

Hinako
@Lady_Hinako
フェティシズム研究家。2025年9月から記録スタート。
- 2025年11月23日
- 2025年11月23日
- 2025年11月16日
- 2025年11月13日
苦痛の心理学ポール・ブルーム,夏目大読み終わったSMの苦痛について何か発見があるかな?と思って読んでみたけれど、BDSMについてはほとんど書いていなかった。 ので、残念。 全体として、当たり前のことがエビデンスをしっかりあげてつらつらと書いてあって、途中で「あれ?当たり前のことしか書いてないな」と若干落胆していたら、四章で「ここまで読んで、当たり前のことが書いてあると思った人も多いだろう。その通りだ。」って出てきて、心読まれていて思わず笑ってしまった。 印象としては、幸福とは?人生の意味とは?それには苦痛はどれくらいの必要?どんな苦痛ならいいの?というような事が、エビデンスをたっぷりあげて解説されている。 読んでただやる気を上げるだけのエビデンスのない自己啓発本とは違うとこは良いところだから、自己啓発本みたいにやる気が出る本では無い。 たくさんのエビデンスが載っているので、誰かを論破したい人とか、飲み会とかでオレ頭いいんだぞ!と披露したい人には向いてるかもしれない。 ただ、エビデンスがちゃんとしてるのに、著者の仏教の家族関係についての捉え方は腑に落ちない点あり。 - 2025年11月11日
きれいなシワの作り方 淑女の思春期病村田沙耶香読み終わった他のエッセイも全部読んでみたい! 賞も受賞してる作家さんでもバイトをしたり、あんなに不思議な小説を書いてるのに、生活は意外と普通なんだな。と素直に思いました。些細な事にあわあわされていて、その繊維さがあるからこそ、あーゆー小説が書けるのかしらね。 - 2025年11月10日
バトラー入門藤高和輝読み終わった『ジャンダー・トラブル』は難解だ!との前評判をうけて、そちらに手をつける前に、まずは入門書から読んでみた。 昨日ちょうどジェンダー入門の講義を受けたのもあって、内容がスッと入ってきたけど、え?クュア?何それ美味しいの?レベルの知識の人には入門書とはいえ難しいと感じる人もいるかも?まぁ、そんな人はそもそも読まないか? ユーモアある語り口で書いてくれていて、楽しく読む事が出来たし、なんだか励まされた! 頑張って本編を読むぞー!! - 2025年11月9日
ババヤガの夜王谷晶読み終わったジェンダー問題、家父長制、男性社会、差別、権力、社会!!いろんな問題の詰め合わせパックを爽快な暴力を交えて爽快な読み心地でした。 どんどん姿を変えていく2人のシーンは、フェミニストのニュートンの「マザーキャンプ」の中でのドラッククイーンについての主張を思い出した。 ーーーあらゆるジャンダーが「ものまね」であって「本物」も「偽物」もない。 あらゆる社会問題を、ハードボイルドな切り口で書き切るの、素直にすごいなぁ〜と思いました。 - 2025年11月7日
消滅世界村田沙耶香読み終わった村田沙耶香さんにハマって4冊目。 え?これ、10年前の作品なのヤバくない?? 現実味がない様で、いや、もしかしたらこんな未来もあるかも知れない、、、。 私は最近ようやく、資本主義宗教を卒業して家族という宗教をようやく手に入れて浮かれつつも、家族という形も時代や民族で捉え方が変わるんだよなぁ〜と思っていたところに、セックスが消滅して、恋愛も消滅、そして『家族』と言う概念すら消滅した世界を見せてくれるなんて、、、最先端すぎる。 - 2025年11月6日
- 2025年11月5日
丸の内魔法少女ミラクリーナ村田沙耶香読み終わった面白かった!完全に村田沙耶香さんにハマってしまった。他の作品も全部読みたくなる。 この本には短編が四つ収録されていて、どれも本当に良くて甲乙つけがたい。 性に関する描写も多いのに、どれも不快じゃなくて、むしろ心の別の部分を突かれる。 『ポジティブシンキング』『初恋』『男女平等』『アンガーマネージメント』といった、社会の中で“正しいこと”“前向きなこと”として掲げられている価値観。その明るい表面の裏や、その隙間をそっと覗かせてくるような感覚がある。 - 2025年11月5日
女王様の電話番渡辺優読み終わったいわゆる「女王様的な仕事」をしているので、タイトルに惹かれて何の予備知識もなく購入した。 ところが、女王様といっても舞台は回春エステで、私が想像していた内容とはまったく違っていた。 それでも、物語の中心はアセクシャルの主人公で、その点がとても興味深かった。 私のいる世界では、いわゆる「普通の癖」の人のほうが少なく、異性愛者のほうが多いとはいえ、同性愛者でマイノリティな人、つまりダブルマイノリティの人もいる。緊縛が好きなアセクシャルの方もいる。 この作品を読んで、アセクシャルの人たちへの理解が少し深まったように思う。 - 2025年11月3日
- 2025年11月3日
- 2025年11月1日
- 2025年10月31日
ビジュアル・シンカーの脳テンプル・グランディン,中尾ゆかり紹介されてるテストもやったし、インターネットのテストもやったけど、ごっりごりのビジュアルシンカーでした。 いつも考える時は絵が先に浮かぶので、まぁそうだろうと自覚があったけど。 ビジュアルシンカーにも視覚思考と空間思考があるらしいが、私は代数とか数学が得意なので空間思考の方が少し強いかな?でも、図形とかも得意だけど。 この本を読んで感じたのは、人の「脳の違い」は欠点ではなく、世界の見え方の多様性なのだということだ。 著者が牛のハグマシーンで有名なあの人か!と、読んでる途中でわかった。 著者は自閉症ながら環境に恵まれるなどして、才能を形できたけど、現実はそれら「問題」を才能にできる人は少なく、むしろグレーゾーンの人々の方が社会で生きづらさを感じているのではないかと思った。 「極端な例に寛容な社会」は、必ずしも「すべての違いに優しい社会」ではない。天才的な人だけが理解され、そうでない人が取り残される危険もあると思う。 大切なのは、成果ではなく、異なる認知や感じ方そのものを尊重する姿勢だと思った。 - 2025年10月31日
