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ふじつぼ
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@famisaiko
日本の現代文学を中心に、新書なども。 好きな作家を読み返すことが多いです 読書の半分は読み手の実力が担っていると思っています。
  • 2026年8月14日
    チョコレートコスモス
    なぜこんなにも天才というものの存在を、読者の前に立ちあがらせるのが上手いのだろう。 蜜蜂と遠雷、のちのspringと併せて芸術三部作といえるのかもしれない。
  • 2026年8月6日
    文藝 2026年 8月号
    文藝 2026年 8月号
    石田夏穂「私を某国に連れてって」 労働と身体のテーマで毎回おもしろさの彼方に持っていく作家が今度は指の皮のささくれを剥くことにハマる主人公で一本書いていた。オチまでお見事だった。 日比野コレコ「ALL IS HONEY TO ALL」 他者の身体を見つめるまなざしと、自身の身体をつくりかえることの屈曲した叫びが痛々しくも新鮮に描かれていた。町屋良平読者は好きなのではないだろうか。 身体性をかたどった全く違った二本が楽しい号だった。
  • 2026年8月4日
    ドミノ
    ドミノ
    登場人物が多く展開も目まぐるしいのに一度も「誰だっけ?」とか「何してたんだっけ?」とは思わずにグイグイ引き込まれるエンタメ小説の金字塔。 東京駅地下の八重洲ブックセンターでは今もなお目立つ場所に山積みで売られていますね。
  • 2026年7月27日
    センスの哲学
    センスの哲学
    なんとなく開き直したら変わらぬ読みやすさに一気に再読してしまった。 この時期の外の猛暑と建物内の強すぎる冷房とかを、快と不快とリズムだな……と思うことで乗り切れる、そんな尺度をいくつもくれる大事な一冊だ。
    センスの哲学
  • 2026年7月23日
    しろいろの街の、その骨の体温の
    開発途上のニュータウンと思春期の肉体が空虚さをもって共鳴する技法が光る初期の傑作である。 心身ともに主体性を獲得するという多くの人が当たり前に通過していくようなことも、このような迂遠な過程を経てしか経験できない人間だっているのだろう。 同時代にリアルタイムで読めていることがありがたい作家だ。
  • 2026年7月22日
    滅びの前のシャングリラ
    隕石の衝突で一ヶ月後に地球もろとも消滅することが決まった人類。いじめられっ子で学校に居場所が無い高校生・江那友樹を中心に、同じく生きることに絶望していた章別の語り手たちが刻一刻と迫る世界の終わりを前に、自身の生を見つめ直していく一瞬の煌めきが目映かった。 書き終えるの二ヶ月を要したという最後の一日の最後は、それまでの丹念な心理描写とは打って変わって起きた事象のみが書かれていることで、対照的に全員の情念が一気に湧き上がって感じられるラストだった。 著者の作品の中では設定から異質寄りではあるけど、他のヒット作では味わえない読後感に包まれる大切な一冊であることを再確認した。
    滅びの前のシャングリラ
  • 2026年7月19日
    すみれ荘ファミリア (講談社タイガ)
    古めかしい下宿・すみれ荘の管理人を務める一悟と気心の知れた入居者たちの穏やかな日々。 そこに芥と名乗る小説家の男が引っ越して来るが、その姿は一悟の生き別れた弟であり、その目的は果たして……。 巻き起こる事件や明らかになっていく事実は、ひとつ屋根の下に同居していてさえもわからない人間の多面性と、愛というものの一筋縄ではいかなさを浮き彫りにさせる。 すみれ荘の面々が丹念に描かれていくなかで、ただ反論を引き出すための露悪要員としてのみ現れるだけの人物がひとり居てしまって、初読と変わらずそこが気になってしまった。 現実にはそんな事ばっかりなので、リアリティとして捉えることも勿論できるのだけど。
    すみれ荘ファミリア (講談社タイガ)
  • 2026年7月17日
    ゾンビ回収婦
    ゾンビ回収婦
