海と毒薬

40件の記録
- okabe@m_okabe2025年7月1日読み終わった幼い頃、親戚に優しいおじさんがいた。おじさんは戦争に行った経験があって、父はよく「あの人だって、戦時中は相当残酷なことをしてきたはずだ」と言っていた。この小説を読みながら、そのことを思い出していた。
- ゆらゆら@yuurayurari2025年6月25日読み終わった初めての遠藤周作。さすが、面白かった。戦争中の恐しい事件が中心の出来事にあるけど、それをこんな風に読ませるなんて小説の技術がすごいな。導入、戦後の一市民の語りから、戦中の事件の間に、関係者が過去を語る章が入る。佐伯彰一さんの解説もふむふむと読む。 (23.8.30読了)
- セルジオ@sergio2025年6月3日自分が当時その場所に、その立場でいたとしたら抗えたか。当日手術室に入ったあとの勝呂のささやかな抵抗に共感しながらも、その勝呂に同僚がかけた言葉がリアルだと感じる。 どうせ死刑になるのだから。医学の発展に繋がり多くの人を救うことになる。自分を納得させるための言葉、もっともらしい理由があるときこそ、ひっかかるものを大事に、より大きく見ることを心がけていようと思う。
- こよみ@Candy_Noisily2025年5月8日読み終わった読みやすい文章で良かった。 この時代だからこそ起こった事件だと思うと迂闊に関係者を責められないし、「自分ならどうするか」を強く問われているように感じた。 登場人物の過去からしっかり掘り下げて、3人の視点から見ることでより想像しやすかった。 こんなにも死の暗い匂いがする文章を書けるのが凄いな。めちゃくちゃ好きな作品だった!
- 夏しい子@natusiiko2025年3月6日かつて読んだこれは凄かった。正統派の倫理観を「人間の尊厳とは何か」を突き詰められたような小説だ。 私は意外とサイコパスな戸田という人間の方が人としての黒さが無いように感じる部分もあるなと思った。 勝呂があの手術の後から、最初の主人公に出会うまでのところも読んでみたかった。
- I.@spring_3172025年3月3日読み終わった「日本人とはいかなる人間か」 不気味さと日常が隣り合わせにいることの表現がすごかった 繰り返されるどうせ死ぬのだからや医療の発展のためという生体解剖への言い訳 本当に彼らに罪の意識はなかったのか 私が勝呂ならどうしたかな 断れる訳もなく溶け込んでいた気もする 罪の意識よりもそれが勝ってしまう感覚がそれなのだろう