植物少女
28件の記録
tico@mi032025年11月8日読み終わったただそこに在るということ 呼吸して、存在していること その身体に寄り添い、 時に向かい合ってくれる他者がいる限り 能動的でない生はない 手を握るのが上手な人。 植物状態のお母さんと みおちゃんは共に時間を過ごし、 その中で多くの物を受け取った それは紛れもなく子育てで、 娘という他者との親密な関わりだった
みやちゃん@reads-miyachan2025年9月18日読み終わった『何も考えられない、何も思うことができない母は、もしかしたら、こんな生の連続に生きているのではないか。息だけをして生きる、この確かな実感の連続に居続けているなら。』


- 村崎@mrskntk2025年9月18日読み終わった文庫で再読。やっぱりとても好きな小説だ。 呼吸をしているということをこんなに伸びやかに、ただの綺麗事にせず、けれどうつくしく描写している小説ほかにない………美化することとうつくしいと思うことは、別なんだ… 朝比奈秋さんの作品は生についてが全体に濃く漂うけど、植物少女は、生きているということを上からでも下からでもなく、正面から教えてくれる小説だと思う。で、生きているからなにかしろということもなく、ただ生きているという事実、人間同士の境目もなく、あるいは人間とほかの生物の境目もなく…生きているものが生きている、これだけのことをこんなに広く広く表現できるんだ……





もん@_mom_n2025年8月29日読み終わった心に残る一節@ 自宅朝比奈秋さんの小説を読むのは『私の盲端』『あなたの燃える左手で』に続いて3作目だが、私は『植物少女』が一番好き。静かでひんやりしてすべすべしたくなるような読み心地。ここには書ききれないほど好きな場面や文章がたくさんある。今後純文学のおすすめ作品を聞かれたらこの本を勧めたい。 p.72 わたしの母は動かないし、しゃべらない。目も開けないし、笑わない。それがよかった。 しかし、目の前にいるのは、やはり普通に生きていたあの女性が脳にダメージを負って、何もできなくなった人。 それが今の母で間違いなさそうだった。 p.112 みんながわたしにゴミを投げつけてきた。空っぽのものを見れば、そこにゴミを投げ入れたくなる。それは当たり前のことだった。 でも、わたしは他人のゴミ箱になる気はない。 p.175 すでにそこに母がいないことはわかっていた。ただ、呼吸でもって母の存在を伝えてくれたこの体を、今はもう本当に空っぽになったこの体を、いくつかの言葉で満たしたかった。



N@r_is_for_read2025年8月18日読み終わった植物人間という人たちのことをあまり知らなかったけれど、こんなにも「生きている」のだと思っていなくて驚いた。 深雪さんが植物状態だった25年間も、彼女は彼女なりの人生を全うしたのだと思えました。


























