地球にちりばめられて (講談社文庫)

23件の記録
ほんね。@Honne_03302025年11月15日読み終わった大学の授業でとっていた言語学でだいぶ苦戦したことを思い出した。 "故郷の島国"が消滅した、なぜ消滅したのかまでは触れられていないけれど、話者がいなくなった時、この言語も消えるのかなと思った。 言葉は時代によって変遷していくけれど、現代の日本語の貧しさと島国の消滅という設定が繋がるものがあるような気がして。 国とか母国語とか、そういったものを飛び越えて個人対個人で向き合う。それができたらどんなに素敵だろうと思う。


DN/HP@DN_HP2025年9月1日心に残る一節「私はある人がどの国の出身かということはできれば全く考えたくない。国にこだわるなんて自分に自信のない人のすることだと思っていた。でも考えまいとすればするほど、誰がどこの国の人かということばかり考えてしまう。『どこどこから来ました』という過去。ある国で初等教育を受けたという過去。植民地という過去。人に名前を訊くのはこれから友達になる未来のためであるはずなのに、相手の過去を知ろうとして名前を訊く私は本当にどうかしている。」 わたしは未来のために「あなた」の名前を訊きたい。




DN/HP@DN_HP2025年9月1日日本語で書かれていて日本語を読んでいるという実感はあるのだけれど、読み心地にはそれとはまた別の、どこの言語とは言えないけれど新鮮で何故か心踊るような響き、フロウがあって。そんな感覚に誘われて2回目を読んでいる。 「国」「民族」「言語」など、大きな物語にカテゴライズされれば、そこにアイデンティティを見出してしまうこともあるけれど、その中にも当然、個人的なそれぞれの小さな物語がある。「地球に散りばめられて」いるそれらは、大きなカテゴリやそこに付随するある意味では押し付けられたアイデンティティを乗り越え、「母国」「母語」の束縛、依存から逃れられれば(そこに「母」という言葉が使われていたり、この小説でもそれを象徴するような息子を束縛する「母親」が描かれることには、少し違和感があるけれど)繋がることが出来る。「母語」を探す旅は、幾人もの人々と繋がることで結果的にそこから離れていく旅になる(ような気がしている)。そこでは新たな自分だけのアイデンティティや、語られるべき物語も生まれる。そんなことを考えながら読んでいる。



DN/HP@DN_HP2025年8月25日読み始めた多和田葉子の文章(長編は『アメリカ 非道の大陸』しか読んだことないけど)ってもっと硬くて鋭い印象があったけれど、これは弾力があって弾むような感じで読んでいて楽しい。作中で故郷が消滅してしまった登場人物がつくり出した独自の言語もこんな感じなのかな、と想像しながら読んでいる。




Shiori@naughtyrundy2025年8月9日読み終わったファンタジー苦手だけれど、これはスッと読めた。架空の話だけれど、未来の世界を見ているようでリアルだった。 国とか言語ってそこにアイデンティティが強く結びついて、脅かされることを恐れてしまうけど、実は国とか言語の境界線って曖昧だし、歴史が積み重なるに連れて形を変えたり、混ざり合ったりしてるよなと。

湯の本棚@y_book222023年3月26日かつて読んだまた読みたいあ〜〜おもしろかった!!!!!! 数々登場する地名・文化・言語の交錯が すごくすごくたくさんなのにバランスが取れていて 楽しかった 読んでいる途中で三部作としり 全部読みたくなった
























