くもをさがす
95件の記録
よなよな読書@shogakun2026年3月19日読み終わった闘病生活の様子を去ることながら、バンクーバーと東京の違い、空間的な狭さ、時間的な狭さに関する考察が印象に残った。 最終章で引用されていた、「文章を書くことは、そしてそれを発表することは、大海に小石を投げるようなこと」という言葉はとても素敵だなと思った。
綾鷹@ayataka2026年3月13日『くもをさがす』は、2021年コロナ禍の最中、滞在先のカナダで浸潤性乳管がんを宣告された著者が、乳がん発覚から治療を終えるまでの約8 ヶ月間を克明に描いたノンフィクション作品。 カナダでの闘病中に抱いた病、治療への恐怖と絶望、家族や友人たちへの溢れる思いと、時折訪れる幸福と歓喜の瞬間――。 切なく、時に可笑しい、「あなた」に向けて綴られた、誰もが心を揺さぶられる傑作。 身近に乳がんになった人や、がんで亡くなった人がいたため、気になって読んでみた。 宣告されたときの絶望、治療や将来への恐怖はどのようなものだろう。(しかもコロナ禍とは。。) 淡々と事実を語りながらも、間間の日記に感情が溢れている。 手術が終わり、その後の治療もキリがついた後の「待って、まだ怖いねん。」という言葉が心に残った。 手術が終わったら、転移が見られなかったら、思わず「よかったね」「お疲れ様」と言ってしまうけど、本人の中ではまだ終わってないのかもしれない。 著者と友人、医療関係者との関係性は読んでいて心が温かくなった。 知り合いが大きな病気になると自分には何もできないと絶望的な気持ちになるけど、相手のためを思っての行動はちゃんと伝わるだと感じた。 もし友人が近い状況になったら、関わることを怖がらないようにしたい。 ・クリスティは、しばらく私の顔をじっと見た。そして、こう言った。 「ドクターはなんて言うてるか知らんけど、うちは、カナコがやりたいんならやっていいと思うで。もちろん、抗がん剤で免疫が下がってるから、感染症には気をつけなあかんけど、自分の体調を自分でチェックして、マンツーマンとか、出来る範囲でやったらええんと違う?柔術とか、キックボクシングだけやないで。好きなことやりや?」 私も、彼女を見つめ返した。 「カナコ。がん患者やからって、喜びを奪われるべきやない。」 絶望から逃れる道や方向がわからなくても、精神を広げることはできる。広げることによって、いつか絶望が耐えられるものにならないともかぎらない。 ーイーユン・リー『理由のない場所』 ・私は今、海沿いのベンチに座って、海を見ている。 夏にはビーチバレーや日焼けをする人で溢れるこのビーチには、様々な人がいる。彫刻みたいに綺麗な筋肉をした若い男性や、犬を連れた若い女性、貝殻を拾っているおばさんや、腰に浮きをつけて遠泳をしているおじいさん、車椅子に乗って海を眺めているおばあさんたちのグループ、本当に様々な。 冬が始まっても、天気のいい日にビーチバレーをしている人を見る。目を奪われるのは若い女性ではなく、おばさんたちだった。膝にサポーターを巻き、突き指防止のテーピングをして、大声をあげながら砂だらけでボールを追うおばさんたち。彼女たちは、目がくらむ程美しかった。 20代の頃、年を取るのが怖かった。若さがすべてだ、おばさんになったら終わりだ。私たちの世代はそんな風に叩き込まれていた世代だった(残念ながら、今も日本ではそういう風潮があるようだ)。つまり、やはり脅されていた。 でも、自分が年を重ねておばさんになった今、何を怖がっていたんだろう、と思う。誰が私たちをしていたんだろう。おばさんになったからと言って、自分の喜びにリミットをつける必要はない。 年を取ることは、自分の人生を祝福することであるべきだ。私は44年間、この身体で生きてきた。もちろん、身体的な衰えは感じる。そして私は、トリプルネガティブ乳がんを患っている。でも、私は喜びを失うべきではない。 ・私にも、それが起こった。大きな何か/誰かの意図はなく。 がんに罹った人は、原因を考えてしまうそうだ。暴飲食が悪かったんだ、睡眠不足が悪かったんだ、仕事のストレスが悪かったんだ、果ては水子の供養をしていなかったからだ、墓参りをしていなかったからだ、まで、様々に。 でも、それは誰にでも起こる。 もちろん、生活習慣を改善して、がんをある程度防ぐことは出来るだろうし、定期的な検診で早期発見に努めることも出来る。でも、もしがんになってしまったのなら、それはもう、そういうことだったのだ。誰にも起こることが、たまたま自分に起こったのだ。 私も、最初は色々考えた。もし検診に早く行っていれば、もしあれをしていれば、もしあれをしないでいれば。でも、そんな「もし」は、全く役に立たない。私は今、このタイミングでがんに罹患した。それは揺るぎのない事実で、そしてその事実だけがある。 このニュートラルさ、この無顔着さは、かえって私を楽にさせた。 もちろん、がんは怖い。出来ることなら罹患したくなかった。でも、出来てしまったがんを恨むことは、最後までなかった。私の体の中で、私が作ったがんだ。だから私は闘病、という言葉を使うのをやめていた。「病気をやっつける」という言い方もしなかった。これはあくまで治療だ。闘いではない。たまたま生まれて、生きようとしているがんが、私の右胸にある。 それが事実で、それだけだ。 ・こうやって助け合うことに皆が慣れているのは、バンクーバーが移民の街であることにも関係している。たくさんの人がこの街では新参者で、右も左も分からない状態でやってくる。助け合わないと生きてゆけないのだ。 インドから来たチェリシュマが言っていた。 「親や親戚が近くにいない状況のしんどさは、ほんまによう分かるから。」人は一人では生きてゆけない。改めて強く感じる。それは当たり前のことのはずなのに、やはり私はどこかで、一人でも生きて行ける、そうっていたのではないだろうか。少なくとも、東京ではそうだった。

