

86件の記録
- 凪@nagi2025年10月4日読み終わった借りてきた見える人のバックグラウンド語りあたりで、ちょっと「お話」ぽさが増して怖さが減った感じがした。 良い人ですよーというアピールみたいな。 「如何にそれが本当にある話ぽいか」という部分がこの作者の怖さのキモだと感じているからだと思う。
- バーナード氏@barnadoshi2025年9月20日幻想文学私は巡った。昔、神様がいた場所を。今や、宿痾たる人間の欲で穢れた聖地。その穢れで脳漿を満たし、罪を贖うことで、清麗な私として生まれ直すなめに。そして、私の代わりを見つけるために。
- はなつめ@hanatsume2025年8月18日読み終わった夏と言えばホラーなので(私は季節を問いませんが)話題の背筋氏の作品ふたつめを拝読。オカルトとしての怖さよりも、人間の利己性によって心が揺さぶられる、面白い作品だった。オチについては「もしかしてこうかな?」と思った通りだったが、予想通りでも楽しめた。
- 玄米ご飯の五目飯おにぎり@gomoku_meshi2025年7月27日読み終わったストーリーが繋がっているはずなのに、どこかパラパラしてる感じが終始否めなかったのは自分の読解力がないだけなのだろうか…
- にょろぞう@kofun_nameko552025年7月11日借りてきたかつて読んだこの方の前作はインターネット連載時に毎週楽しみにしていたのだが、ラストのまとめ方に期待の泡が弾け飛び、反転した感情だけが残ってしまい後発作品をずっと読めずに遠目で見てた。 帰省した際に奇跡的に図書館にあり読むことを決意した。 現代のインターネット社会を舞台にしたホラー小説。前作はまとめられた資料を我々が読む、という構図だったが、今回は登場人物がいて彼らの挙動を見守る形だった。 ミステリーのような構造に散りばめられたホラーは本当に鮮やかで、私はかなり好きだった。 この方が置く、ささやかなながらどうしても見過ごせない共通項の塩梅は本当にすごいと思う。
- kasu.@11uyksm2025年6月1日読み終わった借りてきた心霊スポット突撃系YouTuberの池田とフリー編集者の小林と宝条で書籍化企画を通すために、読者が喜びそうな考察をでっちあげていく。 過去に動画で取り上げた心霊スポットの追加取材を行っていくと見えてくる真実とそれぞれの過去や現状。 “これは俺が出会った、くだらない幽霊の話 これは僕が出会った、恐ろしい幽霊の話 これは私が出会った、ただの幽霊の話〟 幽霊を信じている人もいない人もどうでもいい人も、何かのきっかけで何を信じて信じないのか、凄く不安定なお話でハラハラした。 池田は終始いけ好かない男で、読了後は『呪われてしまえ』とまで思った。付箋貼ったところを見返すとほとんどが池田の気に入らない言動だった…(P.34 P.39 P.58 P92) 「空っぽだから」この一言がストンと腑に落ちた場面。何故かこの一言を見た瞬間、スカッとした。よく言ってくれたよ…優子ちゃん👏(P.159)
- 甘夏@Amanatsu_072025年3月20日読み終わった「幽霊の正体見たり枯れ尾花」と言うけれど、ただの枯れ尾花がノイズをまとい、恐ろしい怪異へと変質しちゃった、って感じの話。そのノイズは、心霊スポットを飾り立てたい人間による脚色だったり、その地域の因縁だったり、あるいはゼロ磁場のような不思議な現象が起こり得る特殊な地点そのもの、そして人間の思い込み。そうした要素が積み重なって、登場人物たちは知らず知らずのうちに六部殺しのくりかえしの構造に巻き込まれていく。それも、特定の誰かが意図して仕掛けるものというより、積み重なったノイズにより自動的に再生産されてしまう構造なのがまた恐ろしい。幽霊も生きている人間も怖い。 モキュメンタリー形式ならではの「現実味」があるからこそ、実在と虚構の境界が揺らぐ感覚に惹き込まれる。物語の序盤では意味不明だった出来事や現象が、ページを進めるにつれて徐々に形をなし、明確な恐怖となって迫ってくる不安感がたまらない。背筋さんの作品はどれも伏線の張り方が蜘蛛の巣のようで、一見関係なさそうな怪談が少しずつ繋がり、やがて背後に潜む“大きなナニカ”が明らかになっていく構成が面白い。