去年、本能寺で

去年、本能寺で
去年、本能寺で
円城塔
新潮社
2025年5月29日
34件の記録
  • 第5章「実朝の首」 未来記に従わざるを得ない人々。道三の話でも未来からの文書に左右された(情報のみだが)けど、こちらは未来に自分が書いた書状に左右されてしまう人と、そこから更に影響受けてしまう人たちの物語。 第6章「冥王の宴」 表題裏にあるのはカント「純粋理性批判」。読んでません。 そして物語は冥王代、つまり地球表面がまだマグマオーシャンだった頃、太陽系が形作られつつある頃。 なのに何故か信長だの本能寺だのが出てくる。何故なら、世界がラプラス的であれば、初期運動で全て未来が確定してるから将来信長になる分子の運動も確定してる…いやあ古典論だねえ(と誤魔化しておく)。 この辺りで本は半ば。戦国時代に絡めて話作りしてる物語が多めだなとの印象。おそらく表題の「去年、本能寺で」が現れる最終章では、それまでの章(というか短編)がいい感じに土台を作るのだろう、と予想しておく。 しかし図書館の貸し出し期間が終わったので、図書館へ一旦返却。
  • 第4章「存在しなかった旧人類の記録」 感想を途中まで書いてて、投稿し忘れて消えてしまった…。わりとしっかり書いてたから残念。 旧石器時代ミステリ。なのでオチは書けない。けど表題裏にはポーの「モルグ街の殺人」の森鴎外による別訳のことが書いてある(青空文庫で読める)。
  • 気にはなるけどなんだか難しそう。 文字禍を読めたら読みたい。
  • ズゴ子
    ズゴ子
    @zugocco
    2025年7月6日
    はじめての円城 この短編集に関してはわかりずらさや読みずらさはなかった 露骨なルビが面白かった
    去年、本能寺で
  • macochi
    macochi
    @macochi
    2025年7月5日
    みんなー!円城してるー?
  • ネタバレありです。 第3章「三人道三」 斎藤道三といえば小坊主から油売りを経て美濃の守護土岐氏を倒して一国を支配した下剋上の代表のような人だと思うのですが…実は油売りだったのはその父だった、という古文書があるのだとか。その文書が昭和に出てきたことを、なぜか戦国時代の明智光秀が斎藤道三に語るという場面から物語が始まる。 その文書が書かれるのも、そして見つかるのも、未来の話。しかし道三自身が持ってる小坊主時代や油売り時代の記憶が、光秀に聞いた途端に怪しくなってくる…なんだこりゃ。時間検閲問題か。 でタイトルは「一人の道三が二人に分割されるのなら、三人に分割されるのもありうる」。物語の最後辺りでは分割されてたのかな。 第4章「存在しなかった旧人類の記録」 タイトル裏にあるのは森鴎外訳のエドガー・アラン・ポー「病院横町の殺人犯」(青空文庫に掲載あり)。一般的には「モルグ街の殺人」という表題で知られる。読んだことは全くない(のだがネタバレ例として有名な話らしい)。 物語の舞台は旧石器時代。ゾウ送りの祭りの夜に死者が出た。部族の有力者はゾウ送りをおざなりにしたとして、死者の出た部族に責任を取らせようとした。それに対し、その部族にいる《探偵》と《助手》が犯人を探す。もちろん真犯人を探すことよりも、有力者を納得させれば済む。 人殺しに使われた石斧を発見した探偵は石工に見せそれが「人(ホモ・サピエンス)の手では作れない」ことを指摘される。つまり、殺人犯は、同時期に生きている、ホモサピより力強い猿人の仕業か?と思いきや…。 いちおう推理小説風なのでオチは隠す。
  • kay
    kay
    @kaymiki
    2025年7月5日
  • 第2章「タムラマロ・ザ・ブラック」 坂上田村麻呂と阿弖流為をガリア戦記におけるカエサルとウェルキンゲトリクスになぞらえた話…かと思いきやわりと違う。 ネタバレになるのですが、タイトル裏頁にあるシェークスピアのオセロの一文 "And I, God bless the mark, his Moorship's ancient." から気付くべきで、黒人の坂上田村麻呂はムーア人(黒人として扱われることもある)の将軍であるオセロになぞらえている。オセロの部下のキャシオー、イアーゴーも出てくる。なおシェークスピアはほぼ知らないので、一読後に登場人物を調べました。 で。私は枚方市に住んでおります。文中に 「現在、枚方市にはアテルイの首塚を称する石碑が存在するが、これは史的な根拠を欠いた有り合わせであり、そのことは枚方市自体も認める。根拠としては、枚方のとある住人の夢枕に、アテルイが立ったことを置く。」 とあって、全くその通りなので驚きと共に大笑いしてしまいました。ところでこの文に続いて 「侵略側の傲慢さをよくあらわしている。」 とあるのに、少しうなりました。アテルイが夢枕に立った人にはそんな意識は無かったでしょうが、そりゃ傲慢ですよね勝手にアテルイの首を刎ねた場所を決めたりしたんだから。 なお読後感としては、あまりスッキリしない。SF成分が少ないからか。でも、おそらく私がオセロを全く知らないからかも知れません。近々概要だけでも追ってみたいと思います。
