めっちゃ文体が上手いパトリシア・ハイスミス。 初めてのハッピーエンドのレズビアン小説、とか最初は別名で発表、とか、 作者の実体験がモデル、とかそういうのを凌駕する職人芸のような文章の綴り方で、 この文章だったら、どんなストーリーでも読めそう、となった。 ハマりそうな作家。

映画を見てから読んだ。 映画よりも薄暗くて、じめっとした描写があって、二人の交わす言葉も回りくどくて、長いな…と思いながら読んだ。映画のケイト・ブランシェット演じるキャロルの声や表情が本当に素敵なのだよね…。 作家名を変えて出さなきゃいけないような時代に、悲恋でない終わり方を描いてくれてありがとう。キャロル以後の作品が悲しい以外の終わりを迎えられるようになったのはすごく大きなことだと思う。 訳者あとがきから引いて、この後いろんなキャロル以後のレズビアン文学を読んだ。

映画perfect daysを観てからずっと読みたかったパトリシア・ハイスミス🇺🇸ようやっと順番が回ってきました。(積読からの) 孤独と生の実感と自由。 苦手なジャンルの筈なのに夢中で読んだ。 「古典とは時代を超越した、人間の業を描くものだと思います。」 4/23了

好きな本 映画を見てから読むとだいぶ印象が違う というよりよくこれをおしゃれな雰囲気にまとめたな……と思う