    現代的モチーフでありながら、普遍的な現実と仮想のあわいを生き来する作風がより深まった快作だった。 実に三回目の候補入りでの芥川賞受賞となったわけだけど、手に取る読者の広汎に届きうるパワーが増したのではないだろうか。 (一度目の家庭用安心坑夫は「おいしいごはんが食べられますように」、二度目の猿の戴冠のときは「東京都同情塔」と並びだったらしい。そりゃ強い……)
  • 2026年7月17日
    わたしの美しい庭
    関係性を描くことで産まれる価値観の摩擦と、そこにただあり続ける庭というモチーフが綺麗にまとまっていてするすると読めた。 「結果として、世界は穏やかに分断されていく」
  • 2026年7月15日
    丹心/まごころ
    新潮4月号で(無かったのでこちらで)芥川賞発表まえに滑り込み読み。テーマが一番遠い+技法が多いのでついていきながら読む気持ちがほとんどになってしまった。
  • 2026年7月12日
    神さまのビオトープ
    2017年の著者の文芸初作品、平たく言えば非BL第一作。 若くして亡くなった夫の、自分だけにしか見えない幽霊と暮らし続ける主人公うる波が、あらゆる人間たちと出会うことで自身が揺らいだり見つめ直すことでより強固になったりしていく。 「"ふつう"ってこうでしょ」を常に押しつけられる世間への抵抗を続ける、著者の通底した情念のようなものを軽やかに描き切るあたりはのちのヒット作にもつながるエッセンスを存分に感じられる。 無自覚な偏見を自覚させられるための描写が、情報を出す順番による裏切りに頼りすぎているようには思うが、改めて好きな作品だった。
  • 2026年7月10日
    群像 2026年 8月号
    杉森仁香さんの創作「こういう音で形とか愛」がとてもよかった。魅力的で引き込まれる人物と語り。
  • 2026年7月9日
    ユートロニカのこちら側 (ハヤカワ文庫JA)
    「地図と拳」から読み始めた著者をゆっくりとさかのぼって、デビュー作までたどりついた。 設定はSFでありながらそこにいる人間たちがしっかりと描かれており、幅広い読者を虜にする筆力を感じた。 小川哲は最初からすごかった!
  • 2026年7月5日
    一人称単数
    一人称単数
    6年ほど積んでしまった。いざ夏帆へ
  • 2026年7月1日
    東京タワー
    東京タワー
    ふと思い出して、詩史の齢も追い越そうかという今になって再読。 むかしあんなに大人に見えたかれらが、とても幼さをもってより愛おしく映った。
  • 2026年6月25日
    マジカルグランマ
    社会構造への問題提起を内包しつつ、輝かしい主人公像をもってグイグイ読ませる著者らしさ全快の鮮やかなエンタメだった。 マジカル◯◯は日々あらゆるところに転がっているのでは、というひとつの物差しが読者ひとりひとりに宿っていったのだろう。 宇垣美里さんの文庫解説もとてもよかった。
  • 2026年6月23日
    くるまの娘
    くるまの娘
    酒と病に乱れる母に振り回される周囲。 家族というものの輪郭の曖昧さと家そのものの身体感覚が共鳴し、観念に訴えかける筆致に没入しながら読んだ。
  • 2026年6月21日
    Yuming Tribute Stories
    Yuming Tribute Stories
    全部は読んでなかった気がしたので今さらながら。 群像劇形式がやがて苗場のコンサートの空間でひとつになる、川上弘美の「春よ、来い」が圧倒的だった。
  • 2026年6月18日
    大地のゲーム
    大地のゲーム
    未曾有の大地震に見舞われ、身体的にも精神的にも大きな分断を体験した世界での学生たちの生き様を描く。 著者の作品の中では設定としては異質だが、久々に読むと生命の根源に訴えかけるラストに向かう必然性を感じた。 先日ふかわりょうさんのトークライブにゲスト出演された回を聴きに行った際に、「書いてるときは登場人物たちに脳をジャックされているような感覚」と話されていて、あらゆるモードを使いこなす筆致の多彩さの理由が腑に落ちたのでした。
  • 2026年6月17日
    かか
    かか
    「推し、燃ゆ」以前の著者のデビュー作にて新人賞受賞作。 行き場の無い孤独を切迫した語りがこれでもかと伝わってくる傑作だった。こっちを先に読むのがいいと思った。
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