ふたりの窓の外

36件の記録
- しろ。@shiro_book2025年10月3日読み終わった@ 自宅しんしんとした雪みたいな静かな雰囲気の2人の恋愛が好きだった。「ぎゅん!」じゃなくて、「あ、いいなぁ」みたいな恋愛。 旅の終わりに2人で図書館で本を一冊読むのも、こっそり彼の読んでる本の題名を見て後で読んでるのも、本好きからすると最高。 「次は秋に会いましょう」というセリフも、非日常感があって良き。 四季折々の旅も。情景が頭に浮かんできて、こんな旅がしたいと思ってしまった。 2人が幸せですように。
- 汐見@siomi2509272025年9月27日かつて読んだBooksMandeville読書会アプリ登録記念に。2024年読了ベストの一冊。 情景の書き方が透き通るような美しさ。夏の章、じんわり暑い竹林の登り道やおばあちゃんとの会話がずっと心に残っている。 友人でも恋人でもない主人公二人が、不器用でも精一杯の気持ちで収着したところと、その先に続く道を祝福したい。
- かえらずの本棚@Nexus_vel2025年9月11日また読みたいそれぞれの季節に一度だけめぐりあう男女の物語。時とともにゆるやかに移り行くふたりの心情がありありと描かれる。まさしく“幽玄の美”を体現したかのような日本文学。読後感がすばらしい。
- 夜永@gooska_pi_2025年6月3日読み終わった言葉で表せない関係や空気感の描写がとても素晴らしかった。2人が過ごす静かで優しい時間の流れが見えるようだった。 こういう周りの人間には理解できないであろう関係を築く男女が大好きなので刺さってしまう。 終盤あたりに、旅行中に相手が読んでいた本を覚えておいて、後で自分でも読もうとする描写があった。言葉で「好き」と描かれるよりも、明確で強い愛情表現だと思った。 夢のような淡い時間を過ごす2人が、現実でも幸せな時間を過ごせますように。
- saki@53hon_to2025年5月28日読み終わった図書館で借りたまるで絵画を眺めているかのように美しく、それできてスロウな時間の経過に魅了される物語だった。 二人が互いのことをよく知らないまま一緒に旅をしているのと同じように、読者も二人が経験した恋人の裏切りだとか親との確執だとかをよく知らないまま話が進んでいく。それでも、そのどこかぼやけた感じがちょうどいいというか、みなまで話を聞こうとかわかってあげようとか、そういう野暮なことを思わずに物語に没頭できたのがよかった。 二人の心が徐々に近づいていく過程も穏やかに見ていられて、読後感も心地よかった。
- あ@7DA8522025年3月3日読み終わった感想紹介浮気をされた藤間紗奈とのらりくらりと生きる鳴宮庄吾が葬式の火葬場で出会う。藤間が行く予定だった春のカップル旅行に藤間と鳴宮で行くことから始まる二人の関係。ただ、二人はただの友人というか、知人という距離感で、春、夏、秋、冬と過ごす。それもワンシーズンに1度会うだけ。ただ、季節が移ろいゆくのと共に、二人の互いに対しての気持ちも変化していた。別に、付き合いたいわけでも、彼氏彼女になりたいわけでもない。ただ触れたいだとか、目が離せないだとか。それに恋愛感情と名付けないだけで、互いに惹かれ合っていた。そんな移ろいが綺麗で、まさに「絵画のような」美しいお話だった。秋で鳴宮が藤間をそういう風に見ていると分かり、冬で藤間が鳴宮に対して思い切った行動をしたのが、とても衝撃的だった。春、夏がなんとなくな雰囲気だったからこそ、冬のラストシーンは読み応えがあった。小説でキュンキュンするなんてこと、あるんだ。
- SEN@___polaris972025年1月5日読み終わった大好きな本好きな作家一生好き読み終わった瞬間に「わー!!!!!」って叫びたくなった。たまらなくて本に頭を押し付けた。私は深沢さんの本を読むとこうなる。なんでこんなにどストライクに好きな話で、好きな関係で、好きな言葉遣いなんだろう。ああ本当に好き。一旦読み終わったあとに、頭を押し付けながら深呼吸して、p.234からもう一回読み直した。鳴宮さんの言葉ひとつひとつがグサグサ刺さって大変だった。新年最初の本にこれをとっておいて良かったね。とてもとても幸せな時間の使い方だったと思う。 Let’s be alone together 、作中に出てきた「二人でするひとり旅」を英訳するとこうなるらしい。私の理想ドンピシャだった。そりゃ好きだわ。