今年最後にして最大の戦いはじまりました

お見事

摩訶不思議が不思議のままに受け入れられる空気感、四季が訪れる描写の美しさ、出てくる花や植物を検索して写真を眺めながら風景を思い浮かべて読み進めるのが楽しかった。少し時間をおいてまたじっくり読みたい。漫画版があるとこのことでそちらも気になる。

タイトルから受けるイメージに反して社会的内容が色濃いと思ったら、元々は別タイトルだったんですね。 難しい漢字や硬い四字熟語が多用されていてふりがながないのでそこはなかなか苦労した。残虐と暴力と狂乱の描写が押し寄せてくる。それが細かくてしかもうまいからずっといたい。つらい。 二転三転のどんでん返しは気持ちいいくらいだったが、同時に気持ちも沈んだ。続編も読みたい。

こんな感性で読書ができるのがただただすごい、一文読むごとに彼の頭の中ではどんな世界が広がっているんだろう。と思うと同時に、今年から本を意識的にたくさん読み始めた身として、かまどさんのあとがきが個人的にとても良かった。自分は自分の読書体験を楽しみたいと思います。

とっかかりの語り口からあまりに奇想天外すぎてなかなかエンジンがかからなかったものの、壮大なしょーもなさとともに押し寄せるSF展開に途中からどんどん読み進めた。 ここまで壮大に綴られるのならこれには何か意味があるのか？特になかった。でもその中に実は伏線でした、という文が盛り込まれていたりするからおもしろい。海外ブラックジョークが身近だったらさらにおもしろかったんだろうなぁ。忘れないうちに次作を読みたい。