殺人出産

48件の記録
- もん@_mom_n2025年6月12日読み終わった心に残る一節@ 電車ライブ会場に向かう電車の中で読む。 表題作は、他人を産みたいとも殺したいとも思わない自分には全く共感できない物語だけれど、それでものめり込んで読んでしまうのはやっぱり村田さんの文章が好きすぎるからなんだろうな。 最後の『余命』が特に好き。勝手に生まれさせられたんだから死ぬ時くらいは自分で決めたいと考えることがあるが、自分で自分を葬るのも確かに大変だよなあ。 p.89 「世界の変化は止められないわ。いくら叫んでみたところで、『更生』されるのはあなたのほうよ。あなたが信じる世界を信じたいなら、あなたが信じない世界を信じている人間を許すしかないわ」 p.94 私たちはいつ死ぬかわからない日々の中を生きている。いつ殺すともしれない日々の中を生きている。殺人のそばで、私たちは取り替えられながら生き続けている。きっと何千年も前から。 p.118 たとえ100年後、この光景が狂気と見なされるとしても、私はこの一瞬の正常な世界の一部になりたい。私は右手の上で転がる胎児を見つめながら、自分の下腹を撫でていた。
- あやな@ayn__1242025年5月6日読み終わった村田沙耶香の作品はいつも世界観が独特で、生死の話が多い。非現実的で共感など出来ないはずなのに、何故か居心地が良い。村田沙耶香の世界の中では、自分がどんなに変人でも許されるのではないかという安心感がある。
- nica@nica2025年4月19日買った読み終わったいやはや 癖の強い... でも私は好きだわ よくよく考えたら自分は この人〇したい と言う程に人を憎んだことないな。 当たり前なのか幸せなことなのかは分からないけど ... そもそも10人も子供産むとか私には無理だわ
- nessie@nessieayako2025年3月29日読み終わった『世界99』に圧倒されたのを機に読み始めたコンビニ人間以外の村田さん作品。おもしろい〜 私らをとりまくルールやら常識は、たまたまいまはこのかたちだけど、なにかが違ってたらそうではなかった可能性も、今後ひっくり変える可能性もぜんぜんあるのよね。 現実世界で実際にこう思ったら人間の一線越えてしまうだろうなってくだりが、とても美しく感じられたことに戸惑ってる。
- 猫@mao10122025年3月10日かつて読んだ自分がもし、子どもを10人産んで誰かひとりを殺せる立場になったならどうするだろうか。それが『権利』であるのなら、たぶん、殺すだろうな。『殺意』は蜃気楼のようなもの、という言葉。生きていたらいちどは誰かに深い憎しみや殺意を抱いて生きることもあるだろう。 その他に収録されていた短編も良かった。 誰だって、自分がしている恋愛やセックスがいちばん尊くて正しいのだと思う。
- ひらこう@flatwell_47922025年3月8日読み終わった一見ありえないと思ってしまうけれど、そう感じてしまうことそれ自体を嘲笑しているような、ブラックな世界観の短編小説。 常識が揺さぶられる感覚が心地よい。
- 本子@spring_03052025年3月6日読み終わった感想村田沙耶香さんの作品は毎回宗教的な感覚になって、目眩がするが、人生で一回くらいは恋愛ものも見てみたいところではある。 自分が"正しい""普通"だと思ってることを他者に押し付けるのは無駄な争いを生むだけだからやめた方がいいと思った。
- magaokun@magaokun2025年2月13日読み終わった@ 自宅SF小説と呼んでも良さそうな内容。設定や世界観も凄いが、人間の内面と価値観の変化が描かれていて、読書でしか味わえない魅力のある作品でした。
- うさみ@usami2017年1月12日かつて読んだ10人産んだら1人殺していい世界、【トリプル】という3人で付き合うのが流行の世界、【死】がなくなり自分で寿命を決められる世界。 各短編でえがかれるのはとんでも設定なのに、こういう未来もあるかもなと思わせるのは、生々しくて共感してしまう心情描写のせいかも。 特に表題作の「殺人出産」では、主人公が人に殺意を抱くエピソードが良かった。誰かを殺す妄想で、誰かに対する怒りを鎮める経験なんてみんなしてると思う。だから、この世界がリアルに受け入れられた。最後の殺人シーンは綺麗で吐き気がした。