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- 2026年5月27日
キッチン常夜灯(1)長月天音読み終わったシリーズ1作目。本作はみもざが主人公。会社の女性躍進施策(ありがち…)で店長に抜擢されたものの重圧や同店舗の社員との確執に苦しみ、日々忙殺されていた。ある日マンションで火災が起き、会社の元社員寮に身を寄せるところから周りの色んな歯車が動いていく。 家の中に自分以外の気配を感じることで安心できることや、温かいスープを食べることでほっと一息つけること。忙しいとなかなか忘れてしまうけれど、日常のささやかなことに救われる瞬間があるってことを思い出させてくれる。 私はみもざのように生活は好転しなかったけれど、自分にとってのキッチン常夜灯だったお店のことを思い出しながら読んでいた。大好きなシリーズ。 - 2026年5月22日
わたしの日々が、言葉になるまで 小説家に学ぶ言語化のコツ町田そのこ+NHK「わたしの日々が、言葉になるまで」制作班読み終わった某局の番組スピンオフ書籍。言語化に関する悩みに町田そのこさんが答えるというもので、自分も思い当たるような悩みや質問が沢山掲載されていた。皆おんなじような悩みを持ってるんだなぁ。 本書の素敵なところは、言葉で悩む人に対して答えを提示して方法論を押し付けるのではなく、並走するように寄り添ってくれること。その上でこんなやり方あるよ!って提示されたことに対して、読み手がやってみよう!と思ってもいいし、う〜ん…自分には合わないな、って少し距離を取ってもいい。それくらいのスタンスで読めるところが良かった。 話すタイミングを逃してしまう、話した後に後悔してしまう、家族との会話の距離感が難しい… 、などなど本当に身に覚えがあることばかり!御守りみたいに大切にしたい言葉も沢山見つけられた。また読み返したい一冊。 - 2026年5月17日
楽園の楽園伊坂幸太郎読み終わった人工知能の暴走を止めるために選ばれし3人の人間が旅する物語。町田そのこさんの「彼女たちは楽園で遊ぶ」は本作からインスピレーションを受けた作品、とのことだったので読んでみた。 知能を持つのは人間だけではない、 人間が自然によって駆逐されていく世界は人間目線ではディストピアのように感じるけれど、人間の生活が発展するとともに破壊されてきた自然から見ると清浄化作用が大丈夫働いただけにも思える。 伊坂作品には珍しくかなりコンパクトでぎゅっと濃縮された一作。面白かった。 - 2026年5月12日
- 2026年5月9日
コンビニ兄弟5町田そのこ読み終わったコンビニ兄弟5巻!遂にミツの過去と、テンダネスに拘る理由が描かれた一冊。 誰からも愛されて人に恵まれてる人でも寂しさを抱える事はある。人のもの淋しさや死生観のお話が町田そのこさんワールドだなぁと思う一方、シリアスな印象を受けたのでコンビニ兄弟シリーズの中では少し意外だった。 エピローグはまた違う面で秀逸だった。廣瀬君は本当に魅力的な人だね。樹恵琉がまた門司港に帰って来る日の話を楽しみに次巻を待つ。 - 2026年5月5日
ハヤディール戀記(下)町田そのこ読み終わった町田そのこさん初長編ファンタジーの下巻。 ミステリー部分の伏線回収にわくわくどきどきしてあっという間に読み終わった。 王族が次々に毒殺されてゆき、母の子を想う気持ちすらも利用される無惨さ。黒幕がどうして巫女を狙ったのか?こんなに王族を巻き込む事態になったのか?色んな結末を想像していたけれど動機はあまりに幼稚で残忍だった…。 そして騎士団長と巫女は遂に再会出来たけれどあまりに切ない結末となった。シェルナを見た夜の話を思い出しては涙が出て来る…。。ハッピーエンドとは言い難い結末。それでもきっと巫女は風や水、木や蝶となって、騎士団長と従者と3人で世界中を旅していると信じてる。 - 2026年4月30日
ハヤディール戀記(上)町田そのこ読み終わった町田そのこさんの初長編ファンタジー。 神妃となる巫女と、国家騎士団長との禁じられた関係。過去編で描かれる2人の出会いからの物語で描かれている惹かれ合う2人の様子、揺れ動く感情が美しいと思った。少しずつ確かに近づいていく距離が初々しくこそばゆさも感じる。一方で現在は攫われた巫女を探し続けるが行方が掴めぬまま時間が過ぎてゆくことへの騎士団長の焦燥感が胸を締め付ける。。 そして王都では王位継承を巡る2人の妃の軋轢は深まるばかり、その最中で王女の殺人が起きて…と次から次へと問題が起きる。異なる事件のようだがどうやら東の貧困街で繋がっているような…。 ラブロマンスとミステリーを掛け合わせたような作品で後半はミステリー要素がより強くなってわくわくしながら読み進めた。下巻が楽しみ。 - 2026年4月24日
