リボンちゃん

23件の記録
- さくら🌸@lily_sakura_2025年8月24日読み終わった「流行っていようがいまいがわたしは頭にリボンをつけると決めているし、ババアになってもこれで行くつもりだよ、誰がなんと言おうとね」(p.10) リボンちゃんはつよくて凛としている人だけど完璧ではなく、ある人物を知らずのうちに傷つける立ち振る舞いをしてしまうところが都合よくなくて良かった。それでも、それを許されたような気になって忘れてはいけないと自分の戒めにしようとするところが彼女の魅力だと思う。全くの善人も悪人も出てこないところが寺地作品の好きなところ。 . 「一口にブラジャーといったって、一枚一枚まったく違う。この中からたった一枚見つけ出すのが、どれほど骨の折れることか。いかがわしさの出る幕じゃない。」(p.117) 下着(主にブラジャー)に対する「いかがわしい」というイメージ、ブラを身につけない男性が勝手に性的なものとしてそれを見てるということが浮き彫りになってて本当にモヤモヤしてた。誰もが性的魅力のためにつけてると思っていてほしくなかったので、説教くさくなく、所々でそっとそういう一文があることに救われた。 . 『水を縫う』『雫』にもあったけど、手作業の描写にワクワクする。人生が変わるわけじゃないけど、体に合った下着を見つけると自然と姿勢が変わって、似合う服も変わって、行動が変わって、と繋がっていく、そういう意味で私にとって下着のような役割になる本だった。
- 麻乃@asano042025年8月16日読み終わった借りてきたさらっと読めた。 下着にまつわる固定観念を軽やかにすり抜け読む人の心をそっと解きほぐす物語とあったけどそこまでではないかな。 頭のリボンがトレードマークの百花は伯母の営むテーラーを手伝うことになるんだけど、あんまりリアリティなかったなぁ。 下着に対して最近本当に大事に出来てなかったなぁと下着をたくさん試着して自分にあったものを見つけるシーンにはときめいた。
- みー@mi_no_novel2025年7月21日読み終わった@ 電車寺地さんの新刊🎀 表紙がタイトルに合っていて可愛らしい☺️ 五話構成。街の小さなテーラーを舞台にしたお話。 「リボンちゃん」こと、主人公の百花は、小さい頃から「ゆっくりしてるけど、最終的にはみんなのことを追い越して、大きな花を咲かせるタイプ」の女性。 じんわりとあたたかくて、そっと背中を押してくれるような作品だった。 リボンみたいに、しなやかだけど意外と強い。そんな女性を描いたお話だった。
- 岩田かな@iwatakana2025年7月19日読み終わったリボンちゃんと加代子さん、それぞれが「やってみたいかも」って気持ちをちゃんと掴まえて、自然と新しい人生を拓いていくのが、読んでいて気持ちよかった。折に触れて読み返したい物語。サブキャラたちも魅力的だった。 リボンちゃんは、ぼんやりした子だったかもしれないけど、今となっては他人の思惑に流されることなく、自分の望みをしっかり捉えて生きている。お母さんの予言通り。これからも思いのままに進んでほしい。 加代子さんが、ずっと許されてこなかった紳士服作りに今から挑戦するのも、純粋に応援したくなった。環境が許さなかっただけで、気持ちも能力もちゃんとあったんだから。 えみちゃんには共感できた。周囲の期待をそのまま取り込んじゃうと、自分の心の声が聞こえなくなって、本当にやりたいことや好きなものがわからなくなる。不安な道を進む時、ショーツに好きが忍ばせてあるのは、きっとおまもりになるね。 いろいろ思いつく社長も結構好きだったな。あとから余計なことしたかなって反省したり、二人きりになるのを避けてくれたり、こまやかな心遣いが見えた。大体嫌な人の会社なら、リボンちゃんだってさっさと辞めたいよね。