戦争と芸術の「境界」で語りをひらく
戦争と芸術の「境界」で語りをひらく
チョン・ユギョン/Jong YuGyong
チョン・ユギョン/Jong YuGyong
山口祐香
花束書房
2025年11月10日
34件の記録
DN/HP@DN_HP2025年12月29日SNSで見かけたチョン・ユギョンさんの作品がとても素敵だと思った、ちょうどそのタイミングでこの本が出版されることも知ったのだけど、そのデザインを手がけている方の名前にも見覚えがあった。ああ、これもまさしく信じるべき偶然だ、読むしかないだろう。と思ってから手に取るまでにしばらく時間がかかってしまったけれど、数件のお店を巡ってようやく手に入れて高揚していた帰り道の車中での読書が心地良かったから、この本は移動中の電車で読もう、と決めたのだった。そのせいで読み終わるまでにもちょうど一ヶ月と時間がかかってしまったけれど、それぞれのタイミングで毎回、問いやヒント、興奮や驚きが幾つもあって、最寄駅のホームに降りたあと、ベンチに座って数本の電車を見送ったりもした。毎回とても重要で大切な体験が出来た気がする。 それぞれの立場から、個人の、家族の、そして「ホーム」と思える、思いたい地域の歴史を遡り、国や社会によって既に書かれてしまった歴史に抗するように、改めてそこにある、あったはずの「歴史」を捉え直す。書く、描く、表現する。そこには境界線を引かれ自由を奪われる側の切実さがあって、残酷な悲しみやままならない怒りもあるはず、と想像出来るけれど、今まで顧みられることのなかった人々の生活、境遇、歴史を俯瞰で眺めるような大きい視点ではなく、地に足のついた視点で小さいけれど、なんとか遠くまで出来るだけ幅広く見渡そうとする。そこには今ここにある問題や課題に対する新たな問いやヒントがあるはず。それはきっとポジティブなことだ。個人にも社会にも。そしてそれを読んだり観たり考えたりすることはとても重要で、アートに触れるという意味ではとてもスリリングな体験だ。そんな体験、刺激や興奮は考えることも促す。 「日本社会が繰り返してきた戦争、終わらぬ排外主義」それによって「自由を奪われた人々」。そこ境界線を「引かれ」てしまった人たちがいるならば、そこに境界線「引いた」、自由を奪った人、社会、国もある。この本を読んでいるとき、わたしはそちら側に立っている。立たされている。そこでは何が出来るだろうか。かれら同じ高さの視点で別の方向からそこにある境界線をみつめる。個人の家族の地域、ホームの立場から、一方的ではない「歴史」をこちらでも捉え直す。そしてわたしたちもその境界に立ち、つながり、かれらの「歴史」とわたし(たち)の歴史について「対話」をする。そこにはもちろんぶつかるものがあるかもしれない。それでも衝突を恐れずに、そこで鳴るはずの音(KKWANG!)を大切に抱きしめたい。その衝突や音による刺激は、この本と同じように考える、考え続けることを促してくれるはずだから。 と一晩経っても少し適当なことになってしまった気もするけれど、それでもそれも踏まえてこれからも考え続けていくのだ、ということで書き残しておきたい。 今はカバーのデザインの、白地に呉須の青と「空や海のように『距離』や『余白』象徴する」色としての青を挟んで対峙するオレンジの意味について考えている。





DN/HP@DN_HP2025年12月28日チョン・ユギョンさんの作品に「国家的な理念や強いメッセージを内包する記号性があ」る赤に変わって「『距離』や『余白』を象徴する色として認識されてきた」青という色が多く登場するようになった、という記述を読んで、先日読んだ佐藤究さんの『幽玄F』で絵の具には存在しない、赤(ここでは血の色にも例えられている)の補色としてだけ存在する空の青色のことを思い出してハッとした。『幽玄F』の主人公が空ぶことに取り憑かれた理由も少しだけ分かった、気がしたかもしれない。


DN/HP@DN_HP2025年12月28日読了。移動中の電車で読もう、となぜか決めてしまったので、長めの乗車時に何回かに分けて読んでいたら時間がかかってしまったけれど、どのタイミングでも問いやヒント、驚きや興奮に幾つも出会えて良い体験が出来ました。 境界線を「引かれた」人たちがいるとするなら、「引いた」人、社会もあるわけで、そちら(この本を読んでいるわたしはこちら側だ)側からも改めて一方的ではない「歴史」を書き直すべきではないか。少なくともそこで改めて「歴史」が書かれているのなら真摯に向き合うべきだ。 しかし、ある境界線を「引いた」人、社会にも振り返ればまた別の境界線が「引かれて」いて、複雑に引かれたその線のなかで、それぞれの境界を見つめその複雑さも引き受けながら、個人や家族、あるいは地域から小さいけれど確かにある、あった重要なものとして、まだ見えていなかった、見ようとしてこなかったそれぞれの「歴史」を見つめたり考えたり話したりしたい。そんなことを駅のホームで考えている。ちょっと適当になってしまった。また後で考えよう。





narikawa@nari2001_2025年12月26日読み終わった職場でトークイベントがありました。 参加することができて、福岡に引っ越してきてよかったと思った。 日本と朝鮮半島との関わりや、在日コリアンと和人を取り巻いてきた状況について考えるとき、九州という地域を切り口とすることは、我々に豊かな視座を提供してくれる。福岡に住んでいるうちに歴史もっと学びたい。