30の短編小説小説トリッパー編集部読み終わった「30」をテーマにした30人の作家による30本の短編小説。色んな30が刻まれていて読み応え抜群だった。 自分の消したい過去があって、けれどその中に忘れていた大切なものがあったことに気付く…。やっぱり私は町田そのこさんの作品が好き。 青山美智子さんの作品も懐かしい温度を感じるところが良かった。 結城真一郎さんのうんざりするハラスメントの話も楽しかった。 20、25の短編もあるらしいのでそちらも楽しみ。 - 2026年4月15日
映画じゃないんだから、うまくいかなくても大丈夫。ジェーン・スー,高橋芳朗,髙橋芳朗読み終わったスーさんと高橋さんの、ラブコメ映画に関する対談本。 スーさんのラジオが好きで読んでみたけど、ラブコメ映画への関心が薄いのであんまりピンと来なかった…。 ラブコメって感情のジェットコースターみたいに感じるところがあってあまり積極的に手を伸ばさないけれど、昔の作品から比較的最近の作品まで幅広く紹介されていたので、いつか手を取りたくなった時に読み返したいな。 - 2026年4月11日
人魚が逃げた青山美智子読み終わった銀座を舞台にした5人の男女と、人魚姫を追う"王子"の物語。 会話ひとつとっても主観が入ると会話のままに受け取れず脳内変換され結果として行き違いが生まれる。そんな人間関係の難しさもありながら人魚姫の物語を通じて視点の面白さを感じる作品だった。 第一章を第五章で回収すると思ったら本当の王子でびっくり。5人の物語が作中で完結せず余白を残してくれたことも童話の世界のようだと思った。 - 2026年3月29日
虚弱に生きる絶対に終電を逃さない女読み終わった虚弱とは、体質的に体力がなく疲れやすい、あるいは加齢や慢性疾患で心身の機能が低下し、病気にかかりやすい・要介護リスクが高い状態を指す。 運動は気持ちを前向きにする、体力があればできることの幅が広がる、というのは私自身コロナ以降感じているが、著者の場合はもっと深刻で切実なんだなと思った。 何らか病気なのか、体質なのかハッキリしないと付き合うのも難しそうだけれど、漠然とした中でもこんなにしっかりと自己分析して身体と向き合ってる姿は尊敬する。健康であり続けたいよね。 - 2026年3月21日
読み終わったファミレスチェーンで働く主人公:かなめの物語。シリーズ3作目。仕事に熱心な彼女の異動先・製菓工場では自分の思いとは裏腹にパートとの溝は埋まらず、社員ともギクシャクしながらの日々。本社とのプロジェクトを通じてつぐみと、そしてキッチン常夜灯と出会い、仕事への向き合い方や製菓工場の人々との関わり方が変わっていく。 シリーズと知らず3作目から読んでしまったけれどとても面白かった。仕事に情熱を注ぐ姿はちょっと共感できる部分もあり、若いなぁ…と昔の青い自分を見てるようで少し目を背けたくなる部分もあり。仕事でも家庭でも苦しんでる時は、常夜灯のような暗い夜を温かく照らしてくれるような人や居場所があるといい。私にとってはコーヒーショップだったなぁ。 なんだか懐かしい気持ちになり、少し胸がキュッとなった作品だった。シリーズ作品ちゃんと追ってみよう。 - 2026年3月14日
四つの署名コナン・ドイル読み終わった「すべての条件のうちから、不可能なものだけ切り捨ててゆけば、後に残ったものが、たとえどんなに信じ難くても、事実でなくちゃならない」 幾度となく目に耳にした名言だけれど、本家を目の当たりにして興奮した。 - 2026年2月23日
遊園地ぐるぐるめ田中達也,青山美智子読み終わったぐるぐるめ、の愛称で親しまれる遊園地にまつわるオムニバス形式のお話。 日常と非日常の間を過ごすように皆何かに悩んだり、悔やんだりしながら「遊園地」の中で今を楽しみ少し前を向ける、そんな穏やかな時間を見られる優しい作品だった。 章の間のミニチュアの写真がとても素敵だったな。写真見るだけでも楽しい。 - 2026年2月21日
