新潮社文庫100冊の中から購入。

「からだがさむいのは、ぼくのせいではなかった。」 アキの辿り着いた先がここでよかった。

2025年は夜が明けたか、深まったか

私が自身の中にマチズモを内面化し、マッチョな男性性と従順な女性性を自分の中で解離させてきたことをようやく自覚したのだが、そのきっかけって何だっけ、と考えたところ、これだった。最近の苦しみの始まりでもあるが、かなり重要なところをこじ開けてくれたんだと思う。

救われたちゃむ

Of me, but not for meだった。面白いけどきつくてきつくて、でも面白いし、光を見たくて頑張って読み進めた感じ、割と当事者なのもありかなり苦しい はやく口直ししないとなと思うレベルで食らった

アキ・マケライネンをググった時と、その後の一節で2回「やられた！」と早速なってる、モデルは名前といい映画の雰囲気といい、アキ・カウマリスキかな。

物語が進むにつれて二人がどんどん日向から暗くて遠い場所に行ってしまうことが辛くて息苦しくなり、終盤のシーンは圧倒されすぎて目が眩みそうになった。 P372からの森の発言は刺さりすぎて心が痛い。とんでもない熱量でこちら側に訴えかけてきているようで、鳥肌が立った。 今この瞬間にも二人の心臓の形と音が、鮮明に聴こえてきそうになる。

21時ぐらいに読み始めて、明け方4時ぐらいに読了。主人公の境遇と自分の過去が重なり、かなり苦しい。

信じらるないことに、俺はその日アキを家に誘ったらしい。『男たちの朝』を観にこないか、と。アキみたいな奴と話が弾むとは思えなかったし、得体の知れない人間た家に誘うような根性は、俺にはなかった。でもそう言ったらしいのだ。 アキは日記に、こう書いている。 『家にさそってくれた。アルバイトがあったから断った。くやしい。すごく行きたかった。』