星の牧場

74件の記録
- い@cffswee2025年7月11日読み終わった通勤の合間合間に、やっと読めた! モミイチが、戦後に元いた牧場へ戻った後、仲の良かったツキスミ(馬🐎)の馬蹄の音がすることや、森の中で音楽と共にあるジプシー(本来のジプシーとはまた違った人たち)と出会うこと。 これは夢なのか?現実なのか?と思っていたけど、「ほんとうにあったこと」ではなく「ほんとうのこと」が書かれているという表現にしっくりきた。 色々な植物の名前が出てきて、全てを知りながら読めたらより美しい世界が想像できそうだと思った!🌷 私も馬の群れを、馬蹄の音を聴きたい🐎😌
- みつば@mitsuba328292025年6月29日読み終わった幸せな夢の中にいるような不思議な感覚と美しい光景は、幻想小説のようだと思った。 記憶喪失のモミイチが見ている光景は、モミイチが過去に見た美しい光景とリンクしていたり、モミイチが知らないはずのものもあったり…どこまでが幻覚でどこまでが現実なのかわからない不思議な感覚と、夢の中にいるような美しい光景が広がっていました。 余白が多い小説なので、余白に想像を膨らませるのが好きな人が楽しめる小説だと思います。 一つの節が短いので読書が苦手な人も読みやすい印象。 場所ごとに咲いている草花の描写が多いので、読む時はぜひ、花言葉辞典をお供に!
- とーど@toutoutoudo2025年5月9日読み終わったカシワイさんの絵が素敵だ〜となって手に取った一冊。 名作でした、この世には存在するけど読んでないだけのすごい作品があるのだと改めて思って、発行してくれてありがとうございますという感情。 大人になるにつれてなくしたやさしい世界が描かれていて、自分も持っていた世界を思い出した。 モミイチという戦争から帰ってきた男が主人公。はにかみやの無口なモミイチがツキスミという戦争中に離れ離れになった愛馬との話。 森の中で出会うジプシー達のエピソードひとつひとつが愉快で面白くて綺麗でわたあめに包まれているみたいな気分で呼んでいた。現実から森の中へ入っていっていく過程がグラデーションのように現実から幻想へ移行していくところが良き。あと森の中の風景の色遣いがすごい、美しすぎる。モミイチが見ている色がすんなりと入ってきて想像ができた。あと、フルートさんが作ったジャムが食べたくなった。食事シーンもいい。ミネラル。 紐解いていけば戦争の後遺症で幻を見てしまっていると解釈になる。モミイチが戦争中の体験が辛くて記憶をなくしたけど、そこで出会った楽しかったり美しい体験もあって、それを再構築して森の中に生み出した。頭の中にあってもそれが人を救っているならそれは現実です。でも、音楽はモミイチの頭に知識がなさそうだけど、出てきているからやっぱり本当にジプシー達はいるのかもしれない。 そいでラストシーンですよ、まって、泣きそうとなった。この小説に相応しすぎる。音楽に明るくないので曲全くわからん〜となったまま読み進めたけど、最後だけはなんか音が聞こえた。 タイムスリップして若かりし頃の自分にプレゼントしたい本選手権優勝です。
- toki@umounmoun2025年5月6日読み終わった読者としてモミイチが聴いた音、眺めた光景を想像した瞬間に、その世界は消えないものとしてわたしのなかで約束されたような感じだ。そういうことからも、ひとりの夢で終わることもできた世界でこの物語はやさしいなと思った。
- asuka@ask_5102025年4月10日買った読み終わった1963年に刊行された児童文学の復刊。終戦から約20年後の当時、大人は皆なんらかの戦争の記憶を抱えていて、それはこの物語の背景に(当たり前のように)存在している。おそらく戦後生まれの(戦争を経験していない)子どもたちへ向けてつくられた物語だったのだろう。
- 駄々猫@dadaneko-462025年4月10日買った読み終わった永久保存版久美堂本店@ 自宅ずっーと以前に読んだことがあったが、文庫本の解説を、絲山秋子さんが書いた、と知って購入。 馬が出てくることと、主人公が鈴をいくつも木に吊るしていって、風で鈴の音が鳴った描写しか覚えていなかった。 読み直して、こんなに素敵なお話だったのか、と。 戦争体験につなげて説明されることも多いけれど、美しい世界を描いたファンタジーとして受け止めても良いのではないか。 表現にも言葉にも柔らかさが感じられ、静かな余韻が残る。 文章から、美しい光景や音が想起され、想像力が羽ばたいた。うっとり目を瞑りながら、時間をかけて読んで良かった。 読書のお供は、米粉マカロンピスタチオクリーム&コーヒー #本とおやつ
- そらみみ@soramimi_book2025年4月10日読み終わった理論社名作の愛蔵版で モミイチのように戦争で心に傷を負った人がたくさんいたのだろうと思う。ジプシーの暮らしやツキスミの姿が美しく幻想的であるほど、現実とのギャップが哀しい
- N@r_is_for_read2025年4月6日読み終わった素敵なおはなしだった。 読んでいる間中、ずっとたくさんの花々や森の風に囲まれているような心地でした。 小さな頃に読んでおきたかったなぁとちょっとだけ思いました。
- nogi@mitsu_read2025年3月23日読み終わったまぼろしなのか、ゆめなのか、ほんとうなのか。 うつくしくて、緑や花のにおいがする物語のなかに、私は、ずっと息苦しさを感じて、モミイチがずっとみずのなかで、あの船のなかで、溺れてもがいているような感じがした。 もうツキスミはいないんだよと言ってしまいたくなった。 夜が明けて、モミイチはどんな気持ちで牧場に帰って行ったのだろう。もうツキスミの蹄の音は聞こえないだろうか。聞こえたとしても、さまようことはなく、生きてゆけるだろうか。 何度も読むと、その度に感じるものは変わるのだろうな、と思った。
- nogi@mitsu_read2025年3月20日読んでる〝きょうここできくオーケストラは牧場のそよ風にふかれて牧場にねころんでいるような気がしたり、谷川の清水がこけをぬらしてながれているようなところがあったり、夜あけの森で小鳥たちがさえずりざわめいているようなたのしさがあったり、まんじゅうをふかしているセイロが湯気につつまれてあまいにおいがたちこめているようでもあった。木々のこずえや若草が芽をふいて、ツノブエがきこえてくるような場面もあれば、金色にもみじした森の木の葉を嵐がふきまわっているような場面もあった。〟 p160-161
- nogi@mitsu_read2025年3月19日読み始めた〝モミイチは音楽というものが、いっぺんにすきになってしまって、つかれたときにあまいものがたべたくなるように、はらいっぱいになったときには牛のようにねそべりたくなるように、食事のあとでは音楽がききたくなるものだな、とおもった。〟 p55 ツキスミとモミイチを見て、最初にふと頭に浮かんだのは河田桟の「くらやみに、馬といる」だった。 ここ最近音楽の本を読みがちだったけど、また読んでいる(ことになった)な、と思う。1/4ほど読んだので今夜はここまで。