センスの哲学

196件の記録
- r@teihakutou2025年7月10日読み始めたあまりにも雨がひどかったから、駅構内のパン屋のイートインで雨が弱まるのを待ちながら読みはじめた。 話すような調子で書かれているし、「はじめに」がとても丁寧な導入で、読みやすい。
- ふるえ@furu_furu2025年6月14日読み終わったセンスとは「リズム」であり、その反復と差異の中で生まれてくる偶然性(予測誤差)こそが、固有のセンスという個性を生み出していくのかもしれないと思った。 モデルの再現から降りること。憧れるもの、再現することに上手さという基準を委ねることをセンスとは呼ばないのではないかという投げかけは救われるような気持ちになる。 全体としての抽象度が高くなる「大意味」だけではなく、そこに行き着く過程の中にある「小意味」にも目を向けることで、物語に囚われることなくそれぞれの「リズム」を楽しむことができるようになるのかもしれない。 2周ぐらいしてなんとなく全体が掴めたような気がする。『勉強の哲学』も読みたくなった。
- ふるえ@furu_furu2025年6月9日読んでる「脱意味化」という部分で、そのものの背景や意味ではなく、そこにあるものの「リズム」(形や色など)を楽しむという話があって、ついつい作品やものに対して背景を想像して楽しむ自分がいることを自覚する。
- ふるえ@furu_furu2025年6月7日読んでる借りてきた「センス」という抽象的で、どちらかというと誰かとの比較の中で使われるような言葉をほどきながらどういうものなんだろうと考えていくのが楽しい。内容もそうだけど、文章の書き方が優しいというか、読んでいる人がどう読むのか考えているのが見えてなんだかありがたい。
- 雨@___amadare2025年6月5日読み終わった"・ひとことで言えないから、わからなかった、要するにどういう意味?ということになりがちだが、その先へとセンスを開いていくには、小さなことを言語化する練習が必要である。 それは、重要とは思えないちょっとした何かでも、どうなっているかを「観察」して言語化する練習です。たとえば、家具屋さんでスタンドライトを見て、ここがこういう形なのがいいねとか、そんなちょっとしたことから始める。それを言うのは意外と難しいかもしれません。そういう言語化には心理的なハードルがあったりする。意味がない、無目的だと思えるからです。 日常のささいなことを、ただ言葉にする。それはもう芸術制作の始まりです。ものを見る、聞く、食べるといった経験から発して言葉のリズムを作ることだからです。もう文学です。"(p.111-112)
- ポセイドンのうんち@big82842025年6月3日読み終わった痛気持ちいい=痛みの中に「気持ちいい」を見つける、つまり不快の中にある「快」を見つける。 わたしは予測不能であるから不快であり、その新鮮な不快さを楽しむ"マゾヒズム性"を持った人間だから「ボーはおそれている。」などの理解不能であると称されることのある映画が大好きなんだ。 理解できない映画だいすき!ブニュエルの「自由の幻想」ランティモスの「ロブスター」キューブリックの「アイズワイドシャット」 初見では理解できない不気味でうっすらと不快な展開またはシーンがある映画!大好き😘😘 この本を読んだおかげで不快な映画が好きな理由をまたひとつ知ることができた。
- はな@hana-hitsuji052025年6月2日読んでるKindle Unlimited『視覚の方がナンセンスに耐えやすいのかもしれません。 音の乱れはより「体にくる」のかもしれません。』 …確かに、視覚的なものは目を瞑れば遮断出来るというかしやすいのに対して、ノイズは我慢出来ない時がある。 絵画を鑑賞するときに「リズムと対比」を意識して観たことなかったから、今度そこに着目してみようかな。 ただただ、圧倒されたり、私はこの展覧会でどの絵にならお金を払ってでも家に持ち帰りたいと思うんだろうか?みたいな視点で見てた。
- Ken@ken_book_lover2025年5月30日読み終わった難しいかなーと思ったけど、思ったよりも分かる〜となって読み進められておもしろかった。 センスとは、鑑賞物を脱意味化し、そのもの自体のリズムを感じることだと。 確かに自分ははものすごく意味を考えてしまうので、もっとそのもの自体を観察するという感覚を得られると良いのかなと思った。意味的な評価をせずに、目の前のものの細部を捉える感じかな。意識してみよう。
- とーひろ@kajihirorz13162025年5月29日読み終わったまた読みたい芸術の見方のヒントを得たいと思って手に取ったが、芸術に対して「意味」なんて考えなくて良い、という発想が目から鱗。最終的には何だか人間の可能性を肯定してくれる本だった。哲学者であり、かつ自らも文学・美術の作家である千葉先生だからこそ書ける本。また何年か後に読み返してみたい。 ・鑑賞サイドのみにいると、「意味」ばかり気にしてしまう(自分)。制作サイドでは、材料を集めて組み立てるという意味が生まれる前段階がある。 ・再現思考から降りることがセンスの目覚め。モデルは抽象化して要素を使うのが良い。 ・意味から離れたリズムの面白さがわかる、それが最小限のセンサの良さ。リズム、対比、運動、反復、展開、凸凹を楽しむ。脱意味、即物。 ・「いないいないばあ」は存在/不存在の対立とリズム。人間の根本的な寂しさを乗り越える。安定を求める生物が、遊びの中で不安定と安定の反復を楽しむ。そこに絡まる多様なうねりを楽しむ。ビートとうねり。(文学の描写の良さは意味から離れたところにあるのでは?と思った) ・人間はグラデーション。規則性から逸脱するとイキイキする ・安定(意味)を求めるのが本能であるにも関わらず、予想から外れている展開にも喜びを感じるのが人間。不快かつ快。不快だと思うのは思い込みがあり、自分の予測範囲を超えるから。 ・具体で見るから関連性がわからなくなる。抽象化(気分を最大限に開放)すれば、すべては「存在する」という意味で繋がる。 ・意味や目的に達する前の遊び/無駄の時間を楽しむのが芸術。 ・ペットが可愛いのは予測誤差があるから。予測通り動くなら、ビリヤードの玉と同じ。安定を求めているのに、耐えられる予測誤差(偶発性)を欲する。
