穢れた聖地巡礼について(1)

59件の記録
- kasu.@11uyksm2025年6月1日読み終わった借りてきた心霊スポット突撃系YouTuberの池田とフリー編集者の小林と宝条で書籍化企画を通すために、読者が喜びそうな考察をでっちあげていく。 過去に動画で取り上げた心霊スポットの追加取材を行っていくと見えてくる真実とそれぞれの過去や現状。 “これは俺が出会った、くだらない幽霊の話 これは僕が出会った、恐ろしい幽霊の話 これは私が出会った、ただの幽霊の話〟 幽霊を信じている人もいない人もどうでもいい人も、何かのきっかけで何を信じて信じないのか、凄く不安定なお話でハラハラした。 池田は終始いけ好かない男で、読了後は『呪われてしまえ』とまで思った。付箋貼ったところを見返すとほとんどが池田の気に入らない言動だった…(P.34 P.39 P.58 P92) 「空っぽだから」この一言がストンと腑に落ちた場面。何故かこの一言を見た瞬間、スカッとした。よく言ってくれたよ…優子ちゃん👏(P.159)
- 甘夏@Amanatsu_072025年3月20日読み終わった「幽霊の正体見たり枯れ尾花」と言うけれど、ただの枯れ尾花がノイズをまとい、恐ろしい怪異へと変質しちゃった、って感じの話。そのノイズは、心霊スポットを飾り立てたい人間による脚色だったり、その地域の因縁だったり、あるいはゼロ磁場のような不思議な現象が起こり得る特殊な地点そのもの、そして人間の思い込み。そうした要素が積み重なって、登場人物たちは知らず知らずのうちに六部殺しのくりかえしの構造に巻き込まれていく。それも、特定の誰かが意図して仕掛けるものというより、積み重なったノイズにより自動的に再生産されてしまう構造なのがまた恐ろしい。幽霊も生きている人間も怖い。 モキュメンタリー形式ならではの「現実味」があるからこそ、実在と虚構の境界が揺らぐ感覚に惹き込まれる。物語の序盤では意味不明だった出来事や現象が、ページを進めるにつれて徐々に形をなし、明確な恐怖となって迫ってくる不安感がたまらない。背筋さんの作品はどれも伏線の張り方が蜘蛛の巣のようで、一見関係なさそうな怪談が少しずつ繋がり、やがて背後に潜む“大きなナニカ”が明らかになっていく構成が面白い。