すべての見えない光

42件の記録
- まく@maku2025年9月2日読み終わった第二次世界大戦中の若きドイツ兵とフランスの盲目の少女の物語。伝説のダイヤモンドがキーとなったサスペンス要素あり。 重苦しく緊迫感がありつつも繊細な心情が綴られた詩的な文章が素敵で魅せられる。静かな文章から戦争のやるせなさを感じた。
- kasa@tool2025年3月29日かつて読んだ時間を忘れて読むほどに、素晴らしかった。 「ラジオ。それは百万の耳をたったひとつの口に結びつける。」 心に残るのは街の模型と電波。 ドイツの歴史が重い
- うみこ@umico52025年1月3日読み終わった精緻なシーンの描写。文字を追っていくと、映画のように映像が浮かぶ。そしてその美しい描写で紡がれるのは戦時下のドイツとフランス、時代に翻弄される目が見えない少女とラジオが好きだった少年の物語。美しいからこそ、その残酷な内容はじわじわと這い上がりスッと背筋が冷たくなる恐ろしさがある。でも読後に残るのはひとの温かさだったから不思議だ。ラジオから聞こえる声。巻貝。炎の海と呼ばれる青い宝石。桃の缶詰。「その声は低く、おだやかだ。引き出しに入れておき、ときおり取り出して、指の間の感触を楽しむ絹の布のように。」
- はぐらうり@hagurauri-books2024年2月4日読み終わった長かったが、良い物語。不思議な構成だなと思っていたが、短編出身の方のようで腑に落ちる。 細かく時代が前後し、主役も都度交代するので、安易で単純な理解を拒絶しているよう。これだけ長くてもあえて書かないことも多く、読者に想像させる。良い疲労。
- サリー@BIG_STAR_SALLY1900年1月1日かつて読んだ普段小説は(ましてや単行本で!)全然読まないけれど、表紙と下馬評で買ってみた本。なかなか邂逅しない二人の行く末が気になってぐいぐい読み進められた。