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こよなく
@koyonaku
読んだ本の中身を恐ろしいぐらい憶えてないので、記録をつけることにしました。
  • 2025年8月22日
    ガリヴァー旅行記
    ガリヴァー旅行記
    皮肉というにはどストレートな政治批判、社会制度批判、作者のアンチヒューマンっぷりが清々しい。人は愚かだけど、その愚かさが愛おしい、という話にはならずに、著者(という設定の)主人公が、読者(人間)は俺の前に現れるなで締めくくられてておもろすぎる。 理想だけが先行して役に立たない実験ばかりしてる学者たちを皮肉った章に出てくる数々の実験、キュウリから日光を採取、排泄物をもとの食べ物に戻す、屋根から建て始める建築法、言葉を無くして物をじかに持って会話などなど、おもしれーって読んでたら、いくつかの実験は実際の論文からヒントを得たらしくて、驚愕。
  • 2025年8月18日
    古代マケドニア全史 フィリッポスとアレクサンドロスの王国
    歴代のマケドニア王が、ヘラクレスの子孫やギリシア民族であることを喧伝することで、権力の正統性をアピールしてたように、現代になっても、マケドニアを栄光を巡って争われてたのが興味深い。そんなに民族や血統が大事なんやね。 他の記述に書いてある事でもデモステネスの弁論に載ってなかったら信憑性が疑われるくらい、デモステネスのフィリッポスへの対抗心が信頼されてるのも面白い。デモステネスの影響力ってそんなにすごいんや。ヒストリエでは情けないおっさんに見えたのに。 ヒストリエと言えば、なんで岩明先生はクレオパトラの名前をエウリディケにしたんだ?ネタバレを避ける為か?クレオパトラで言うと、フィリッポスがマケドニア人を妻にした謎の答えにエウメネスを持ってきた岩明先生すげーってなるし、プルタコスでは純粋な恋愛結婚のように語られてて、著者も案外そうなのかもしれないって書いてるのがおもしろい。
  • 2025年8月13日
    怪しい来客簿
    怪しい来客簿
    自分は悪い方に外れてるから、世間の普通になるのは諦めた方がいい。その分、自分も普通じゃない人に寛容でいようって考えに最近到った。そしたら、この本にまんま同じようなことが書かれてて、そりゃ読んでて居心地良いよなって思いました。
  • 2025年8月3日
    大きな鳥にさらわれないよう
    始めは掴みどころのない世界観に首を傾げながら読んでたけど、少しずつ世界が紐解かれて、穏やかな筆致に惹き込まれた。 社会も生殖も今の私たちとは異なる未来の人類。淡々と描かれる未来の私たちは、誰かを愛し憎み、去った者を偲ぶ、自由を求め、知らないことを知ろうとする。今の私たちと変わらない姿があるから、読んでると心は安らぎ、気持ちがいっぱいになった。
  • 2025年8月1日
    痴人の愛(1)
    痴人の愛(1)
    結果的に最高の妻を育てあげたって訳ですか。変化するナオミに譲治の嗜好も合わせて変わったのかな。白人コンプだけは変わらずに。 ナオミが馬乗りになって契りを交わす所で笑っちゃったし、西洋人の女性と会った譲治が途端にナオミを下げだすのも卑しくてめっちゃ面白かった。
  • 2025年8月1日
    きれはし
    きれはし
    繊細な方ですよね。 私は私のままで生きてきたことと、諦めが、一貫して綴られてた。諦めはあるけど決して投げやりではなく、割り切って2本の足で立ってる印象を受けました。 『お客』『チェックリスト』読めて良かった。
  • 2025年7月27日
    薬菜飯店(新潮文庫)
    『秒読み』と『ヨッパ谷への降下』がめちゃくちゃ良かった。 『秒読み』は大佐の記憶が失われていく描写が真に迫ってる。使命までは忘れてなかったとわかる最後の一行が洒落てて思わず息が漏れる。 『ヨッパ谷への降下』は不思議で夢幻的な短編。2人は村から逸して、2人だけにある国家を生きていくんだね。
  • 2025年7月26日
    自民党本流と保守本流 保守二党ふたたび
    戦後の政治史(主に自民党について)どうして保守合同が起こったのか、2つの保守勢力の思想や歴史認識の違い、歴代の首相がどちらの勢力でどういう人物だったのか、などが時代の流れに沿って書かれていて、ほとんどなにも知らなかった自分でもわかりやすかったです。 先の大戦に反省がなく、追放中に制定された憲法に不満がある岸信介と、そんな彼に心酔してた孫の安倍晋三の政策や、中選挙区から小選挙区への変更が党内での競争を失くし政治家のレベルを下げたなど、現代へと話も繋がり興味深く読めました。
  • 2025年7月23日
    勝手に生きろ!
