あひる

17件の記録
- oto@sakana__books2025年5月12日読み終わったずーっと読みたかった作品をやっと読めました! 短くて読みやすいのに、読み応えがある不思議… 3作品とも子どもが出てくるのだけど、どの作品からも子どもの純粋さと残酷さを感じて、心が痛いやらうっすら嫌悪感やら、常にいやーなところを突かれているようだった。 「おばあちゃんの家」と「森の兄弟」のつながりもお見事で、「森の兄弟」を読む前と後とで「おばあちゃん」の印象がガラッと変わった。 おばあちゃんは一体何者なの…? 読んでる間の胸がザワザワする不穏さ、不気味さに魅了され、先が気になってしょうがなかった。 今村さんにしか書けないこの空気感がたまらなく好きで、定期的に摂取したくなる。
- ゆふぃ@yui-sakura2025年4月25日読み終わった@ 自宅読んでよかった!短くて隙間で読めるしおもしろい。 日常にありそうなんだけどどことなくずっと不穏な話。何事もなかったかのように新しいあひるがやってきたり…。不気味さの正体は後書の西崎憲さんが言語化してくれていた。
- よむよむ@md_152025年4月19日読み終わった3作からなる短編集。 装丁のあひるの可愛さに惹かれて買ったけど 今村さんらしさのある不気味な感じの作品だった。 「あひる」「おばあちゃんの家」「森の兄弟」 どれもよかった。 子どもの素直すぎるが故の残酷さ、 子どもの時は当たり前だけどそれに気付けないんだよね。自分にもそういうところあったよなあ、ってしみじみ思いながら読んだ。
- 夏しい子@natusiiko2025年4月6日かつて読んだ子どもたちが次々と来る事によって、のりたまはストレスで変調をきたして、でも主人公の両親は家が賑やかになる事が何よりも大事だったのかもね。 主人公はのりたまが変わった事を見ないフリしたけれど 子どもたちはちゃんと知っていて そこを「どうして?」と聞かなかった子どもたちも怖いなと感じた。 そして最後に出てきた暴力的な弟は何なんだ。 誰もが全てに靄をかけて、自分に都合のいい事だけを優先して生きている、その靄の先に残酷なものがあろうとも無いものとしている、その被害対象がのりたまなのかもしれない。
- ぷり子@Puricco2025年3月10日読み終わった今村夏子さんの物語には「ズレている」、「不思議な」登場人物が描かれる。それを読んで私達はもやもやしたり、不穏だと感じたり、普通じゃない、気持ち悪いと感じたりする。 でもよくよく考えると日常には「普通の」人なんてどこにもいなくてみんなどこか壊れてたり、ズレていたりする。勿論、自分自身も例外ではなく。 それを一つの鍋に突っ込んで混ぜこぜにして「普通」ってスープにして消化してるのに、今村さんはそのスープを漉して具材を一つ一つ調べてそれらが「普通」かどうか確認させてくれる。優しいお節介とでも言えばいいのだろうか。 「普通の」人達にはたまったもんじゃないだろうけど、そこが彼女の素晴らしさなんだと思う。