タコの心身問題ピーター・ゴドフリー=スミス,夏目大読み終わったこの本は、人間とはまったく違う進化を遂げたタコの生態を通して、「心(minds)」(mindじゃなくてminds!)とは何かを考えさせてくれる一冊だった。 タコの足にはたくさんのニューロンがあり、心臓が三つもあって、触れるだけで味がわかるという。 そうした驚くべき特徴を知ることで、「知性」や「意識」の哺乳類以外の主観的経験について想像し、 タコという存在を通して、私たち人間の「心」や「自分」という感覚を、改めて見つめ直すきっかけになった。 - 2025年10月23日
読み終わった『無機的な恋人たち』を読んで、オリエント工業さんのことが気になり、本を購入してみました。 実物のラブドールは、以前に中国製のものを2体いただいたことがあります。すでにダメージがありましたし、私には少し不気味に感じられて、結局処分してしまいました。 一方で、大道芸術館でオリエント工業さんのラブドールを実際に見たことがあります。中国製とはまるで違い、とても重くて、しっかりと作られていて、「さすが高級品だな」と感心したのを覚えています。 性目的だけでなく、医療や介護の現場でも活用されていると聞きます。少し前に会社をたたむという話もあったようですが、復活して本当によかった。海外の安価な製品に負けず、これからもぜひ続いてほしいと思いました。 - 2025年10月22日
評価と贈与の経済学内田樹,岡田斗司夫FREEex読み終わった2013年の本なので、結構古いんだけど、今起こっていることをズバリ言い当ててる部分もあって感心した。 ただ、途中から話がやっぱりちょっと古いのと、特権階級のおじさん2人が酔っ払って喋ってるのをただ聞かされているOLの気分になってきたので、後半は流し読みしました。笑 あと、岡田斗司夫が今は当たり前になってるオンラインサロンみたいな事を一番初めにやり始めた人だったの知らなかったので、びっくりした。 - 2025年10月20日
無機的な恋人たち濱野ちひろ読み終わったラブドールと共に生きる人々がさまざまな形で登場する。ロボセクシャル、ドールの夫、異性愛者、ドールフェティシスト、そしてドールを友人として見る人など、それぞれが異なる立場からドールと関わっていた。読み進めるうちに、それらは明確に分けられるカテゴリーではなく、ジェンダーと同じようにグラデーション的なスペクトラムとして存在しているのだと感じた。 私は異性愛者であると同時に、拘束という状態そのものに性的興奮を覚えるフェティシストだ。何らかのフェティシズムを抱える人々を対象に動画を制作・販売して生計を立てていることもあり、「性とは何か」「フェティシズムとは何か」「愛とは何か」という問いを、日々自分の中で反芻している。そうした中でこの本を読むと、「恋愛」や「結婚」というものの輪郭が、いかに人間至上主義的な異性愛規範のもとで形成されてきたかが、よりはっきりと見えてきた気がした。 現代の資本主義社会では、「恋愛」や「結婚」が美化され、パッケージ化された理想として私たちに商品のように提示されているように思う。多くの人が夢見る恋愛や幸福な結婚生活は、実際には実現が難しく、その乖離は未婚率の上昇や少子化の問題にもつながっているのではないだろうか。恋愛という概念が幻想として商品化されているからこそ、それに違和感のある人々が、人間以外の存在――アニメキャラクター、ドール、AI、無機物など――に愛情を見出すことは、むしろ自然な流れのようにも感じる。 私は、こうした人々の姿に、人間中心主義や恋愛至上主義から自由になろうとする試みを見た。ドールやAIと生きるという選択は、現実逃避ではなく、新しい幸福の形の一つなのでは無いかと私は思う。最近は個人的にオタク文化の研究をしているのだが、すでに20年前から同じような発想をしていた人がいたことも知り、強い興味を抱いた。 VRやAIがさらに発展していく未来には、いま「二次元」とされている存在が、三次元的、、つまり現実のものとして”感覚的”に自然に受け入れられる日が来るのではないかと思う。恋愛やパートナーシップの形が、もっと多様で柔軟なものとして認められる未来を、私は少し楽しみにしている。 - 2025年10月19日
読み終わったなんでも楽しくて、がむしゃらに走り続けていた20代・30代が過ぎ、気づけば自分の人生の折り返し地点。すでにゴールがぼんやりと見えはじめている。 見えているゴールを無視して、何も見えない脇道に飛び込むような勇気も体力も、もう昔のようにはない。 それなら淡々とゴールを目指して歩いていけばいいのだろうか。——これで本当にいいのかな、私の人生、、? そんなことを考えていた矢先に、この本を手に取った。 先月読んだ『庭の話』にも出てきた「ゆるい共同体」という言葉が、phaさんのシェアハウスやもくもく会のことだな、と思った。 あの頃の彼の活動は、無理せず、でも確かに人とつながって生きる実験のようだ。 先がチラついて見える”今”も「ゴール」ではなく「途中」にいることを、もう一度思い出させてくれるようでもあった。
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