なめらかな人
74件の記録
r@teihakutou2025年11月17日読み終わったここまで自分の感情を丹念に観察して赤裸々に綴れるのすごいと思った。 自身の身の回りや内面の話ばかりの中、急に現れる引用が印象に残る。 「生産的」な消費と「非生産的」な消費を区別し、後者のように無意味で無駄なものを「浪費」しまくることが人間の生を回復するのだ、みたいなことを書いていたのはたしかバタイユだったと思うけれど、わたしはたぶん元々そういうことに欲望してしまう人間なのだと思う。(p.182-183) ルソーは「嘘をついても、自分にも他人にも得にもならず損にもならない場合は、それは嘘ではなく虚構(フィクション)である」と言う。こうした虚構(フィクション)は、もはや嘘ではなく、「言う義務のない真実の隠蔽」と同様であるのだと。 このくだりはとても興味深くて、一見それはあらゆる芸術、ひいてはすべてのフィクションというものを背定してくれるようで勇気づけられるのだけれども、一方で「隠蔽」という言葉のちくりとした鋭さが妙に耳に残りもする。そのやましさ自体から逃れることは誰にもできないんだよ、というような。 (p.232-233)

r@teihakutou2025年10月30日読み始めた読むわたしの視点がぬるっとずらされる。表紙の感じも相まって、読むとなんとなく、自分が軟体動物になったようなイメージが浮かぶ。 最近、自分の心持ちの変化に気づいて、固くなっていた部分がふにゃっと柔らかくなった感覚を得たのだけど、それに似てる。考え方はいくらでもあって、自由に変えられる。






🌾@kanaho_32025年7月14日読み終わった昨日、たなかみさきさんと金川晋吾さんの対談にいって、お話を聞いてきて、帰りに目に入った本を買って読んでいたら、金川さんが出てきてものすごくびっくりした。 以前何かの雑誌で、名前のない関係性、のようなことで、3人、そして4人での共同生活についてお話しされていたのを読んだ記憶があって、こう、とても居心地の悪い思いがした。おそらくは、自分が普通であろうと努力していることを、放棄して無責任に見える振る舞いをする姿が、自分の我慢が報われないのはその人達のせい、という気がしてしまって、反射的に感じた反感の触り心地が悪いからだと思う。本の中で、あるいは対談の中で、とても無責任に子どものように生きているように感じて、そんなことはないのはわかってるのに、最後まで読み終えてもやっぱり居心地は悪いまま。まだ多分このまま。


澪@mi0_book2025年6月1日読み終わったじぶんの心のなかに大事にしまっておきたい本が増えた。 目次を眺めるだけでそれぞれがどのような内容であったかを思いだせるほどに大事に大事に読んだ。何から何までじぶんとはまったく違う生き方をされている百瀬さんのことばを読んでいるあいだ、それは読んでいるというよりも百瀬さんのことばにこころを浸しているような感覚で、それはまるで水風船のなかで夢をみているような、そんな心地だった。 どうして図書館で借りた本に限って手元に置いておきたくなるのだろう。




北村有(きたむらゆう)@yuu_uu_2025年5月30日読み終わったこちらもバースデー旅行の最中に読了!百瀬さんという人間そのものに興味と好奇心が抑えられなくなるエッセイ集。年齢が近いのも勝手に運命……








澪@mi0_book2025年5月8日読み始めた借りてきた本書のひとつめのエッセイを読んだ次の日に向坂くじらさんのエッセイを読んだらふたりとも毛を剃る話をしていて目がまわる。おもしろいひとは毛を剃りがち、という自論が強化された瞬間であった。


um@__um__g2025年4月28日読み終わったアーティスト 百瀬文さんのエッセイ。 ご自身の生活、過去、病気、価値観、様々な体験と絡めて描かれていて面白かった。 * 特にゾーニングの話は(私は鑑賞者側だけれど)思い当たる場面があって、頷きながら読んだ。 性的に感じる/不快に感じる、といった受け手によって異なる価値観で鑑賞を線引きされてしまうことは、作品そのものと出会う機会を第三者によって一度間引かれてしまう。勿論、人によって嫌だ不快だと感じることはあるだろうけれど、感じることも鑑賞者の自由であるのでは?と思う。その人のトラウマに繋がること(例えば震災の影響などで津波の映像でパニックになる人が、何も知らずに津波の映像を見たりする)は防ぎたいし、明らかに身体的/精神的に影響が起き得る場合は配慮すべきだと思うけれど。 作品の見せ方にはその展示会や館としての考え方があると思うが、私自身は著者の最後の一文に強く同意する。

suisou@suisou2025年4月5日読んでるいつもの珈琲屋さんで読む。ある展示会場に置いてあったところをパラパラとし、その足で本屋に行き購入したもののちょろりと読んでそのあと積んでいた本。 半分くらいまで読んでいた気がするのに今開いたらほとんど覚えていなかったのではじめから読む。他者と関わること、身体のこと、植民の歴史のこと、色々と考え込んでしまう。こうして些細なことを拾い上げて立ち止まってもいい、ということに安心を覚える。








おこめ@ocome_squash2025年3月22日読み終わったやはり自分の人生には降り掛からなそうな体験と感性を丁寧に知れてよかった。 降り掛からないと断言できるわけでもないかもという気持ちを持てるのも面白い。 生から死までテーマが幅広くていい。 また読み返すのか、という観点でこの本を見た時に、特に大事に思う気持ちはないけど手放すのはなんか違う気もするなあみたいな不思議な感覚になる。

おこめ@ocome_squash2025年3月19日読んでる日常のでもないし小さくもない、自分はもしかしなくてもこのシーンにはぶち当たることはないかも、ということに対して作者が丁寧に違和感を処理していく。 それが私の血肉にできるかどうかは私のこころ次第なのだが、作者のアート作品を見にいってみたいとは思った。
おこめ@ocome_squash2025年3月19日読んでる見たくないかもと思うような世界に焦点を当てさせる力がすごい。芸術家の書くエッセイってこうなるんだ〜って思う。 筆者にとっての普通と、筆者にとって疑う余地のある話とが、自分の感覚と異なるが体に馴染んできて離れない。

炊きたて@sisizadesu2025年1月31日まだ読んでる途中まで読んで少し休憩 タイトルに惹かれ読み始めた。どきどきする。 同時期に金川晋吾さんの展示を観に行き、そのあとふたりが共に暮らしていることを知り、不思議な気持ち。










































