shuhei_shuhei@shuhei_shuhei2026年3月8日読み終わった自分の弱さを認める、そしてみんなで助け合う 西さんの小説でも描かれているテーマだと思った ◯ 人は1人では生きてゆけない。改めて強く感じる。それは当たり前のことのはずなのに、やはり私はどこかで、1人でも生きて行ける、そう驕っていたのではないだろうか。少なくとも、東京ではそうだった。 ◯ 私は弱い。私は、弱い。日々そうやって自覚することで、自分の輪郭がシンプルになった。心細かったが、同時に清々しかった。 ◯ こんなに弱っている自分の体を、内側から見つめることが出来るのは、私だけなのだ。 わたしのさびしさはわたしのものよ ◯ いつだって私たちはいい人でいることも、向上することも、最善を尽くすこともできるけれど、自分を愛することも他者に愛されることもできないうちに、どうして完璧になれるだろう。 ◯ 光に集中することは、暗闇をなきものとすることではないと、私は思う。暗闇があるから光がある、というのは、言うのも憚られるほどありきたりなクリシェだが、否定しようがないほど、それはもう、当然のことなのだ。私たちが幸せを祝福するのと同時に、それを失うことを恐れる生物である限り、光と闇は、常に共にある。
みなかわ@omaedattanoka662026年1月23日読み終わったくもをさがす/西加奈子 初西さん。 初西さんで小説ではなく、エッセイ(ノンフィクション)なのは、西さんをトーク番組で見てなんと素敵な、チャーミングなひとだろうと好感を持ったからなのだった。 とんでもなく素敵な文章を書かれる方だった。すごーくよかった。どんどん読んでしまった。 西さんと同い年、誕生日が1ヶ月と1日違うことにおお、と思い、あの頃ああだったな、と思い、世界で、日本で起こる様々なことを憂いながらも全力で生きようとしているところに感動し、価値観だとか、自分の持つ偏見に対する感情だとか、色々思い共感して、ハッとさせられて、大好きになった。 がんに罹患されてる方、サバイバーの方、もちろん健康な方にもお勧めしたい。 出産後、不思議と小説が全然読めなくなってしまって、新書だとかノンフィクションだとかをたまに読む程度だったんだが(それが10年以上続いて今に至る)、ここ数年は英語ならば小説もそこそこ読めるようになっているので、西さんの小説も読みたい。読もうと思う。 未読がたくさんあって嬉しい。
きりこ@umi_no_soko2026年1月14日読み終わった乳がんのこと、カナダでの医療や暮らし。今の自分にはどれも程遠い話で、でも紡がれる言葉のひとつひとつがすごく身近に思えて、不思議な気持ちだった。何故か度々視界が滲んだ。ふとした時のお守りみたいな本だなぁと思った。

