ソーシャルメディア・プリズム
43件の記録
酸菜魚@suancaiyu2025年12月31日読み終わった@ 自宅ソーシャルメディアを使うと入り込んでしまう「エコー・チェンバー」に対する思い込みを正してくれる本。 アメリカの民主党と共和党の間の政治的分裂を、ソーシャルメディアの観点から読み解く。 エコー・チェンバーを出ると、反対側の意見に触れて考えが軟化すると思いきや、攻撃されたと捉えてより思想が過激になっていく。エコー・チェンバーによって隠されていた刃が、部屋を出たら自分に届いてしまう。 我々がソーシャルメディアに中毒的に没頭してしまうのは、自分のさまざまなアイデンティティを提示してどのように周囲に受け取られるかのフィードバックを得て修正していく、というサイクルを非常に短時間に回せるから。 ただ、そのフィードバックは歪んでいる。ソーシャルメディアは自分の社会的位置付けの把握に役立つ鏡ではなく、歪んで屈折した像を返すプリズムである。 最後に筆者が、「こんなソーシャルメディアもいいんじゃない?」と提案している。 "政敵を見事やり込めたユーザーにではなく、どちらの党派にもアピールするコンテンツをつくったユーザーにステータスを与えるプラットフォームを。" 人気は出ないかもしれないし、広告はあんまりつかなさそうだけど、今のXとかよりは平和で前向きな世界になりそうだと思った。
しき@shikishaa2025年12月28日読み終わった本文は150ページぐらいなのでこの手の本にしてはかなり読みやすい。ソーシャルメディアを利用した実験手法が面白かったし、被験者について知ることで「人はソーシャルメディアだけではわからない」ことを実感できた。エコーチェンバーを出て多様な意見を見ても、保守はより保守に、リベラルはよりリベラルになるという実験結果はもっと知られたほうがいいかも。
しき@shikishaa2025年12月28日読んでる>われわれがインタビューした過激主義者の多くは、自分の側からステータスを勝ち得ることのほかに、他人を怒らせることにも単純な喜びを感じていた。他人に影響を及ぼせることは、たとえ人為的あるいは一時的なことであっても、自分の人生をコントロールしている実感がないに等しい人にとっては貴重なのだ。
しき@shikishaa2025年12月27日読んでる>ソーシャルメディア中毒のより根源的な原因は、私たちのあまりにも人間的な営みが、ソーシャルメディアによってはるかに簡単にできるようになったことだ。その営みとは、さまざまなアイデンティティーを試しては他人の反応をうかがい、自己呈示を更新して帰属意識を味わうことである。
臨@kiu_i2025年12月21日読み始めた借りてきたちょっと開いたほぼ論文。最近論文全然読んでなかったからめちゃくちゃ読むのに時間がかかるけど新たな知見が得られて楽しい。既に図書館で借り直してるから次の返却日までに読み終わりたいけど無理そう。
積読本を減らしたい@tsundoku-herasu2025年11月9日読み終わったSNSはなぜヒトを過激にするのか? 三宅香帆さんが面白いと言ってたので読んでみた。 2022年8月6日日本経済新聞書評欄掲載 「私たちはソーシャルメディア・プラットフォームを、自分の社会的位置づけの把握に役立つ巨大な鏡であるかのように使っている。だが実際には社会環境を曲げたり屈折させたりするプリズムであり、自己や対他人の感覚をゆがめている」
saeko@saekyh2025年9月1日Twitterやヤフコメを開くと、飛び交う流言蜚語や罵詈雑言の数々に辟易とするばかりだ。文字数が限られたプラットフォームでは、端的で過激な物言いがユーザの目を捉えやすいのだろう。著名人への批判、社会への不満、意見の異なる相手とのレスバ…などなど様々な場面で、実生活で直接耳にすることはほとんどないような、酷い言葉が投げかけられている。わたしはその様子を見るたび、「なんでそんなことするんだろう?」と疑問で仕方がなかった。そしてこの本は、計算社会科学という学問の見地から、その問いに懇切に答えてくれた。 目から鱗だったのは、なぜ人がソーシャルメディアを使うのかという問いに対し、「無限スクロールといいねという報酬でアドレナリンを増幅させる仕組みが人々を依存させてしまった」という従来の言説を否定していたことだ。筆者によれば、それは一部分でしかなく、根本的な理由は、自己呈示によるアイデンティティ形成にあるという。ソーシャルメディアでは、自分の都合のいい部分だけを切り取って呈示することができる。それに対する他者からのフィードバックを通し、わたしたちは「どのような呈示をすると・他人からよく思われるか」を学習する。そしてその自己呈示がいいねやシェアによって肯定されることで、帰属意識を得るという。アイデンティティの形成要素となっているソーシャルメディアは、もう容易に棄却することはできない。 もう一つ画期的なのは、過激派は異なる意見を目撃することで相手を理解するのではなく、さらに自分の意見を正当化する傾向を強めるということだった。さらに穏健派はリスクを恐れてソーシャルメディアでの意思表明を敬遠する。その結果、過激派同士が衝突する構造が生まれる。また、どのような派閥にも過激派が存在するにも関わらず、人は自分の思想と対立する派閥に過激な意見が多いと感じる傾向があるそうだ。ソーシャルメディアはこのようにしてプリズム(人々の意見を屈折させる多面体)として機能しているという。 本書での研究はアメリカ政治に関するものだが、日本社会に置き換えて読んでもまったく違和感のない普遍性があると思う。筆者がプリズムを打破するために提案しているアイデアは、妥当ではあるがおおよそ理想論的な内容であるため、ソーシャルメディア上の攻撃的な会話を減らす特効薬にはならないだろう。しかし、膨大な研究の末に導き出された理論を知っておくことは、自分自身がソーシャルメディアを賢く使うこと ー つまりタイムラインに表示される情報はプリズムによって歪められたものであると自覚し、それに振り回されないこと ー に繋がるはずだ。ソーシャルメディアが老若男女に膾炙した今だからこそ読んでおきたい一冊。純粋な社会学研究としても面白い。

- ishiguro_reads@ishiguro_reads2025年8月18日読みたい三宅香帆さんの視点倉庫#1で紹介。 2つの派閥に分かれているとき、A派にB派の意見を表示する方が、対立を強くする。フィルターバブルがある方が対立を減らす、という直感とは逆のデータがあるとのこと。

毎分毎秒@maimmais2025年7月5日SNSエコーチェンバーp.4 ちまたで言われているところによると、私たち人間は自分の見たいものを選ぶという生来の能力のせいで、困ったことにエコーチェンバーに捕らわれてある種の近視眼状態に陥る。同意見の側からの情報に触れるほど、自身の信条体系は正当で、合理的で、事実に即しているという思いを強くする。似たような考えの人ばかりのネットワークに深入りするにつれ、俯瞰的な視点を失いだす。



























