苦役列車
22件の記録
semi@hirakegoma2025年11月12日読みたい読み終わった苦役列車は読んでる間も、後味も、良い印象の小説ではなかった。 自分自身、読後はしばらく影響されたのか、他人に対して粗暴な態度を取ったり、怒りと妬みの感情がいつもよりも湧き上がっていた気もする。 ただし、それくらい人をのめり込ませる小説だとも言える。読んだ方は小説としての密度を認めるだろう。 文庫版に収録されている「落ちぶれて袖に涙のかかる」は非常に良い。文章のリズム、ダメさの曝け出し方のバランスがよく、割と気分悪くもならず、確かな技量に裏打ちされた文章を味わえる。 ペシミスティックでバイオレンスな考えも、貫多が腰の痛みに耐え、「ヒョコタン」「ヒョコヒョコ」と動く様子に打ち消される。ダメさ加減も笑いに変える柔らかさを感じる小説。著者の技量と余裕を感じる。
紙村@kamimura_2025年9月23日読み終わった私小説家といえば。冷凍倉庫で日雇い仕事を続ける北町貫多と、フツーの専門学生の日下部。日下部をブルジョワだと嫌悪しつつ憧れつつ劣等感と怒りでめちゃくちゃになるんだけど、日下部ってフツーの若者なだけで全然嫌な奴じゃないよねという客観視もあっておもしろい



インテルメッツォとカプリチオ@kaoriiiyama12032025年3月9日西村賢太・北町貫多との出会い。性別も生き方も性格も違うのに、なぜこんなにも共感できるのか、ちょっとだけ、「こんな風に、のたうち回りながら、暴力的に生きてみたい(!)」とうっすら憧れてしまうのは、何故なのか。 あと、自分はどんな風に罵倒されるか、想像してみたり。笑 いつか、七尾のお墓に参りたいと思います。
