    勝手に生きろ!
    酒を呑んでセックスして仕事を見つけて仕事をクビになる、ただそれの繰り返し。いい加減で起伏に乏しくて社会性の無さが辛くもあり居心地良くもある。
  • 2025年7月21日
    中国侵略の証言者たち――「認罪」の記録を読む (岩波新書)
    ある戦犯の供述書では、「自分たちが国際法上も人道上も許されない犯罪を犯す人間になったのは、天皇を頂点とする日本民族の優越性を信じ込み、中国人に対する蔑視を生み、中国人の生命を軽視することにつながった」というようなことが述べてあり、参議院選挙で話題の党を想起してドキリとした。 p.116 『日本兵戦犯たちの自筆供述書から具体像が明らかになった三光作戦は日本軍の作戦として、1945年8月15日の日本の敗戦まで、組織的に行われた抗日根拠地・抗日ゲリラ地区の民衆に対する、燼滅作戦であった。それはまた、ナチス・ドイツのホロコーストに比肩されるジェノサイド作戦であったといえる。』
  • 2025年7月19日
    息吹
    息吹
    やっぱテッド・チャンめっちゃ好きだ。人に優しい人だなって思う。人や人の営みへ愛を感じるし、信じてるんだなって思う。 一番好きだったのは『不安は自由のめまい』タイトルはキルケゴールからの引用らしい、良いタイトルだ。 分岐した多世界から自分の性質を考えるようになるって発想も面白いし、他の話を通しても語られてきた自由意志と変えられない過去と未来、それでも意味があり希望があるという話が、ここでは他者を救う結末となっていて、素晴らしい読後感を提供してくれる。 普遍的なメッセージを心に刻み込んでくれる物語の力は素晴らしい。
  • 2025年7月19日
    文明は〈見えない世界〉がつくる
    アリストテレスからガリレオ、ニュートン、アインシュタイン、超ひも理論へと、科学史を概観できて面白い。 私たちの宇宙は10次元かもしれなくて、見えてる世界は3次元だけだから、見えてる運動や現象は感性がもたらす錯覚であり、理性による〈見えない世界〉こそが真の世界であると、2000年前の哲学者の問いに帰ってきて感嘆。
  • 2025年7月15日
    水たまりで息をする
    主人公が会社を辞めた夫を見て、母が父から「弱い人間とは違う」と言われてたことを思い出す場面が最悪で最高。 優しくありたいのに優しくなれない。 寄り添いたいし愛したいし愛は本物なのに、普通を捨てきれない。 妻としてすべきことにも、社会的にすべきことにも、どこか冷静な眼差しであり続けるのが面白いし、すごくリアルな気がした。
  • 2025年7月15日
    半分世界
    半分世界
    ワンアイディアをリアルにシミュレートし膨らませる4作の短編集。 好みも思考も全く同じ自分がもう一人いたら、気を遣わずに相談したり遊んだり出来るのに、とよく妄想していたが、自分が大量発生する『吉田同盟』はそんな自分のチャチな妄想が比べ物にならない、ユーモラスで壮大な物語へと展開されて面白い。 『半分世界』は推し活あるあるが沢山あって共感できて楽しかった。推しの断片的な情報から、妄想を膨らませて物語を紡ぐオタクって大勢いる。本当に同じものを見ているのかと疑っちゃうくらい発露は多様で可笑しい。
  • 2025年7月13日
    ホメロス物語
  • 2025年7月13日
    食べものから学ぶ現代社会
    リスクを分散せずに限られた地域で限られた作物が生産されるのは、資本主義経済的に都合が良いから。 輸入食品はタックスヘイブンを経由して節税されてるから安い。 大企業が輸入原料を多用する食糧システムを牽引するようになった歴史があるから、日本の食糧自給率は低い。 食糧問題の技術革新を推し進めようとするのは企業の利潤の為で、人々の胃袋を満たすのは別の話。 などなど、言われて初めて気付かされる、食べものと現代社会の話。
  • 2025年7月13日
    世界の神話
    世界の神話
    似たような神話が世界中に存在するくらい昔から世界はちゃんと繋がってるんやなー
  • 2025年7月11日
    マイ国家
    マイ国家
    『宿命』の空虚感がたまらん
  • 2025年7月10日
    広い宇宙に地球人しか見当たらない50の理由: フェルミのパラドックス
    50の説を数学や物理学、生物学、哲学と様々な角度で検討する訳で、正直難しくて流し読みしてしまう説明もあった。それでも終末論法や言語器官などの話は面白く、複数の分野から検討する贅沢さが良かった。 解29の『いつも曇り空』夜が無いから宇宙を想像出来ないって発想おもろ、流石アシモフ先生。
  • 2025年7月10日
    春にして君を離れ
    春にして君を離れ
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