つむじ風食堂の夜 (ちくま文庫 よ 18-1)

67件の記録
飴田@hukuro_neko2025年11月2日読み終わった図書館で借りた好きな場面をひとつ。 細々と物書きの仕事をしている主人公が、傷の位置も同じでまるで双子のような2つの机を買い、<雨の机><その他の机>とそれぞれ名付けて部屋に置く。積年の研究対象である雨についてしたためるときは前者を、それ以外の用途の場合は後者を使用すると決める。 しかしその道の専門家でもないため、前者にかぶりついているだけでは生活していけない。生きていくためには唐辛子やらコーヒーやらその他のテーマについての記事に集中せねばならず、結果2つの机の使用頻度には大きな差が生じてしまう。そこを「ここへ来てずいぶん不公平な日々を送ることになってしまった」と綴るのが面白い。 この2つの机への名付けや、店主の心意気が反映された安食堂のメニューブック、アブラカタブラでタムラさんがタブラさん、などなど。作中に散りばめられた擽られる言葉選び(遊び)が面白くてとても好き。 著者の作品に触れるのはこれでミルリトン探偵局(吉田音名義)とスープ~に続いて4作目。休日の午後にまったり読みはじめるルーティーンが構築されつつある。 あまり感情の波を起こさずに面白い話が読みたい、となった時にまた手にとってしまうと思う。心穏やかに読める本、ありがたい。 ※作中で時折入るカタカナ使いも好きなのだけど、そういえば唐辛子の記事を依頼したスパイス卸売業者ってもしかして…! (『世界でいちばん幸せな屋上』カタカナ思考の香辛料会社…上述の擽られる言葉遊び要素がたくさんあり大好き…あなたたちか…?!)
かえ@kaepoyo2025年8月15日読み終わった2025/08/14 読み始め。 2025/08/15 読了。 登場人物たちを通して、物語の中の町に住んでいるような気持ちになった。 ギャッと胸を縮めるような話の流れではなく、淡々と、でも人の暖かい息づかいが確かにそこにあるように感じられて、読み終えたあとの余韻がとてもよかったなぁ〜。
reina@dawn_392025年8月3日読み終わったこの街の住人になってみたいと思える物語は今のところ吉田篤弘さんの本しかない。(ハリーポッターもそうかも...) 大切な本は他にもあるけど、そう思うのはきっと、吉田篤弘さんの物語は街全体、街の住人たちを含めた物語をかいているからなのかなと思った🍊 ・世界を知るほど、オノレが愛おしくなりましたよ。で、なんとかオノレをオノレのまま逃してやれないものかと ・でも親父、よく言ってました。もし、電車に乗り遅れて、ひとり駅に取り残されたとしても、まぁ、あわてるなと。 黙って待っていれば、次の電車の一番乗りになれるからって


文庫のある生活♪@bunko_mylife2025年7月22日読み終わった真夜中の読書を楽しむ連休♪ 吉田篤弘『つむじ風食堂の夜』(ちくま文庫)を読了。 ふわふわとした雰囲気の作品。 懐かしさを感じさせる「月舟町」には、一癖あるメンバーの集まる食堂がある。 どこか控えめな主人公「雨降り先生」と仲間たちとの思索的な会話が妙。 この食堂、行ってみたいな〜。
ニチカ@10942025年6月21日読み終わったいまのわたしが求めてたのはこれだ!!と読みながらうれしい気持ちに。寡黙なシェフが営むつむじ風食堂をめぐる、8つの短編。登場人物みんなやさしくてあったかくて大好きだったのだけど、中でもわたしは果物屋の主人がお気に入り。店を訪れた人に突然「本を買ってきて!」「走って!」と言われたとき、そのまままっすぐに走っていけちゃうところとか。格好いい。 ずっと、なにか大きな出来事が起こるわけではないのだけど、ゆったりとした時の流れに身を任せて読めば、心地のいい読書時間へといざなってくれる。吉田篤弘さん。また、すてきな作家さんを知ってしまったな。

ちゃんちぃ@tundoku_darake2252025年5月15日買った読み終わった吉田篤弘節炸裂の長編。 長編と言いつつ、短編のようにも読めるので寝る前に読むのに最適。 美味しいエスプレッソやオムライスが食べたくなります。




漾@sznm_____2025年3月9日読んでる月船アパートメントのお話がとても良かった。立ち上る思考と空気感の描写に心満たされる。2節読もうとしていたけど、あまりにも良かったので今日はここでおしまい。
kuri1978@kuri19782025年2月3日読み終わった物語を包む ひっそりとした雰囲気が好き。 暗がりに浮かび上がる 食堂の暖簾、果物屋のオレンジ。 ときどき行きたくなる ちょっと遠い、近くの街。


たんぽぽ@tontonpank2024年12月22日読み終わった初めての吉田篤弘 読み始めはちょっと退屈かなと思ったけど後1話、後1話…とどんどん引き込まれていく。久々に1日で1冊読みきれた 日常を静かに淡々と、しかしドラマチックに描く独特の文章はかなり好きかもしれない。





















































