ヴィヨンの妻改版

12件の記録
- こえさん@vivacushion2025年5月25日読み終わった「津田と文学」視聴以降、 純文学熱がムクムクと再燃し、 積読タワーを眺めていたらええの発見! あっという間に読破。 おもしろい。 基本は私小説なのだけれど、 書簡風、ファンレター、女性目線など、 スタイルが多様で読み飽きない。 これぞ理想の短編集。 どの作品もそれぞれに良さがあったが、 「父」のラストは生涯脳裏にこびりつきそうで怖い。 俺なら絶対、奥さん&こどもを大切にするのに! なんて思うけど、どうしてそう言い切れるのか、 わからない。 俺にとっての「義」とはなんなんだと。 死を思い、家庭と向きわず、酒に逃げる。 戦争が人々に与えたとてつもなく ネガティブな影響を思うとやりきれない。 あと表題作の「女性/母」の描き方は、 現代人にこそ響くと思う。 この時代にこの感覚を持ってるのはすごいな。 ただ、それをわかっていても、 妻と向き合えない男の弱さも思い知る。 よくもこんなにダークな作風の小説家が 国を代表するベストセラー作家になれたな。 素晴らしく、豊かなことだと思う。 スーを差し上げます。
- ☾@__youl2025年3月18日読み終わった太宰の作品に出てくる男たち、だらしない、のひと言では片付けられない苦しみが、孤独が、闘いが、ひしひしと伝わってきてくるしい。女たちはみんな爽快。決して主張は激しくないけれど、凛とした強さを持っていて素敵。
- ゆい奈@tu1_book2025年2月3日読み終わった@ 自宅『親友交歓』の明るさと皮肉のかけあいにすっかり虜にされ、『トカトントン』という奇妙なほど頭に残る軽やかなリズムに心が躍るのだけど実態は戦争後の虚無感、なにもかもに気力がわかなくなる様子に寒気がする。ここからの『父』『ヴィヨンの妻』『家庭の幸福』や最後の『桜桃』までは家庭崩壊というか、主人公自身が家庭を壊していくことへの恐れ、あるいは罪悪感、しかしこうするしかないのだという不器用さ。常に死にたい、自殺したいといったような暗さ(これを暗さといっていいのか、言葉が思い浮かばない)、死の予感に満ちていて、あ〜後期の作風だわ〜という感じだった。 切り捨てきれない、壊しきれない、これを優しさといっていいのかわからないけれど(すくなくとも、おい父〜 子がいるだろ〜 責任〜 浮気すなと何度も思った)、罪悪感に押しつぶされそうな心境だけは手に取るようにわかる。しかし太宰治という作家はそういうふうにみられることを想定済みであろうから、結局わたしは手のひらの上で転がされているのだろうな。私小説のおもしろさにどんどん魅了されていく。
- ゆい奈@tu1_book2025年2月1日読み始めたお昼休み。きょうから読む。『親友交歓』を読み終わったけど、プチイラが怒涛に押し寄せてきて、余裕がなければ、すぐにでもちゃぶ台返すところか叩き割ってしまいそうな勢いの苛立たしい小説で笑った。ふつうにビンタしたかった。わたしには心の余裕が足りない。午前中も仕事でイライラして無視してしまいそうだった。我慢が足りぬ。機嫌よくいようと決めたのに。はやく寝たい。寝足りない。 タンブラー、何年も使っているのではげている。そろそろ新しいものがほしい。午後からも仕事をがんばりましょう。