言葉と歩く日記

27件の記録
- 綿@shelf_soya2025年6月20日再読中言葉の構造、意味について言葉で考えている日記、いま読むのにぴったりで、これだ、という文章を読めたときのよさがある。多和田葉子のこの言葉に対する感覚が好きという気持ちと、川柳を作りたい動機、作っているとき感じる楽しさはかなり近い。 "ほぐすことのできない単語に矛盾する形容詞を付けてみると、脳の一部がほぐれる感覚がある。 温泉の中でこの遊びをして、マッサージ代わりに楽しんだ。閉鎖的開国、国民無視の民主主義、病的健康、敗け組の勝利、窮屈な自由、できるダメ人間、年とった若者、無駄なお金のかかる節約、贅沢な貧しさ、手間のかかる即席、安物の高級品、危険な安全保障。こうして集めてみると、これは単なる遊びではなく、社会を透かし見るのに必要不可久なレトリックだという気さえしてくる。" p.13
- ロッタ@rotta_yomu2025年5月6日読みたい「わたしはA語でもB語でも書く作家になりたいのではなく、むしろA語とB語の間に、詩的な峡谷を見つけて落ちて行きたいのかもしれない」 「境界を超えたいのではなくて、境界の住人になりたいのだ」(エクスフォニーより) ドイツ語、日本語とふたつの言語で創作されている多和田さんの著作エクスフォニーの言葉にいちいち衝撃を受けている最中。多和田さんの小説も読みたいし、このエッセイも読んで多和田さんの言葉を身体に染みこませたい。
- même@miz_umi02025年3月20日読んでる【P20】 国際交流基金の理事が来独中とのことで、ベルリンの日本大使館が大使公邸で夕食会を催し、招待してくれた。その席で、ベルリーナー・フェストシュピーレの新しい芸術監督のトーマス・ オーバーレンダーさんに初めて遭い、いろいろな話をしているうちに、ふいに、「坂口恭平さん の作品、知ってますか」と訊かれ、とても驚いた。去年の暮れ、新宿の紀伊國屋で偶然見かけて 面白そうなので買っておいた『独立国家のつくりかた』という本を昨夜ちょうど読ん だところだ った。その本は別の日に読んでもよかったのに、それが昨日なのだった。こういう出逢いは偶然 ではないのだ、と数年前エイズで命を失った知人が言っていた。 我々の頭上で思考たちが勝手に交流しているのだ、と。
- nogi@mitsu_read2025年3月15日かつて読んだ何度も読んでる〝その席で、ベルリーナー・フェストシュピーレの新しい芸術監督のトーマス・オーバーレンダーさんに初めて遭い、いろいろな話をしているうちに、ふいに、「坂口恭平さんの作品、知ってますか」と訊かれ、とても驚いた。(中略) その本は別の日に読んでもよかったのに、それが昨日なのだった。こういう出逢いは偶然ではないのだ、と数年前エイズで命を失った知人が言っていた。我々の頭上で思考たちが勝手に交流しているのだ、と。〟 p20より 本を読んでいて出てくるもの、街なかで見かける言葉や事象、映像で誰かが語ること、知り合いと話しているときに出てくるもの、などなど、あっそれこの前ちょうど読んだ、考えた、という出来事がよくあり、なんて表わせばいいのだろうと思っていたらこの言葉に出逢い、それ以来、その場面に出くわすと、頭の中で「思考が勝手に交流したんだな」と思うようになった。好きな言葉。
- uedaharuki@uedaharuki2025年3月10日ちょっと開いた選書のため出してきた。 エクソフォニーと迷ったがサインをこの本にもらってたのでこれが一番好きだったのだろうと12年前の自分に従ってアンケートを提出した。