- はな@hana-hitsuji052025年5月15日読み始めたKindle Unlimitedデリカシーのない私的な質問を繰り返す人と、肩書を自慢していることに気づかない人は個人的にセンスないな〜と感じる。 どんな展開で意見を知れるのか楽しみ。
- いっちー@icchii3172025年5月14日買った届いた先週買った時何を思って買ったっけな。資本論の入門書読んでて欲しいってなったんだっけな。自分と物との関係性みたいな。ものの見方について興味持ったんだっけな。またしばらく積むことになりそうだ
- 라무씨@moon_ram2025年5月7日まだ読んでる今本の半分位のところ。面白さがどんどん加速してる。センスを磨きたい。センスってなんなんだ?って思う人の多くがこの本を手に取るんだろうけど、もっと根源的で、日常や物事の捉え方の話をしてくれてるから、芸術やセンスに興味が無い人にも読んで欲しい1冊だなと思う
- そう@saw_12025年5月3日読み終わった本屋で平積みにされていることも多かったので気になっていた。 センスとはなんなのかと言うものを言語化できるようになりたいのでもう一度読む。 結局モデルに対してマネだけではなく要素を理解して自分なりに構築する。 足らずではなく余分を作れる余裕のある大人になっていきたい。
- -ゞ-@bunkobonsuki2025年5月2日「センスとはなにか?」「センスが良いとはどういうことか?」を哲学の観点から考えた著者。その結果、「センスとはリズムである」という自身の"哲学"を見出す。 この本を読んで、温故知新という熟語について考えるようになった。 故を温め新しきを知るとは言うものの、故をどこまで温めるのかは人によって違う。極端な話、ずっと温め続けることだってできる。しかしそれでは新しさに向かうことができない。 まだ温まりきっていないとしても、どこかで切り上げて新しさに向かう妥協が、温故知新の秘訣なのかもしれない。
- すなまち@suna_mathi2025年4月20日読み終わった最終章も良かった! 個性をどうしても繰り返してしまうこと、と定義しているのが腹落ち感あったな。型からはみ出てしまうところが個性、みたいな言い方もよくするけど、そもそも型とは?とかはみ出ないと個性じゃないのか?とか今ひとつ納得しきれないところがあったので、反復という時間軸で捉えるのはなるほどすっきり。 身体性と公共性が対に語られているのもおもしろい。芸術の文脈として書かれていたけど、抽象化すると仕事とかコミュニケーションとかいろんなことを語れそう。 全体通してまた読み返したくなるフレーズに溢れてた。すぐ手に取れる場所に置いておく📚
- おりべ@oriver2025年4月12日読み終わったセンスというか芸術の見方と哲学の本でした。 万能のセンスは得られなかったし最後の帰結にも若干納得いかなかったものの、不得意だった抽象絵画や現代芸術について新しい楽しみ方を知ることができて嬉しい。参考文献も面白そう。 AIとシュルレアリスムについては私もぼんやり気になっていたので、もう少し考えたいなと思う 【メモ✍️】わからなかったことから、その先へとセンスを開いていくには、小さなことを言語化する練習が必要である。言葉にすることは批評という「作品」になる
- すなまち@suna_mathi2025年4月10日読んでる読書メモ・自分に固有の、偶然性の余らせ方を肯定する。 ちょっと救われたような、糸がほどけたような気持ちになった。 音楽をする上で、いくつかの要素においてずっとどこかコンプレックスというか自己効力感のなさのようなものがずっとあって、それを埋めたり解消することばかり考えてきた。「できている」ことはあっても、できてないことはできてない、でしかないと思っていた。(そもそも「できる/できない」で捉えがち) 「不足」ではなく「過剰」だと捉えるアプローチは、自分の音楽に対しても他人の音楽に対しても見る目が変わりそう。 他人とのコミュニケーションでは「できない探し」はやめようと思って暮らしてるのに、音楽ではできてなかったんだな。
- ハム@unia2025年3月25日読み終わった同じ著者の「勉強の哲学」でもそうだったけど、専門がフランス思想とあって思考スタイルにディセルタシオンの影響をすごく感じる。でもベースはやはり日本のもので、ハイブリッドではあるけど以前読んだ「論理的思考の文化的基盤」の主張を裏付けてるなと思った。 〈センスとは、反復と差異を持つものごとのリズムを、生成変化のうねりとして、なおかつ存在/不在のビートとして、という二つの感覚で捉えることである〉 なんに対しても意味の有無を探してしまうのではなく、意味の前の段階を直観的に捉えられるようになることがセンスの良さになるのだろうけど、 こうした「センス」の的確な言語化こそセンスよねと思う。 何かの対談で、詩人の最果タヒさんが、〈何を書くか決めないで詩を書く〉と言っていて、それを永井玲衣さんは〈意味を引き込まないままに、言葉が自分を追い抜いてくれるように書く感覚〉みたいな表現をしていた。 意味にとらわれず形や響きといったリズムを捉えてる人はやはりいるんだよなと、この本を通して芸術に対してや世界に対する解像度が上がる気がしてワクワクする。