現代生活独習ノート

12件の記録
- みずかり@mm_calling2025年5月12日読み終わった架空なのか実在するのかよく分からない言葉や地名がしれっと出てきて滑らかすぎるリアリティーで淡々と綴られるのが!!好き!! 「現代生活手帖」は天を仰いで👍したよ
- ひろこ📚文フリ東京そ-13@hiloco2025年3月8日買ったかつて読んだまた読みたい感想短編集。 収録作『イン・ザ・シティ』は読み終えて、涙で顔がかゆいままその名の曲を検索し、エンディングテーマのように聴いた。 津村記久子小説の礎となる”まともな家はない”、”隣人の心の安寧をひそかに願う”、”素朴だが自分を充足させる何かへの没頭”が淡々と楽しく緻密に描かれ、淀んだ空気が希望の風で少しずつ澄んでいく。 キヨのスケボー練習を加藤が自販機の横でただ見ているシーン。何も起こっていないのに、乾いた土にぽたぽたと水が落ちてしみこんで、そこに植わった草花が再生していく感覚があった。その水に呼ばれたのか自分の目からもぽたぽたと。 同作家の小説『つまらない住宅地のすべての家』と、この『イン・ザ・シティ』にはどちらも塾帰りの中学生が住宅街の自動販売機の灯りのもとでしばし自分(たち)の時間を過ごす場面が出てくるのだけど、その、ささやかだけど代替のきかない時間の描写がすごいと思う。