私の身体を生きる

私の身体を生きる
エリイ
児玉雨子
千早茜
宇佐見りん
山下紘加
島本理生
朝吹真理子
李琴峰
村田沙耶香
柴崎友香
能町みね子
藤原麻里菜
藤野可織
西加奈子
金原ひとみ
鈴木涼美
鳥飼茜
文藝春秋
2024年5月24日
139件の記録
- 朧月@kinmokusei732025年9月17日読み終わった興味深くて自分にしては一気読み。どの書き手も自分の身体や性やトラウマなど、誠実に向き合い読む側へ共有してくれたことへ畏敬の念を覚えた。あまり向き合ってこなかった事柄で読むことによって自分に照らし合わせて考えざるをえなかった。 しかし悲しいのは、こんなにも性的に傷つけられた経験のある人たちが多いこと。そこには無視できない男性性が存在する。全ての男性が加害者ではないけれど、この男性性に男性自身が向き合う続編があってもいい気がする。もちろん傷つきも含めて。
- talia@talia0v02025年9月14日読み終わったどこで見かけて気になった本か忘れてしまった…あまりこういうオムニバス形式のエッセイは読まないのですが、作家の何名かとテーマが気になったので読みました。 タイトルの「私」や表紙の雰囲気、寄稿者名からふんわり女性の作家を集めたエッセイであることがわかる。でも書かれている内容は女性性の話だったり、そうじゃなかったりする。ファッション、自慰、身長、怪我、老い、障害、不眠、etc... 肌感覚で“わかる”ものもあれば“わからない”ものもあり、“知ってる”話も“知らない”話もあって全部愛おしかったです。 気になってた作家の話は楽しく読めたし初めて見たり読んだりするお名前の方で愛着の湧く話もありました。藤野可織さん、金原ひとみさん、エリイさん、児玉雨子さんの書いた四つがお気に入りです。 こういう、何となく自分と属性の違い方の身体に関する話が読めるのは大変ありがたいことだと思いました。あと読みながら「私が自分の身体について語るなら、何をテーマにするだろう」ということも少し考えた。 おすすめ!
- ふみの@fumino_32025年8月30日読み終わった@ 今野書店"主体的な自由と人権を求める本来の人間としてのあり方が、商品としての身体といつも背反することは大変に息苦しい"鳥飼茜 "現実は華やかだ" 宇佐見りん "日だまりの中で、肉体と奇跡を接続していたい"村田沙耶香
- ぶんちゃろふ@book_mylittlepig2025年8月17日買った読み終わった宇佐美りんのお話がよかった。女の身体であることに拒否感はないけれど、外野に性的な視線を向けられるのは嫌だなと思った。無性の妖精になりたい。
- マイ(カルガモBOOKS)@karugamobooks2025年7月25日読み終わった@ 図書館皆、女性として自分の身体と格闘している。ポジティブに語る人は皆無で、そういうテーマだからだよなとも思いつつ。性的被害に遭った方も多く、読み進めるうちにちょっとつらくなってしまった。でも全員分、読んだ。 私も十代の頃、通学電車や夜道で痴漢にあったことがある。あの怖さ、悔しさ、腹正しさ。でも自分が女だからだ、なんて思いもしなかった。それぐらい自分の思考がまだ完成されてなかった。 柴崎さんが、依頼されたものの、女の身体について書きたくないと書いていたのが印象的。
- リチ@richi2025年7月5日読み終わった17人の作家やアーティストが「私の身体」について書いた本。一つとして似たものもなく、もちろんこの私のものとも全く違う話が綴られていて、当たり前のことだが、「私の身体」に一つとして同じものなどないのだな、と。
- あんこちゃん@anko2025年6月3日読み終わった借りてきた依頼するのも難しそうな内容を、こんなにも豪華な作家さんたちが集まった一冊の本として生み出す編集さんに感嘆する。 現在にも過去にもしっかり向き合っている文章に、その場しのぎで過ごしている自分に喝をもらったよう。
