新装版 苦海浄土

25件の記録
- socotsu@shelf_soya2025年8月17日読み終わったこれは聞き書きではない、ということの意味を改めて、最近読んでいた社会学の本と照らし合わせて考え込んでしまう。想像はできるけど「あの人が心の中で言っていることを文字にすると、ああなるんだ」という境地にいたってあのような文章が書けるということって、と呆然としている。これは否定的な感想ではなくて、早く二部も読みたいと思っている人間の感想。
- はな@hana-hitsuji052025年8月2日買った結構前から気になっていたけれど、自分のタイミングはまだ来てないなと感じていた本。 今日も『まだだよな〜』と手に取ったやつがたまたま少し帯が破れていた。 傷んだ本が売ってあるとほっとけないから連れて帰った。
- 福藻@fuku-fuku2025年4月23日読んでる油揚げを切っていた時。 「昨日ね、おでん煮よる間、台所で本読みよったよ。グツグツ言う音聞きながら読むの、なんか良いとよね」 いつか歳上の友だちがそう言っていたことを、ふと思い出した。今夜は煮物をしようと思っていたのだ。煮る間、真似してみようと思い立った。 椅子がないから折りたたみの踏み台に腰掛けて、読みかけのこの本とともに鍋の目の前に居座った。立ち上る湯気はお醤油のいい匂いで、なんて幸せな空間だろうと思う。あの時の友だちも、にやにやと、幸せそうな顔をしていた。 明日、友だちに手紙を書こうと思う。
- nemui@nemui_nari2025年3月8日読み始めた読み終わった海の中に竜宮があるのだという。 記録や数字に感情は残せない。 「小説」なので、ドキュメンタリーやエッセイやノンフィクションの記録ではない。 あくまでも実際に行った取材を元に記されたフィクションという扱いになる。 けれど、まさに人から聞いた話ではあるものの、記録や数字だけ見ていたら見過ごしてしまうかもしれない人々の表情を、文字を通して見た気がする。感情は人に書き残されることで小説になるのだろう。 自分の暮らす土地や家族、自分自身の人生に誇りやいとしさがあり、またはそれしかないのだという大切な感情を持っているにもかかわらず、奪われてしまう。 その時は自分にもいつか来ると思うのだけれど、とても怖い。