緋色の研究コナン・ドイル読み終わったコナンずっと読み続けてるのにホームズシリーズ読んだことないな…ということで第一作目。 ホームズとワトスンが共同生活を始めて、ワトスンがホームズの活躍を執筆するまでの話ってこういうことかー。 ホームズ達の謎解きの展開と犯人の回想がギャップあって急に違う話になったかと思いびっくりした。 - 2026年2月11日
白鳥とコウモリ東野圭吾読み終わった白鳥とコウモリ。 被害者と加害者、光の姿と影の姿。 最後まで読みタイトルの意味を理解してドキッとした。 とある殺人事件が30年前の事件と絡み合い、当時の関係者だけでなく家族や子孫の人生まで狂わせていく。 あの日現場に鉢合わせた倉木の取った行動が、浅羽一家、白石一家、そして和真の運命を狂わせてしまった。実際に倉木が手を下した訳ではなくとも結果として一番罪深い行動となった。 和真と美令は真実に辿り着いて全てに納得したからだろうけど、苦しみ続けなければならなくなった人もいることに対してはやるせなさを感じる。 過去の事件の被害者がどんなに非道な人間であれ、罪は罪として裁かれ、その加害者は社会から冷遇されてしまう。 罪とは何か。何を持って償いとなるのか。一生振り切れないものなのか。自分だけでなく、子孫何代にも渡って負の連鎖が続いてしまう業の深さを認めつつも、果たして家族や子孫までが断罪されることが正しいのかは考え続けなければならないと思う。 - 2026年2月3日
眠りの庭(1)千早茜読み終わった知られたくない過去を抱えた女性と彼女に魅了されて堕ちていく人達の恋愛小説。 誰にも知られたくない、消してしまいたい過去や秘密を抱えてる人は多いだろう。時には大切な人に嘘をついてしまうこともあるだろう。隠されていたことを知る辛さは想像に難くなく赦す強さを信じたい一方、目を背けることで互いを思いやれることもあるのだな、と感じた。抱え続けるのはとても辛い。それこそ「好き」でなければできないことだ。 愛情なんてとても傲慢で、愚かだ。けれどどうしようもなく救われることがある。心の奥底にぽっかり空いた穴を埋めるのも、愛情なのだと思う。 - 2026年1月12日
彼女たちは楽園で遊ぶ町田そのこ読み終わった伊坂幸太郎の『楽園の楽園』にインスピレーションを受けた物語、という企画で執筆されたホラー作品だそう。 繋がれてきたものには、意味がある。 作品全体は町田そのこさんらしいメッセージ性を持った物語。ホラー作品というより、呪いや怨霊要素を混ぜた青春小説のような印象だった。 * 個人的にはホラーにしても青春小説にしても展開的に「?」となる所があって消化不良感が否めない。。伊坂作品に引っ張られてるような気もする。 (テンジクがこれまで成功していた儀式で急に死んだり、最後に奪われるのが眼球以外のものだったり、少女たちの心情の描き方が急だったり、友情を知らないこじらせ少女が熱血になったり。。) 『楽園の楽園』を読んでから本作を読み直したら印象が変わるだろうか。 町田そのこさんのホラー作品、次回以降に期待したい。 - 2026年1月3日
お探し物は図書室まで青山美智子読み終わった図書室に勤める司書の小町さんが選んだ本に少し背中を押されて前に進んでいく5人の物語。 付録ってなんだかワクワクするよね。表紙の羊毛フェルトがすごく可愛くて、こんな素敵な付録貰えるのも羨ましいって思ったりした。 * 今の場所から進めなくて足踏みしたり、後ろ向きになったりするけれど、ふとしたきっかけで一歩踏み出せたりする。人間は都合良く考える生き物だから、たまたま一つの道に繋がってただけでも運命みたいに捉えたりする。それでも良いのよ、前に進めるなら。 - 2025年12月12日
国宝 下 花道篇吉田修一読み終わった二人の役者の人生、これほどまでに異なるのか。 俊介の復活劇から始まり、度重なる不幸。一方の喜久雄は辛酸を舐める日々から人間国宝へ辿り着く。どちらも芸を極めた末の有り様だけど、どちらが幸せとは決められない世界。 喜久雄はきっと、俊介が居なくなってからずっと寂しかったろう。丹波屋を、歌舞伎界を支えるために強いられた立場も苦しかったろう。けれど舞台に立ち続けることを望み続けた姿がとても美しかった。
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