とるに足りない細部

47件の記録
- もぐもぐ羊@sleep_sheep2025年6月2日読み終わった第二部に突入&読了。 時代は現代に移り、パレスチナ人女性が過去のベドウィンの少女の集団レイプ殺人事件についての真相を調べに行く。 その道中が全然簡単ではない。 彼女の身分証では目的の資料館のある地区に行けないので同僚の身分証を借りる。 イスラエル兵はパレスチナ人の顔を見分けられないので身分証の貸し借りは日常らしい。 レンタカーで目的地を目指す間も検問所で緊張するなど心が休まるひまがない。 イスラエル兵士がパレスチナ人を見境なく殺しているのは昔も今も変わらない。 正確には自分たち以外の民族を。 そんな人権を無視したことが現代で放置されていることに驚くし、何故止められないのかがわからない。 しかし「とるに足りない細部」というタイトルを反芻するうちに過去も現在もイスラエル兵にとってパレスチナ人やベドウィンの人たちは「とるに足りない」存在と見なしているから殺すことに葛藤がなくそれが長年続くことでそれが正当化されてしまったのかもしれない。 この状況は一刻も早く止めなければいけないと思う。
- もぐもぐ羊@sleep_sheep2025年6月1日読んでる第一部読了。 1949年の夏に起きたイスラエル軍部隊がベドウィンの少女をレイプして殺害した事件について。 裁判記録を元にしているせいか登場人物の感情表現はなく起きたことが淡々と書かれている。 それでも軍人たちが少女にしたことはとても酷く、人間の所業ではないと感じた。
- Sanae@sanaemizushima2025年5月8日読み終わった図書館「文藝」2024年夏季号の著者のものも併せて読む。 フランクフルトブックフェアでこの作品の授賞式が行われる予定だったのに、ドイツ政府がイスラエル側に連帯を表明したことでブックフェアも政府と立場を同じくし、授賞式は中止に。 イスラエル軍の描写が問題だという。 事実を基に書かれた作品ではあるが、こういった理由で授賞式を中止にするのはおかしい。 だけど、それだけいい作品だから影響を危惧したのかもしれない。すごい本だった。
- きりんモリモリ@tantakadance2025年4月26日読み始めた読み終わった借りてきたうまく言えない。短文による細部の描写の積み重ねと、何が起こるでもない(本当は重大なことなのだが)話の展開が、ただ繰り返し「とるに足りない細部」をずっと見せ続ける。淡々としたまっすぐな文体で、細部を拾い続けられたから、私はただ、どうしたらいいか分からなくなってしまう。
- 塔海@__colza2025年3月20日読み終わった"停戦"が終わったガザでむざむざ殺されてく人々の深い喪失をライブで見ながら、その後ろ、抉り取られた杭の根本みたいなこと、村、景色、語り手を持たない、確かにそこにあった何か。 それらに代弁させずに、必死にドーナツの縁を辿っていくみたいな文章
- にわか読書家@niwakadokushoka2025年3月5日読み終わった@ 自宅これ以上の辛い話は、と思っていたのだが、長く話題にされていたことから読んでみた。 辛い。 徹底的に被害者が排除された視点で語られるリアルさも、救いのない結末も。 「あくまでもノンフィクションとして読まれることを望んでいる」という著者の言葉も。
- あるる@aru_booklog2025年2月22日かつて読んだ@ 透明書店この本の装丁に込められたメッセージの強さを私は一生忘れないと思う。細部をニュースで見ることはできないけれど、人の生活は細部にしか見てとることができない。