DN/HP@DN_HP2025年12月10日「異なる国や民族、価値観の人々を理解し、ともに生きていく徹を探るためには、相手を屈服させるのではなく、『国家=ナショナルなもの』を越えた隣り合う『地城=ローカル』から見つめ直すべきではないのか。」 「国家=ナショナルなもの」をA面としたとき、B面となるのは「個人=パーソナル」だと考えていたけれど、もう少し視野を広くして周りを見渡すとみえてくるはずの「地域=ローカル」で考えるのもとても重要だなと思えたのでした。 「『B面の越境史』とは、『日韓』という言葉の下にある、無数の個々の『人間』が生きた確かな証しにこそ目を向ける試みでもあるのだ。 そうした血の通った過去が語りかけてくる声に耳を傾けるとき、困難な現実と憎しみを乗り越え、ナショナルな政治や対立の在り様に翻弄されない未来の共生への糸口を見出す、一筋の知恵が現われてくるのではないだろうか。」 その「地域=ローカル」というのは「国家=ナショナルなもの」が引いた境界線とは関係なく、「無数の個々の『人間』が生きた確かな証」「個人=パーソナル」が重なり合い繋がることで時間をかけて形成されてきた「場所」だということも意識しておきたい。




🌜🫖@gn8tea2025年12月7日読んでる@ 丸福珈琲店 千日前本店美味しい珈琲とホットケーキの朝食を楽しみながら読んだ 「異なる国や民族、価値観の人々を理解し、ともに生きていく術を探るためには、相手を屈服させるのではなく「国家=ナショナルなもの」を越えた隣り合う「地域=ローカル」から見つめ直すべきではないのか。そして、互いにとって相手がどんな存在なのか、いかに争わず共存することができるのか、地に足つけて考えていくことが肝要なのではないか。」 『戦争と芸術の「境界」で語りをひらく』 「アジアの玄関口」としての福岡の取り組み、対馬と釜山の地域レベルでの対話や交流について読んで、無責任ながらもある種の希望のようなものを感じていたところだったのに、御堂筋に出たら大量の街宣車に出くわして(何十台も連なっていて初めて見る規模だった)、大音量で聞くに耐えない韓国への罵詈雑言を撒き散らしていて、ものすごいショックで、さっきまで読んでいた本のこと、すれ違いざまに聞こえてくる韓国語、通りを歩くSEVENTEENのグッズを身につけたひとたち、街中に響き渡る街宣車の演説……いろいろなことが頭のなかでぐるぐるしている状態でホテルまで歩いて、部屋で泣いた なんでそのへんのひとたちが「国家」の立場で、「国家」の枠組みで物事を捉え考えるのか、「国家」による線引きを何の疑問もなく受け入れ内面化し、その外側に対してそこまで暴力的になれるのか、ずっとわからないでいる 街宣車が撒き散らしていたヘイトは、そのへんのひとたちの思想を煮詰めたようだった、決して特殊なものではなかった、それが辛かった



🌜🫖@gn8tea2025年12月6日読んでる@ 京セラドーム大阪MomoBooksで購入したあと歩いて京セラドームに向かい、早めに入場してコンサート開演直前まで読んだ(半分以上読めた!) 韓国のアイドルグループがこうして日本でツアーをしてくれている、できることがありがたくて冒頭から泣きそうだった 当たり前じゃない、壊さないように、壊されないように努力しなければと改めて思った 旅先で素敵な書店を訪れること、本を買うこと、読書体験が旅行の記憶とリンクすること、とても贅沢で好き


DN/HP@DN_HP2025年12月4日読んでるこの本で「B面の日韓越境史」のように使われている「B面」は、わたしが使っている言葉でなら「小さな物語」にも近いのかもしれない。権力者や「中央」によって書かれる歴史や、人々を数字として伝えるような報道、「大きな物語」に対して、わたしやあなたが個人的に書き残すもの、あるいはそれらを掬い取って書かれる小説。「小さい物語」。「大きな物語」から無視され溢れ落ちてしまったそれらの物語を個人的にたしかに書き残すということも、既に書かれてしまった「大きな物語」を「揺るがし、突き崩す可能性を秘めているのではないか」少なくともわたしはそんな可能性を秘めた物語にも、この本にも力付けられている。そんなことも意識しながら読み進めたい。




DN/HP@DN_HP2025年11月27日買った@ 丸善 丸の内本店やっと買えた。ずっと買おうと思っていた本を買いに行く日には、その本のカバーの色目を意識した服を着る。ちょっとおしゃれだと思っている。








🌜🫖@gn8tea2025年10月31日読みたい「大村焼」の作者であるJong YuGyongさんが関わっている本。 日本での磁器生産は豊臣秀吉の朝鮮出兵をきっかけにはじまった。 大好きな伊万里焼が朝鮮半島への侵略戦争と切っても切れない関係にあることがつらいけれど、大好きだからこそ目を逸らしたくない歴史。





















