

こはく
@nqou-book
- 2025年11月17日
蛇にピアス金原ひとみ読み終わった巻末の解説で村上龍さんが言われていた通り、たぶん10代20代にしか書けない小説だと思いました。 歳をとって30代や40代になってから同じようなものは書けても、どこか白々しい偽物になる気がする。 どうでもいい、どうなってもいい、人生に意味なんてない。 そんな10代のときの世の中への無気力と激しい怒り。 破滅的とも違う言葉にできないなにか。 うーん。この感情はなんだろう。 この物語のような世界で生きたわけではないんだけど(むしろ真逆の平和な世界。笑)、どこか懐かしさを感じました。10代で平成を生きた人には特にぶっ刺さる気がする。 素晴らしく青春小説だと思います。 読んで良かった! - 2025年11月15日
エピクロスの処方箋夏川草介読み終わったこれが今年一番好きかな。 シリーズ2作目だけど、前作に負けず劣らずの素晴らしい作品でした。 友人、家族、仕事、人生、そして死。 誰もが通る全ての事象に正面から向き合って、 一緒に答えを考えてくれる稀有な作品。 作品中では敵対するキャラも出てきます。 主人公のマチ先生はもちろん、花垣先生も飛良泉教授も西島先生もそれぞれに信念があり、医者としての矜持と葛藤を見せてくれるから誰も憎めない。 繋がりって大事。 誰かのことを考えるって大事。 誰かのことを大切にするって大事。 語り部は穏やかだけど、秘めたものはめちゃくちゃ熱い素敵な小説でした! 誰かの役に立てるように仕事頑張ろう!! - 2025年11月9日
さよならジャバウォック伊坂幸太郎読み終わった伊坂さんのミステリは久しぶりに読みましたが、 期待通りに楽しめました。 世の中の悪いことや悪い人がすべてジャバウォックに取り憑かれているせいだとしたらこの生きにくい世の中も少しはマシに思えて、そう感じる作品に出会えるのだとしたら、むしろ楽しいのかもしれない。 「フーガとユーガ」みたいな暗めのテイストです。 だけど、伊坂節で淡々としたセリフの掛け合いで、カラッとした読み心地。 なのに最後には胸に込み上げるものがある、伊坂幸太郎らしい作品でした。 伊坂さんやっぱり好き。 満足。 - 2025年11月2日
ババヤガの夜王谷晶読み終わった日本人作家初の英国推理作家協会賞(ダガー賞)受賞作。 長浦京さんの『プリンシパル』を彷彿とさせるバイオレンスアクション。女性が主人公というところも同じだけど、キャラクターは真逆。 いきなり始まって一気に最後まで突き進むのが最高です! 1日で読み終わるボリュームだけど、読後の満足感は長編を読んだそれ! 「あのキャラどうなった?」な部分もあったけど、各キャラ掘り下げたらこの疾走感は出せないだろうし、このくらいがちょうど良くてすごく楽しめました。 暴力、暴力、暴力! 余談ですが、個人的に強くてでかい女性出てくるといつも『バイバイ、ブラックバード』の繭美ちゃんに引っ張られちゃう。 「私たち、地獄に落ちるのね」 「ばーか、ここがもう地獄だよ」 「綺麗だな、地獄って」 - 2025年10月18日
恋とか愛とかやさしさなら一穂ミチ読み終わったこれって物語を分解して自分が人に話すとしたら「コントかよ」言われるような事ばかり起きているのに、一穂さんの手にかかれば考えさせられる本格派の本屋大賞ノミネート作品になる。 すごい。 性加害者とその周りの人たちのリアル。 前半の新夏視点の話では、自分ならどう考えても「別れる一択」しかないと思いながら読んでいて、だから新夏が何がしたいのかよくわからなかった。 でも、あれはただもがいてたんだね。 どうしていいか分からなくて、 もがいてもがいて、自分の中の何かが止まってしまわないように、溺れないように泳いでいた。 そして、最後に新夏の気持ちがわかってさみしくて悲しくてやるせなかった。 啓久の母親や莉子の母親も気味悪かったけど、瀬名さんの豹変が一番怖かったです。 - 2025年10月12日
ポルターガイストの囚人上條一輝読み終わった深淵のテレパスの続編。 今回もお馴染みのメンバーと怪異に挑みます。 今回の依頼人はちょっとだらしなくてイライラしちゃったのもあり、個人的には前回の方が終盤のヒリヒリ感あって好きだったかな。 - 2025年9月21日
イン・ザ・メガチャーチ朝井リョウ読み終わったえぐい。 こんなん書かれたら、自分の好きなことは全てがまやかしで操作されて誰かの物語の上で踊らされているだけで、とても正常には生きていられなくなる。 どの角度から見ても本質的に正しいなんてないんねすね。 何事もテキトーが一番。深く考えずに死ぬまで生きていきましょう。笑 「ずっと我に返ったまま生きるにはこの世界は殺伐としていますし、人間の寿命は長すぎますから」 - 2025年9月6日
深淵のテレパス上條一輝読み終わったここ数年で読んだホラー小説の中でも一番好き。 人怖も怪異も好きなのですが、一つだけ好みの条件があって、それは現象にきちんと説明がつくことです。 こちらの本はその要素がきちんと整理されていて、ミステリ要素強めで楽しめました。 スピリチュアルも科学も否定せずに客観的に進むのが素晴らしい。お気に入りのシリーズになりそうなので続編も読みます。 - 2025年8月31日
友が、消えた金城一紀金城一紀さんの新刊が13年ぶりに発売されたと今さら聞いて急いで読みました。 大好きなゾンビーズシリーズの続編が読めたってだけで星100個ですね! どの登場人物が再登場するのかなーって ワクワクしながらニヤニヤあっという間に読み終わり。 あのアホ高校生(褒めてる)だった南方が少しだけ大人になって、でも芯はあの頃と変わらないままでいてくれて嬉しかった。 自分の昔の記憶や青春なんかま色々乗っかって、 色んな感情を思い出した最高の読書でした! - 2025年8月24日
- 2025年8月15日
- 2025年8月12日
カフネ阿部暁子2025本屋大賞をようやく。 途中までは雰囲気も好きだったけど、後半からは色んなテーマ全部載せでお腹いっぱいだったかも。 いやでも本屋大賞ってことで期待値上がりすぎたってだけで全然面白かったです。 「善意って油みたいなもので、使い方と量を間違えると相手を逆に滅入らせてしまうから。」 - 2025年7月22日
- 2025年7月8日
かわいそうだね?綿矢りさ2篇収録。 表題作も良かったけど、「亜美ちゃんは美人」が特に好きでした。 絶妙な距離感と立ち位置と振る舞いはリアルで、ハッピーエンドともバッドエンドともどちらとも言えないバッピーエンドな結末はさすが綿矢さん。 綿矢さん好きだ。他の作品も読んでいこう! - 2025年7月6日
パズルと天気伊坂幸太郎久しぶりの伊坂さん。 短編集でした。「透明ポーラーベア」がアイネクライネナハトムジークみたいでダントツに好きでした。 あとは「竹やぶバーニング」と「Weather」も良かったなー。 - 2025年6月25日
- 2025年6月22日
- 2025年6月8日
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