水曜生まれの子

59件の記録
- ないとうなみ@eheheno_he2025年7月27日読み終わった彼女の子どものもうひとりも自死していたことを最近知った。どの話も、彼女自身の要素がいくつもいくつも散らばっているように読めた。彼女が書いた物語、と思った。 旅行先で、彼女と同じように中国からアメリカに渡ってきた女性に出会ったとき、私は彼女の話をした。彼女の作品のどこがいいかを訊かれて、淡々とした文体で、感情を揺さぶるような物語を書くところと答えた。思いついたことで英語で言えることはこれしかなかった。 今ならどう言うだろうと考える。前に言ったことはもちろん、そのうえで────人は思いや考えをいつでも明確な言葉で表せるわけではないと知っていること。そしてそれを振りかざすでも投げ捨てるでもなく、粛々と書いているところ。 https://note.com/eheheno_he/n/n6eefc229c603
- タレ@miki_nike2025年7月4日読み終わった@ 草枕様々な年代の、様々な仕事を持つ人々の人生を、こんなにも物語れるなんてー。すべてのエピソードが本当にあったことのように息づいていて、なぜだか泣きそうになる。「列車の前に歩み出てきた」と言う鉄道職員。三十六個の植木鉢から流れ出る水。母親になるなんて、なんて向こうみずだったのだろう。こんにちは靴さん。さようなら靴さん。「くたばれ」。 イーユン・リーの作品を読むと、目の前が淡い寒色系のマーブル模様に染まっていくような気持ちになる。うっすらほのあかるい諦観。 登場する子どもの多くが、賢く繊細で生きづらそうにしているところに、筆者の長男の影を色濃く感じ、どうしようもなく悲しくなる。 あとがきで紹介されているインタビューで、「世界でひどいことが起きている中で、意味がないと感じてしまう時こそ、生活を回し続ける小さな物事(ケーキを焼いたり庭仕事をしたりすること)に喜びを見出す意思の力が必要である」という趣旨の発言をしているイーユン・リー。その哲学が大好きだし、どうか長生きしてほしい。
- りりり@rin__39162025年5月22日読み終わった借りてきた@ 自宅装丁が素敵。 借りてみて、短編集だと知った。 そして、中国出身の方の作品を 読むのは初めてかも。 読みづらさしかなかった… 短編集なのに読むのが疲れた。
- riu@riufish2025年5月15日買った@ 本屋象の旅退院読書。 行きたいのは象さん 友達のお孫さんの2歳の誕生日 贈り物に絵本を時間かけて選ぶ 1冊はわたしのだいすきなミロコマチコさん 自分にはイーユンリーの短編集を ずっと好きで読み続けている作家さん ちーんとこころ静まる言葉たちがすき 手にしては いつ読もうかなーしていた
- m@kyri2025年4月20日読み終わった@ 自宅わたしにイーユン・リーを教えてくれた人と一度だけ会って話をしたときに、「わたしは哀しみがないと書けない。哀しみはわたしの動機」とその人は語った。「でも、そんなに哀しいことはなくないですか」と能天気なわたしが言ったらその人は小さく笑って「わたしはいつも哀しいよ」と言った。 わたしはリーの小説が書き表す大きなかなしみを知らないままここまできた。けれどリーの書くかなしみの形はいつもわたしに安らぎを連れてくる。
- ジジ📖@gg_books2025年4月16日読み終わった借りてきた記憶と死者の声を纏わり付かせながら、対話して彷徨う。声にならない声は時として、誰にも触れられない心の奥に潜んでいるドアに触れる時がある。痛みを伴うその感触は、そっと静かに佇んでいるわたしの痛んだ心に、わずかな心の交流をもたらす。 死者との対話を掬って紡ぎ出す物語は、著者の研ぎ澄まされた言葉によって手渡される雫のようだった。
- m@kyri2025年4月12日ちょっと開いた@ 図書館『ANORA』を観終わって、そのまま『SUPER HAPPY FOREVER』観ようか迷ったけどこっちを読むことにした 魅力的な会話というのはどうやって書けるものなのかずっと考えている
- m@kyri2025年3月29日読み始めた心に残る一節「七十九週目や百三週目の子どもなどという言い方をする親はいない。きっと死者に対する計算も似ているのだろう。空気は酸化するし、水は濁る。時間も空気や水のように腐る。そして人生には時間の腐食に耐えられるものなどほとんどない。木曜日はふたたび、ただの平日になった。」(p12-13.)