七色の虹を眺めながら、自分もそうかもしれないと思った。ただの光の屈折でそこにはないものなのに、多くの人の目に同じ夢幻を映すもの。愛によく似ている。

短編連作でそれぞれにテーマがあって読みやすかったです。特にPMSと生理で月の半分は屍のようにぐったりする女の子の恋愛観「たゆたえども沈まず」、他者の世話を焼くことで自己承認欲求が満たされ自分から離れようとすることを許さない自己愛の塊「名前のない毒」の2篇が心に残りました。 どの話も共感し、自分の言語化できないモヤモヤが幾分かスッキリしたように感じます。

住人達がみな、それぞれ何かを抱えながらも、彼らなりに生きている。誰かを救う愛もあれば、誰かを危険な目に晒す愛もある。

芥さんが、心から喜怒哀楽を感じることが出来るようになりますように…😌✨

未読