クローゼット

30件の記録
- オハナ@flower_books2025年3月22日読み終わった服と服を愛する人たちのお話。 洋服補修士という仕事の奥深さをこの本を読んで初めて知りました。当時どのようにこの服が着られて、印象を与えていたのか、鮮明に呼び起こす大切な仕事。 自らのクローゼットに閉じこもる纏子と鎧に身を包む晶、そして自らも傷を負っているけれど人との対話を惜しまず内側に籠ることはしない芳。バラバラに見える三人は「服を愛する」という点は共通していて、少しずつだけど確実にお互いの痛みを補修し合っていく。 この本に登場する方々の中でも館長、雛倉さん、周防さんのかっこよさとたくましさと美しさは眩しいくらいに輝いている。それは彼女たちが自分に嘘をつかない生き方をしてきたからなんだらうなというのが文の節々から伝わってきて、纏子と晶と芳にもこの三人の先輩方のような人生を歩んでいってほしいと願う。 4年前に山本耀司さんの本を読んだ時に人にどう思われたとしても自分の好きな服を着ようと思いましたが、その意識は間違っていなかったんだなとこの本を読んで改めて感じました。 好きなものに対してまっすぐに愛を向けることができるというのは、こんなにもかっこいいことだから。
- オハナ@flower_books2025年3月15日読み始めた千早茜さんの文章をあびたすぎてつい予定ないのに本屋さんへ。 なんとなくで手にしたこちらですが、後日千早さんのおすすめを尋ねた時に一番に教えてもらえてさらに嬉しくなりました。 自分の本選ぶセンスだけは信用できる。読み進めるのが楽しみです。
- 猫@mao10122025年3月7日かつて読んだこの本には洋服へ関する知識がぎっしりと詰め込まれていて、出てくる登場人物たちと洋服への感情も相まってとても奥深く知識欲を満たせる作品。 『傷の傷みと人の傷み』が重なって、ひとつの物語として紡がれていく『クローゼット』。 とても面白かった。