予告された殺人の記録
38件の記録
おにぎりクン@ongrkun702025年10月8日読み終わった冒頭から、ああ本当に殺人が起こることが読者にとっても示されるんだというのがわかって、その時点でかなり変わった構成なのかなというのを予想させた。イゲロン樹が何か知らなかったのですぐ調べたが、「絞め殺しの木」だと。本文中にもあるように初めから不吉な前兆を示され、語り手である〈わたし〉とともにどんな殺人事件が起こったのかを見ていく小説だった。 当時のその共同体の人間関係や、人種間だったり貧富の差だったり、個々人の内面をわたしの調査の視点から読者も一緒に知るようになり、最後の最後に彼がどう死んだのか描かれる構成がおもしろかった。 一部グロさを感じる箇所もあったが、滑稽さもあったりして、不思議なバランスだった。



米谷隆佑@yoneryu_2025年9月25日読み終わった殺される。 それがわかってなお面白いのは、ガルシア=マルケスの語り口の、多層的で興味を惹きつけ続ける力強さに尽きる。 終盤の描写にはワクワクさせられて、黄金色の朝日に照らされて雄々しく立つサンティアゴ・ナサールの姿に、目が眩みそうになる。彼の作風の軸にあるマッチョイズムがここに来てなお極まるのだ。 本作と『百年の孤独』と『族長の秋』を読んで気になったことの一つに、終盤、事態が荒れ狂った後に「文学」を明示した場面や説明の中で、文学とは何か、本作の要点は何か、を端的に述べ、また、創作のモチーフになったであろう現実の史料を広げる描写が見受けられる。だから、十分書いたら自我を前面に出しがち、な気がして面白いのだ。自我の発露でいえば、ことごとく登場人物の名に"ガルシア"や"マルケス"の名を冠していたりするのは、もはや確信犯的で笑ってしまう。 おそらく実際に調べたであろう検察の資料を、水に浸った資料室の中から長年探し続けてようやく見つけた、とか魔術的に描写して一部隠すも、無名にして文学の才を持つ何者かに代弁させる(件の村の医者も文学の才を持つ)ことで、自らの主張を顕在化しているように見える。やはり、作家ガルシア=マルケスの根はジャーナリストなのだ。その主義は、淡々とした事実を述べる記事を書くだけではなく、社や個人の表現を言葉で伝えることにある。だから、彼の作風にはいつも不穏さを焚き付ける手法よりかは、有り得そうな社会を舞台に有り得ない現象を繰り広げ、刹那的にエゴイズムを忍ばせた妙理を書き上げ、真実と意見の同居を許した長文に感心して止まないのだ。
あさぎ書房@ASAGI_BOOKS2025年3月16日読み終わった天邪鬼なので、「百年の孤独ブームに乗りたくないけどガルシアマルケスは読んでみたい」と通勤用に購入。 薄いからちょうど良いだろうと思っていたが、大量の登場人物が覚えられず、なかなか苦戦した。えーっとこれは誰の母親だっけな? 相関図を書きつつ読むべし。- satsuki@coloursss2025年3月10日読み始めた@ 電車今週の通勤本。本屋で文庫版の『百年の孤独』を見るたび買いたくなる衝動をこれすらまだ読めてないんだからで押さえつけているのでこれさえ読んでしまえば私はやっと『百年の孤独』を買えるようになる。がんばります。