- うみ@udn_dn2025年5月30日読み終わったすごくわかる体験もまったく知らない感覚もある。読んでる間ずっと自分の性や身体について考えていた。藤原麻里菜さんの「捨てる部分がない」は、自分が今まで抱いてきた感情に通ずるところがかなりあるな、、と思う。
- 蛸足配線@nekoai302025年5月29日読み終わった自分の体に纏わることは、きわめて個人的な問題のようでいて社会との接続を切り離せない。それがどんなに煩わしくとも、精神が肉体を振り切って逃げ出すことは不可能だ。人が体を所有しているのではなく、体が人を所有しているように思えて苦しい。肉体は社会にあって他者との関わりを避けられず、他者に触れる以上傷つけること・傷つけられることは必然だ。
- ルース@ruth_blackett_2025年4月23日ちょっと開いた「あなたのフェミはどこから?」と関連づけて手に取った。本屋を回遊している時、知人が教えてくれて。ちょいとせきらら、小説家の人が多くて文章がうまい、という所感も聞かせてくれた。 ぱらぱらめくって手が止まったのは藤野可織。私の経験と重なるところが多い。 あとで買うかも。
- ぴょの@choge592025年4月22日読み始めた借りてきたこれ、すっごいな… やっと図書館で順番が回ってきて、わたしは生理前で打ちのめされてて まだ最初の1編しか読んでないけど、電車の中で涙がこぼれそうになって、まだ言葉にならない気持ちが溢れてぼんやりとしている 女性として受けた傷って、どうして矮小化してしまうんだろうな すっかり忘れていた記憶が蘇ったり、笑えるわけないのに笑い話にしようとしたり 他の傷と違って、何度も当時と同じ強さで殴りかかってくる
- amy@note_15812025年4月5日読み終わった感想17人の書き手が自らの「身体」と向き合って綴るリレーエッセイ。それぞれの書き手が、自身の身体というごく個人的なテーマについて記したエッセイであり、どれも興味深く、おもしろく読んだ。念のため断っておくが、ここで言う「おもしろい」は、おもしろおかしいという意味ではない。 書き手の多くが女性ジェンダー(のように見える)だったせいか、性被害の話が当然のように出てくる。そのたびに、ふさがりかけた傷口に指を突っ込まれるような気持ちになった。そのためフラッシュバックの可能性がある人は、読む際に注意してほしい。 妊娠、自慰行為、性行為、セックスワーカーとして働いた経験などが、これほど赤裸々に綴られたものを読めることに女性にも性欲や性への関心、好奇心があるのだと、ようやく受け入れられるようになってきたのかと感じた。 もちろん、個人的なSNSにはこうしたエピソードや個々人の考えが書かれていることもあるだろう。けれど、正式な一冊の本として刊行されたことには、大きな意義があると思う。 その人の身体は、その人自身のものだ。他人の体調の良し悪しや、その結果としてどういった生活をしているのかをジャッジするのではなく一人ひとりの経験として、もっと受け入れられるようになってほしい。
- か@aya_bookawa2025年3月22日読み終わった大学図書館で1ヶ月待ちだった。ようやく! ここで書かれている身体感覚はまだ私には早くて、想像するだけで嫌悪感を抱く部分もあった。けど彼女たちの言葉に共感し、学び、時に一緒に怒ってしまう私も居て、一体、私は何者なのだろう...となった。年齢を重ねたら読後の感覚も変化するのかなぁ〜 (追加) 児玉さんの『睡眠は意識を離すことから始まるから、ちょっとした「死」である』(p.227)との指摘は、死に希望が抱けなくて、友達や、高大で出会った先生や大人のように信仰も救いもない私はずっと死を恐れて、死に追われている。だから今までで最もしっくりきた言葉だったように思う。ありがたや...の気持ち。今日の夜は、安心して「ちょっと死にます」の気持ちで寝てみる。
- Taka@pypy_052024年12月23日かつて読んだ30代がすぐそこまできて、ようやく「自分はこのままならない体で生きていくしかないんだなぁ」って感じた時に読んだ本。諦めでもあり覚悟でもあった気がする。