世界の終りとハードボイルド・ワンダーランド(下巻)

31件の記録
- emu@emu___0h1s2025年5月16日読み終わった夢中になって読んだ。結局自分は自分にしかなれないこと、時間という概念がなくなって、心を失うことになっても、それでも一緒にいたいと思う人。いつのまにか自分も壁の内側に来てしまった様な、それでいてとても冷ややかで美しい世界のあり方について考える。一角獣、古い夢、楽器、煙草、夜、冬の重く清潔な雪と、この世界でない何処か。
- クラゲ人間@kurageningen2025年4月3日読み終わったともだちから借りた。 物語や主人公を取り巻く状況はめまぐるしく動いてるのだけど、それとは8割くらい切り離されたみたいにゆっくり時間が過ぎていくようなシーンが多いのが印象的だった。 ゆっくりコーヒーやスープを飲んで厳しい冬の寒さを癒すシーンとか、持て余してしまった時間で誰もいない時間帯のビヤホールに行って一人でダラダラとビールとつまみを嗜みながら煙草を吸うシーンとか。 自分は煙草を吸ったことがないし今後吸うつもりもないのだけど、主人公がなんだか煙草を気持ちよさそうに吸うのが魅力的だった。煙草は時間や心の微妙な空白を埋め合わせてくれる感じのアイテムとして役立つんだなと思った。 本が終わるとき、この時間も無くなってしまうのかと思うとなんか寂しい気持ちになった。