ハリネズミ・モンテカルロ食人記・森の中の林

ハリネズミ・モンテカルロ食人記・森の中の林
鄭執(ジョン・ジー/てい・しつ/Zheng Zhi)
鄭執(ジョン・ジー/てい・しつ/Zheng Zhi)
関根謙(せきねけん)
関根謙(せきねけん)
アストラハウス
2024年10月4日
31件の記録
- 冥王星の祈り@playlute_pu2025年7月9日読み終わった翻訳大賞特集を聞いていてもたってもいられず、積み崩しで読み始めた。すごく読みやすい。 アービングと併読してるからどうしても比べてしまうんだけど、スッキリしててとっても読みやすい。 三作とも爽やかな作品では決してなく、晴れてる日が少ない印象なんだけど、天気が崩れることなく程よいくらいなとこもありサッサとしている感じ。でも一筋縄でいかないぷち曲者ばっかり出てきて、それが人生って感じ。 三作とも瀋陽という街が舞台なのだけど、瀋陽はかつて満洲、奉天が置かれた地でもあったこともさらりと書かれている程度でそのあたりもサッサとしている。でも、中国小説では当たり前の一族の関係性、表立っていないけどなんとなく鬱屈している感じのある人々の雰囲気魅力的だなと。 そしてインフルエンサーが出てくる現代の話を読むことになろうとは思わなんだ。三作ともいい話だった。
- ハム@unia2025年6月10日読み終わったハリネズミ 精神病の伯父が実はかなり良い味を出していて、世間からの目や評価とは関係なくその存在という力は確かに主人公に届いている感じがいい。 モンテカルロ食人記 主人公の悩みや不安といった描写が秀逸。 クズな叔父との会話を通して湧き起こる心情からの「山月記」ばりの爆発展開がすごい。 森の中の林 三世代に渡るドラマ。ミステリー調に話が繋がっていく構成の妙。 舞台となる瀋陽への縁を思わせる文字通り根を下ろす仕掛けが良かったなぁ。 どの作品も哀愁、郷愁があるというか、いい意味でどこか泥臭さがあるというか、雰囲気が味わい深くて、短い話ながらものすごく濃厚に感じられる。 話を通してその国の文化や空気感を感じることができる作品は読書やっぱりいいなと思えていい。
- 読書日和@miou-books2025年6月8日読み終わった中国の東北地方を舞台とした物語三作。(中国語版は六作らしい) 現代の書き手だけど、どことなく「土(中国語で野暮ったいとか、古い臭いとか、ちょっとそんな感じ)」が漂う話の進み方。「現実と虚構、過去と未来、それらが混じり合ってわからなくなってしまう場所」確かに。 「ハリネズミ」にしても「モンテカルロ食人記」にしても、主人公の目から見た親戚のちょっと痛い、変わったおじさんってここまでとがってなくてもいたかも、いやいないかも。 なんだかふわふわしたまま最後まで読んでしまった。
- もぐもぐ羊@sleep_sheep2025年4月8日読み終わった短編三作ともに中国東北部(遼寧省、吉林省、黒竜江省)が舞台で、都市部と比べると開発などが取り残されている土地での人々の暮らしが描かれていた。 三つの短篇の中で『森の中の林』がおもしろかった。
- もぐもぐ羊@sleep_sheep2025年4月7日まだ読んでる『ハリネズミ』『モンテカルロ食人記』を読了したので、『森の中の林』に突入。 森の中の林 一、コウライウグイス 二、森林 三、春の夢←今ココ 四、娘 五、瀋陽 5つの物語が時代と人物をそれぞれ変えて描かれていくのかな、と予想。 この短編集の中でこの話が一番好みかもしれない(まだ最後まで読んでいないけど) - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - 四、娘 まで読んだ。