こん@kon_nowords2026年1月10日読み終わった守ってくれるものや人のありがたさ カナダという土地の寛容さと愛、東京という生まれ育った地の狭さと情、いろいろなことが腑に落ちた 病気はしたくないけれど、この本は、もしそうなったときの希望だなあ


あさだ@asadadane2025年12月18日読み終わったエッセイすき30歳目前になり、次々と心身の不調が出てくるし鏡に映る自分の姿を見て辛くなるし、この先ボロボロになって様々なことを諦めたりしながら老いていくのかも…とナーバスになったりする私にとって、御守りのような一冊になった 私のことをもっと愛してあげたい 西加奈子さんの本を読むと、私と西さんが竹馬の友だったかのような錯覚に陥ることがあり、そんな風に思わせてくれてありがとうと泣きそうになる


文音こずむ@ayanekozumu2025年12月17日読み終わった西さんがどういう気持ちで書かれたかはわからないけど、私はこれを勇気を持って書かれたんだと思った 途中日本とカナダの違いに絶句しつつ(それは日本やばいな、も含まれる)、この本を受け取れたことを幸せに思う タイトルがとてもいい。そして読了後、すっかり西さんと友達気分になってしまった
ゆに@sunflower_yuni2025年9月24日買った読み終わったがん闘病のことが書いてあるのに、軽い語り口で、でもそれが逆に心にはずしんとくる本だった。「私は、私だ。私は女性で、そして最高だ。」に、喝采を送りたくなった。
リチ@richi2025年8月18日読み終わったとても良かった。海外での暮らし、闘病、治療後のその後の生活など、とてもリアルで、ハッとするような視点をもらえた気がする。東京の「狭さ」に関するところが確かに!と膝を打った。

wakka@marui2025年3月15日読んでる日本で生きること、女性として生きることについて考えさせられる描写が多い。 心の柔らかい部分に寄り添ってくれる本。 またガン治療が思うように進まないもどかしさがありながら、人間の動物としての強さを感じる。
- まるまるbooks@maru__books__2025年3月11日西加奈子さんの乳がん等病記、だけど全く闘病記らしくなかった笑 カナダの医療を描いてるんだけど、看護師さんが大阪弁笑 だし、手術の前に大声で突っ込んだりしてる笑 そんなたまに適当だけど朗らかで明るい医療現場を描いてるから、全く暗くなくて、明るい!って印象を持った本。 その一方で、自分の体のボスは自分だ、医者任せじゃなくて自分で調べて責任をとるとか、気づきをもたらしてもくれた。




猫@mao10122025年3月7日かつて読んだ癌治療の闘病。コロナ禍。 私はまだ20代前半だが、どんな病気にかかるか分からない。「私は大丈夫」なんて謎の自信を持って毎日を過ごすことは、もう数年前から恐ろしくて出来なくなった。 喜び、楽しみは皆それぞれ、何があろうとも等しく平等に持ち合わせているものだ。その自由は、例え病気であろうとも奪われる権利はない。 癌のことを恨まない西加奈子さんの考え方に素直に驚いた。 様々なものが重なり、人間もこの世界も目まぐるしく変化し続けていく中だけれど、これからもめいっぱい自分を生きていきたい。- まりみ@bookcook2025年3月4日読み終わったすごく励まされた どうしてだかわからないけど カナダの自然豊かな風景、西さんの周りの人のあたたかさが常にあるからか、読みながら時折すごく不安にもなるんだけど、1人じゃないという安心感がある。 けれど想像するしかないような痛みや恐怖は自分1人で引き受けるしかなく、それでも周りの助けを借りながら新しい日常を生きようとする、そのたくましさみたいな何かに、すごい、と思った。書いてない部分でのつらさは絶対にある、んだけど、かっこいいと思った。 がんのお話ということで身構えていたけど、英語が全て西さん出身の関西弁で翻訳されていてやわらかな気持ちになれる。


はぐらうり@hagurauri-books2023年10月14日読み終わった癌はわりと身近で、緊張感を持って読んだ。この方は等身大を描けてすごい。信頼できる。 生涯のうちに読み返すことがありそうだなぁと思いつつ、読まないことになるといいなぁと願う。































