  • ふーる
    ふーる
    @fool6
    2025年6月29日
    歴史短編集っぽいけど、時空は過去も未来も一つで、よくわからない短編集。いや、読んでいるのですが理解できない。次元がだいぶ違う、淡々とがダメなのか?善鸞アイドルだけがまだなんとなく…
  • ヒキトユキ
    ヒキトユキ
    @yukhik
    2025年6月29日
    「コード・ブッダ」もだったけど、円城塔が書く仏教めちゃ面白いな
  • よろくん
    よろくん
    @mon-tu
    2025年6月29日
  • 第1章「幽斎闕疑抄」 タイトル通り、古今伝授でお馴染みの細川幽斎が主人公。物語の舞台は史実における「田辺城の戦い」の場面そのまま。田辺城(現在の舞鶴市にある。調べると、江戸以前の地名は田辺で、明治になり山城や紀伊の田辺と区別するため地名を城の姿に因んで「舞鶴」としたとか)に隠居している幽斎67歳、しかし何故かAI、しかも軍事AIにして文事AI。(そういえば文事ってあまり使わない単語だね。なお反対語は武事。) 古今伝授やAIについてはいろいろと本文中に軽く解説あるものの、勾配消失問題(多層のニューラルネットワークで新規情報を学習しなくなる弊害)だのシグモイド関数(0周辺で0から1に変化する関数)だのReLU(Rectified Linear Unit: 正規化線形関数。正の範囲で入力をそのまま出力する関数。ダイオードの理論的ふるまいに相当。勾配消失問題の解決に用いられる)だの、断りなく用語を使ってくるところなどに苦笑。もしかするとこのAI歴史短編集?の導入として「はいこの本は技術用語をバンバン使うからねー」という予告だったりするのだろうかと思ったり。まあだいたい分かるので笑うだけなのだがw それはともかく。 「軍事AIも…罪の意識にさいなまれ、仏や耶蘇に救いを求める」 という文には前作「コード・ブッダ」を思い起こさせてくれて微笑んでしまった。 それからこの本ではフリガナの使い方が楽しい。例えば「古今和歌集」に「コレクション・オブ・ジャパニーズ・ポエムズ・オブ・エンシェント・アンド・モダン・タイムス」なるフリガナが振ってある。…確かに英語にすればその通りなのだろう(Wikipedia英語版「古今和歌集」にも"Collection of Japanese Poems of Ancient and Modern Times"とある)。ところで田辺にタナベ、丹波にタンバ、あと人名にもフリガナ振ってるのはどういったニュアンスなのだろうか。日本では無いという雰囲気作りなのかな。 余談:「幽斎闕疑抄」の闕疑について辞書で調べると 「けつ‐ぎ【闕疑】 〘名〙 (「論語−為政」の「多聞闕疑、慎言其余則寡尤」による語) 疑わしいものとして、決定を保留しておくこと。また、そのような事柄。細川幽斎(藤孝)著文禄五年版本「伊勢物語闕疑抄」のように書名に用いることがある。」(精選版日本国語大辞典) とある。幽斎が書いた本の題に因んでいるというところも要点なのか…わかんねーよそんなのwwと思ったのでした。 今後こんなに長文で書くかどうか分からないけど、まあ1つ目なので勢いで。
  • 鳥澤光
    鳥澤光
    @hikari413
    2025年6月27日
    『古今和歌集』のルビが{コレクション・オブ・ジャパニーズ・ポエムス・オブ・エンシェント・アンド・モダン・タイムス}になっている、この1行だけで何分でも笑ってしまう。 「三人道三」がすごすぎて一時停止してたけど再開。したら《釣り糸というのは繊細なものであるべきだが、魚の方でもこの時期はまだ大らかであり、粛々とそれが使命であるかのように焚き火に自らの身を投げ出していたかもしれない/ひょっとすると、数万年を川のほとりで、糸を垂らしたまますごした者もいたりした。》(「存在しなかった旧人類の記録」P91)だなんて…… 過去があるなら未来もある。そのふたつが異質だなんてどうしてわかる? 時間が一方向にしか流れないなんて嘘に決まってる?
