スモールワールズ

79件の記録
- ねこ@notoneko252025年9月23日帰りの新幹線で。 わたしはあなたに怒っていい立場ではありますが、濁ったというか、まっすぐでない怒りをぶつけるのは、それこそ、あなたをサンドバッグにしているのと同じで卑怯だから反省しなくてはいけない。……という気持ちを、こうして認められるようになるまで、時間が必要でした。 「時間かけんのだるいって思ったらやめればいいし、今の自分を続けたいんならやればいい。ただ、生徒に笑われたからっていうのはNGな。あいつらがあんなこと言ったせいだってなっちゃうだろ。理由とか原因を他人に紐づけてると人生がどんどん不自由になる」 「神よ、わたしにお与えください。変えられないものを受け入れる落ち着きを、変えられるものを変えていく勇気を、そのふたつを見分ける賢さを。きょう一日を生き、一瞬を楽しみ、苦しみも平和につながる道だと受け入れますように……だって」 繰り返し裏切られると、裏切られた痛みと、わずかでも期待してしまった自分への怒りで二重に傷つく。そして痛みの波紋が消えないうちに次の輪が生まれ、終わらない輪唱のように傷は疼き続ける。しかも相手が肉親なら、断ち切るのは難しい。 きょうという一日の終わり、平安の祈り。変えられるものと変えられないもの。変えられたかもしれない過去、変えられなかったかもしれない未来を思い、後輩は飽きもせず胸を痛めるだろう。どこで降りるにせよ、今度のボタンは自分が押す。
- こよみ@Candy_Noisily2025年9月22日読み終わった読み終わってしまうのが悲しくて、最後の話を読まずに放置したまま1週間以上経ってしまった。 一筋縄ではいかない、違和感のある話ばかりで面白かった。読後感も全部違って、一冊で色んな感情に出会えるのが楽しい。 どれも本当に良かったけど、やっぱり最後の「式日」はタイトルの「スモールワールズ」を体現したような話で、ゾクっとしちゃったな… 感動しそうになったけど、途中で「ちょっと待って、ということは…」って結びついた瞬間ちょっと怖かった。 あと好みだったのは「魔王の帰還」かな、一際異彩を放っていて面白かった!長編になっても読みたい。 一穂ミチさんは「ツミデミック」と「スモールワールズ」しか読んでないけど、もう既に好きな作家さん。他の作品も読もう。
- あっかんべーわかめ@accanbe_wakame2025年8月20日読み終わった花うた チャンチャラランラン〜が気になりすぎてYouTubeで検索したら「花うたで気なって」のコメントがたくさんあってちょっと笑った。 このパレードを見るたびに、この曲を聴くたびにこの話を思い出すのかな。
- コヌコ@conuco2025年7月27日読み終わったサラッと読めるわりに気持ち悪い 気持ち悪いってゆうか生ぬるいってゆうか私は好き 買っても良いなって思うぐらいには好きやけど、人間性疑われそうで人におすすめはできやん
- 結@yi_books2025年7月26日読み終わった世の中にはいろんな人がそれぞれの事情を抱えて、それでもなんとか生きていることを突きつけられるような短編集。世界は、世間は、優しい顔をしたり厳しい顔をしたり気まぐれで、私たちはその波の中をなんとか息継ぎしながら生きていくしかないんだと思った。 『魔王の帰還』と『花うた』が特に刺さった。
- umi@hontowatashi2025年6月14日買った読み終わった久々の読書で迷わずこの本を手に取ったけど、大正解! 心揺さぶられて、やっぱり小説が好きだなと再確認。 どの短編も違った雰囲気で余韻が残るから面白かったけど、特に'花うた'には涙した。 ページを捲る手が止まらなかったし、漢字とひらがなのバランスとか活字だからこその表現が良い。 うまく感想をまとめられないけれど、人は複雑だってことを改めてつきつけられた。
- さてん@bikbikll3102025年6月6日読み終わった一筋縄では行かないお話ばかり。どんど引き込まれていく。こういうことか?と思って読んでいってもいい意味で裏切られる。裏切られるから読むのをやめられない。
- 夏秋@natsuaki2025年6月1日読み終わった予想を遥かに超えて行く展開であるし、経験した気持ちはおそらくないのに、どうしてこうも胸が苦しくなるのか……人間の思惑や思考は理解できるものではないんだな。
