ユーモアの鎖国 新版
108件の記録
noko@nokonoko2026年2月21日読み終わった借りてきた心に残る一節私たちの前にあるものは 鍋とお釜と、燃える火と それらなつかしい器物の前で お芋や、肉を料理するように 深い思いをこめて 政治や経済や文学も勉強しよう、 それはおごりや栄達のためでなく 全部が 人間のために供せられるように 全部が愛情ほ対象あって励むように。 (「私の前にある鍋とお釜と燃える火と」より) キイテオクレ五円ノカナシミ ワタシハ五円、イツモ五円 あれはひとりの少女が自分の労働をお金にかえてお国に預けておいたものだったのに。お国は年々その価値を減らして行った。そうしてへらし取った価値の分量を、誰が、何へ投機し、何をショウバイしたのか。私が問い直したいのはそのところなのです。 (「五円が鳴いた」より)
米谷隆佑@yoneryu_2025年12月24日読み終わったつつましく生き、書いたものが載って、本になって金になり、金が本を買わせて生活をちょっと豊かにする。豊かになったら今度は日々のことに目が向いて、詩を書いて、先生に見てもらって、ユーモアがありますね、だなんて言われる石垣りんが楽しそうだ。戦争に苦しめられ形成されたライフスタイルには、現代でも参考になる心の向きがある。苦しい時代を踏み抜く精神の豊かさを、散文的に書かれたエッセイ。詩を書き、言葉で営むからこそ深く考えられた、言葉の力や澱んだ思想の前の無力さが語られていて、読者側を同時に深く悩ませることだろう。戦時中の政治が生活に与えた影響、どう扱われ、どう変わっていったのか——。 他人にどう思われるか、あぁも隠さず書き綴り、あげく、仕方がないネ、といった具合に折れて、こてん、と笑っている。こんな人が、昭和を舞台に東京を歩いていたなんて思えただけで、このエッセイはやさしい気持ちに導いてくれる。 彼女の、卑屈で屈託のない笑顔を写真に見つけては、文の朗らかさに気持ちが前向きになり、ぼくは幸せです。


Rika@ri_books_2025年10月15日読み終わった石垣りんの詩から感じる生活の手触り、戦争が市井の人々に落とした影、そして自由への渇望。 このエッセイを通してその背景を詳しく知れたことで、これからよりいっそう深く彼女の詩を味わえるようになる気がする。 弟の出征時のエピソードに、どうしても「あんぱん」のヒロイン・のぶの姿を重ね合わせてしまう。 国とは、正義とはなんと脆いものだろう。



文箱@hubaco2025年9月7日読み終わった@ 本の読める店fuzkue初台交換読書会で紹介された本。圧倒的に鋭い、強靭な感性。戦中と戦後をこういう言葉で表現し続けた女性がいる、という事実に励まされる。武田百合子さんの文章を読むときの喜びを思い出す。




よしだ@30mm2025年6月25日読んでる“先日取りこわしをはじめた海上ビル旧館が全体白布に覆われているのをみた時はギョッとした。人間を葬送するカタチに似すぎている、と思って。” 全体に死の気配が漂っているのだけど、どこか飄々とした著者の文体が心地よく感じる。 ずっと独身であることを「かわり者」と自分で書きながらもどこか誇らしそうなのも、読んでいて嬉しい。


なかちきか@susie_may41412025年6月25日読み終わった教科書に載っていたエッセイという印象しかなかった石垣りん。結婚しなかった、子どもを産まなかった、ずっと事務員として働いた、と繰り返し書いていたんだなと知る。そしてそれに励まされる。


























































































