
ゆぴ。小説しか勝たん
@milkprincess17
ライター・作家をしております。最近疲れているので小説をもりもり食べていきたい気分。村田沙耶香さん、湊かなえさん、三浦しをんさん、凪良ゆうさんなどなど。2025.03-の備忘録。
- 2025年8月21日本日はどうされました?加藤元小説記者がさまざまな関係者に取材していくなかで、真相が明らかになっていくタイプのドキュメンタリー小説。あまりにミステリを読みすぎて中盤で犯人がわかってしまった…! 人の見え方や発言ってあくまでその人自身の主観で必ずしも真実ではない “本物"を見極めるって難しいなと、記者の立場になりきりながら痛感させられる
- 2025年8月19日
- 2025年8月18日許されようとは思いません芦沢央小説許されようとは思いません | 芹沢央 タイトルの伏線回収がお見事!個人的に子役の孫とその祖母を描いた「ありがとう、ばあば」がゾッとした。 読者に「思い込み」をさせて最後の数ページで裏切っていく手腕の鮮やかさよ。 マジAHA体験
- 2025年8月17日悪い夏染井為人小説悪夢みたいな話。ケースワーカーとして生活保護の不正受給を取り締まる主人公。「働きたくない」人、「親族はいない」と嘯く人たちのなかで、本当に必要としている人には届かない状況がしんどすぎ。 そして生活保護システムの穴によってとんでもない展開に…これは大鬱だ…
- 2025年8月8日アリアドネの声井上真偽小説令和のヘレン・ケラーと呼ばれる人が崩壊した地下都市で生き埋めに。ドローンを操縦する主人公は果たしてどう彼女を救出するのか…というありそうでなかった、緊迫感に満ちたストーリーにハラハラ!読んだあとは、ひとりで背負い込んで生きていく必要などないのだと、きっと心が救われるはず。
- 2025年8月7日キャンプをしたいだけなのに山翠夏人小説待ってこれがデビュー作⁉︎天才か⁉︎本当にタイトルの通りキャンプがしたいだけなのに、ありえん事件に巻き込まれていく主人公が不憫すぎるし、そこそこ強くてバトルができることにもおったまげるしシュールで面白すぎた
- 2025年8月6日どうせそろそろ死ぬんだし香坂鮪小説タイトルからはいい意味で予想がつかなかったコッテコテの推理小説モノがいきなり始まり、しばらく呆気に取られてたんだけど、のちに設定が二転三転としていき、アーッとなる展開が待ち受けている。いろいろ裏切られる小説。
- 2025年8月4日ボトルネック米澤穂信小説後味わっっっる…。自分の世界とはところどころ違う「IF」の世界に迷い込んだ主人公。そこで知ってしまう真実とは…という感じなのだけど、こんな終わり方ありますか。いやぁ私でもそうなるかもしれないけど…IFなんて考えないほうがええね。
- 2025年7月31日目には目を新川帆立小説犯罪少年Aが遺族の報復に遭った。少年Bの密告によって。 罪の重さを考えると何も仕方なくないが、ただ寂しかっただけ、理解されたかっただけ、と動機がささやかながらこの世を生きるには必要なことばかりで胸が苦しい
- 2025年7月29日
- 2025年7月29日爆弾呉勝浩小説爆弾犯の意図がわからず、不可解で遠回しな供述にイライライライラしてしまったけど、言葉遊び、言葉のあやがすごい。 人生で一度はインパクトを残したい!の承認欲求をひしひしと感じる。私も爆弾、持ってるかも。
- 2025年7月29日絶叫葉真中顕小説マンションで見つかった変死体。彼女はどんな人生を生きたのか。事件の全貌が徐々に明らかになっていくとともに、幼いころから今に至るまでの彼女の歩みが見えてくる。一度生まれたわだかまりをないことにするのは難しい。それを抱えて生きることは、もっともっと難しい。
- 2025年7月28日月収原田ひ香小説強烈なインパクトのタイトルとは裏腹に、地に足をつけてもがく女性たちの暮らしが垣間見える。 自分らしくあるために。守りたいもののために。登場人物の年齢は20-30代の独身がほとんどで、そうだよね1番人生とお金に悩む時期だよねと思ったりした
- 2025年7月27日DTOPIA安堂ホセ小説世界各国の代表がひとりのミス・ユニバースを取り合う恋愛リアリティショー。定点カメラによって視聴者自身がさまざまな角度や解釈で番組を切り取ることができる、まったく新しいショーが映し出すのは、ジェンダーや人種など、世界が直面する複雑な課題たち。言語化が難しいが、とにかく強烈な読書体験。
- 2025年7月25日ロスト・ケア葉真中顕小説テーマは介護。問われるのは正義。死にたいと願う人、死んでほしいと願う人に応えるのは正しいのか間違っているのか。この世の秩序を守るため、人を殺めるのはいけない、安楽死などもってのほかということになっているけど、自分の未来を考えると、その綺麗事を前に耐えられるのだろうかと思ってしまう
- 2025年7月24日彼女たちの牙と舌矢樹純小説中学受験中の子どもを持つママたち。なんだなんだ、カーストマウントものか、と思ったら気付けば犯罪に巻き込まれていき、それぞれが抱える事情に焦点が当てられていく。幸せそうに見えるあの人だって、本当は爆弾を抱えているものだよね。主人公がキレキレすぎて見ていて気持ちよかった。
- 2025年7月21日なりすまし越尾圭小説目まぐるしい展開にハラハラしながら一気読みで夜も眠れず。ブラフがいっぱいあって、「この人を疑ってほしいんだろうな…しかし私はそうはいかないぜ!!」という筆者との攻防戦を楽しめる。一体誰が誰なんやー!
- 2025年7月20日国宝 下 花道篇吉田修一小説映画も小説も受け取ったメッセージは似ているけれど、まったく違う読後感。芸ごとは技術だけではなくて、どんな人生を生きてきたがすごく問われる。結末は、酸いも甘いもあったこそで、映画ではそれが悲観的にも映ったけれど、小説ではきっとこれで良かったのだという気持ちで溢れている。いろんなことがあったけれど、そのたびに芸の肥やしにして。それすらもおいしいと思えていたのなら、彼は本当に国宝なんだわ
- 2025年7月19日国宝 上 青春篇吉田修一小説ちょっと待ってくれよーーー。映画もめちゃくちゃ面白かったけど、小説がそのまんまの雰囲気でびっくりした。「あ、さてさて〜」という感じの軽快な語り口に耳を傾け、大きな舞台を眺めているような気分。映画以上にそれぞれの人物の心情や背景の描写が丁寧で、それぞれの人生が錯綜するのが楽しめる。あぁ、あの人はこんなことを考えていたのだ。主人公が表にいたとき、彼はこんなことをしていたのだ、というのが補足され、どのキャラクターをも愛しく感じる。しかし、映画であのキャラの存在を完全抹消しているのにはびっくりした。ねぇ、喜久ちゃんあなたひとりじゃなかったのね…よかったよ…
- 2025年7月17日満願米澤穂信小説短編集のなかでは、誰もが願いを叶えるために罪に手を染める。知らないほうが良いことのほうがたくさんあるのだと知る。なかでも「柘榴」はタイトルからいや〜な予感がしていたけどそのとおりになってしまった。欲しいもののため、誰も手段なんか選んじゃくれません。
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