- 翠@r_round_2025年5月22日読み終わった人の関係性だったり、事情だったりをざっくりとまとめてしまえば、どこかで見聞きしたような記号になってしまう、機械的に邪推してしまう 文字を纏って、じっくりと肉付けされて、世界は白と黒でないよと優しく諭してくれる本だった
- よしい@Yoshe2072025年5月13日読み終わった一穂ミチさんはどうしてこんなに人間の感情を描くのがうまいんだろう。自分じゃ今まで思ってみなかったような、あるいは自分にも見えていたはずなんだけどあえて目を逸らしていたような、はたまた自分の中にも確かにあるんだけど無意識に存在しないことにしていたような、人の心の多面性というか、多くの人の目に映らないような側面を掬い上げて緻密かつわかりやすく描写するのがものすごく巧い。あとこの本は背筋がゾッと冷えるような終わり方の話と涙腺がバーーッてなるほど心がふるえる話がほぼ交互に収録されてるので寒暖差の激しさに脳がパニック起こしながら読んだ。そのくらいどの物語もそれぞれの物事や登場人物に没頭しながら読んじゃって、「物語」として俯瞰で眺めるというよりは生身の人たちの生の感情を目の前で直接吐露されているような解像度で没入できる、今までになく不思議な読書体験だった。 Readsの感想は短文でいこうと思ったのに思わず長文書いてしまうくらいには心臓持っていかれた。一穂ミチさんすごいな〜〜。
- すや@suyayakko2025年4月28日読み終わった短編集が短編の重量じゃなかった、あたたかい気持ちでいっぱいになって愛に溢れて読了できるとも違うのに、愛だったんだなぁとじんわり感じて思い出せるやりとりが次々と浮かんできます。 一穂ミチさんが書いてくださるその人とその人だけの関係性が大好きです。一筋縄ではいかない色々な感情を確かに持っていて、そのうち何が本当の気持ちとか正解とかってなくて全部が本当に感じていることだと思うけど、それを全て洗いざらい書いてくださるの凄すぎて止まらなかった。 花うた、魔王の帰還が忘れられないです。 一穂ミチさんの情景描写がいつも凄すぎて、はっきりとした鮮やかな景色と一緒に自分も同じ世界を歩いているような気持ちになります…。
- おんぷ♩@onp_bookchan2025年3月21日読み終わった短編だけど、どの話もすごく心の動く作品だった。 ただのハッピーエンドでは終わらない、予想外の展開にどの作品もびっくりした。 『魔王の帰還』が特に好きだった、、、
- サヤ@sayaemon2025年3月16日読み終わった外出行き帰りの車中であっという間に読了 過不足ない描写の中に、ドキッとするほど芯を食った一文が時々混じるバランスの良さに、なるほどそりゃ人気出るな…!と納得 長編も読んでみたい
- 夏しい子@natusiiko2025年3月7日かつて読んだ「魔王」「ピクニック」「花うた」が特に引き込まれた。 「魔王」はマンガみたいだった。 あんなお姉さん友達になりたい。 「ピクニック」は理不尽さにイライラしたが、最後の方の展開で相殺された感じ。色々とこわい。 「花うた」は何が正しいかなんて、本人たちがよければ良いんだ。悲しいけれど悪くない。
- maru@norimaki72025年2月20日読み始めたあの本、読みました?で紹介されてた、一穂ミチさんのツンデミック好きだったんだよね。オススメされてるこちらも、正直、読むではなくオーディブルで聴いてます。
- ユメ@yumeticmode2025年1月16日読み終わった感想@ 自宅巻末に辻村深月さんが解説を寄せているのに惹かれて手に取った。一穂ミチさんの著作は初めて読む。さり気ない文章がすっと心に刺さり、一話目からぐっと引きこまれた。どの短編も、そろそろ結末が見えてきたかと思うと、それを裏切る驚きの展開が待っている。その一筋縄ではいかないところがとても魅力的で、そこにページの向こうで登場人物たちが生きているという手触りを感じた。一穂ミチさん、他の著作も読んでみたい。
- なこ@167otogi2024年5月5日かつて読んだ6つの物語が連なる短編集。どれも違うテイストの深い内容で読み応えがあった。 善意の送り方、受け取り方は人それぞれ。人の喜怒哀楽を受け止め、どう掴むか。そこから何を得るか。 私の中の小さな世界を愛せるかは、私次第だと思いました。