  • 予約本を借りてきた。本屋で立ち読みしたときは前著「コード・ブッダ」と同じく、素晴らしき与太話だとの印象。腰を据えて読んだら印象は変わるか?
  • macochi
    macochi
    @macochi
    2025年6月13日
    塔先生の時代ものだと?!もう紹介文だけでやばい。ぜひご覧ください。
  • ズゴ子
    ズゴ子
    @zugocco
    2025年6月12日
  • でん
    でん
    @den746book
    2025年6月8日
    店頭で見かけて
  • Hayashi
    Hayashi
    @books_884
    2025年6月8日
    サイン本を購入。
  • 装丁が好き 内容も気になる
  • ランタナ
    ランタナ
    @lantana26
    2025年6月6日
  • Y_KATSUKI
    Y_KATSUKI
    @k2_4416
    2025年6月3日
    好きなのはタムラマロと2世アイドル善鸞。 〈 「お前が遊んでいるのは『信長の野望』世界版にすぎん」と言ってやりたい〉
  • K
    K
    @readskei
    2025年6月2日
    過去から未来へ。移り変わる事象、その道程を「歴史」と呼ぶならこれも歴史小説……か? 円城塔節、全開。
  • ブックスエコーロケーション、6月1日(日)オープンしております。19時まで。ご来店お待ちしております。 円城塔『去年、本能寺で』新潮社 室町幕府(アシカガ・ショーグネイト)崩壊後、AIは長足の進歩を遂げる。軍事AIが合戦を司り、文事AIが詩歌、楽曲の生成に勤しむ世界で、つわものたちは何を思惟するのか? 歴史小説のはずが、ミステリあり、スペースロマンあり、アイドル活劇あり、異世界転生まであり! 何でもあり! 円城史観(ワールド)全開の戦乱ラプソディー! #円城塔 #去年本能寺で #新潮社 #信州 #長野県松本市 #松本市 #本屋 #書店 #古本屋 #ブックスエコーロケーション
    去年、本能寺で
  • chroju
    chroju
    @chroju
    2025年5月31日
    magmabooksに行ったら無かったので、有楽町の三省堂に行ったら今度はサイン本があった。
  • K
    K
    @readskei
    2025年5月30日
  • ここでみ
    @cocodemi
    2025年5月29日
    石器時代の探偵ものと、三人道三が好きだな。ルビ芸やりすぎて本体の単語がめちゃくちゃ開いちゃってるの面白い。
  • 楽しみにしてたやつ
  • chroju
    chroju
    @chroju
    2025年5月23日
    ……??? > 黒人初の征夷大将軍、田村麻呂は、オセローに変じ、カエサルに変じながら、蝦夷(ガリア)の地で、ウェルキンゲトリクス略してアテルイとの決戦に臨むーールビが、歴史を、国家のルーツを、書き換えてゆく。 https://x.com/Shincho_Bungei/status/1925402483578609765
  • K
    K
    @readskei
    2025年5月7日
  • 碧の書架
    碧の書架
    @Vimy
    2025年3月29日
  • «歴史とSFが交差する珠玉の全11篇。…歴史小説のはずが、ミステリあり、スペースロマンあり、アイドル活劇あり、異世界転生まであり! 何でもあり! 円城ワールド全開の戦乱ラプソディー!» https://www.hanmoto.com/bd/isbn/9784103311638
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