ケアの物語 フランケンシュタインからはじめる

45件の記録
- りなっこ@rinakko2025年7月7日読み終わった『フランケンシュタイン』を取っ掛かりに、ケアの観点から様々な物語が読み解かれる。映画『バービー』や『バグダードのフランケンシュタイン』『鬼滅の刃』『オーランドー』『虎に翼』…と作品も多岐にわたり、そこで繋がるのかという驚きも楽しい 見落とされ軽視されてきた〈小さな物語〉が、10のテーマ(戦争、論破と対話、マンスプ…)の中で取り上げられる。なぜケアは必要で、非暴力の可能性を探求しなければならないのか。自分をも含めた人の “傷つきやすさ” とどう向き合っていけばいいか…という課題も響いた。
- さおり@prn9909082025年7月6日読み終わったきっとどの物語にも「ケア」は描かれていてこれまではそこに光が当てられていなかっただけなんだと思う.そしてその物語のケアが実を結ばれたと思えるときにわたしはジーンとしたりなにか温かいものがこみあげてくるのを感じていたんだろうなと思ったしそれが(物語のなかではあえて)無視されたりもしくは裏切られたりしたときに、悲しくなったり寂しさを覚えていたりしたんだろうと思う.とりあげられているどの物語についての視点もその作品への敬意に満ちていて「伝えたい」という気持ちが伝わってきて、とてもアツい本だった.
- ゆう@suisuiu2025年6月5日気になる卒論本15年くらい前、苫小牧行きのフェリーで卒論のために『フランケンシュタイン』を読んでいた。飛行機に乗れたらよかったけどお金がなかったので、一番やすい等級の船底の客席。海をダイレクトに感じるとてつもない揺れ。ダニの皆さんがいっぱい住んでそうな毛布。修行中のような枕。なんでこんなにお金がないんだろうと情けない気持ちになりながら、でも「ひとりで(それも年数回ずつ)フェリーに乗る女」ってきっといつまでも思い出&ネタになるとどこかしぶとく感じてもいた。だってなんだか演歌みたい。その頃の私は演歌番組のアシスタントディレクターのアルバイトをしていた。うねる声、くねる身体。 それで『フランケンシュタイン』。ホモソーシャルとかミソジニー、フェミニズムをテーマに書いた。断片的な知識すぎる、学部生だからこそののびのび感のあった卒論だろうと思うけど、なんにせよなんだか元気でいいテーマだ。それでここ数年なんとなくフランケンシュタイン的なものがまた目につくようになっている気がして、だからこの本はやっぱり気になる。でも昨日夫とこの物語の舞台について話した時、堂々と「ロンドンでしょ」とか言ったけどジュネーブだった。そうだ。 一番好きなシーンは、怪物がさまよっていた森の中でそこに棲む植物や生きもの、川の流れとたわむれ、命のかがやきみたいなものとダンスするシーン。でもこれも妄想かもしれない。
- りら@AnneLilas2025年5月25日気になるふと、長年積読してる中公新書の廣野由美子『批評理論入門』も副題が「『フランケンシュタイン』解剖講義」だから思い切り被ってるな…と。 どちらも気になりつつも、そして色々な面で重要な作品であることは重々承知しているけれども、昔一読しただけの『フランケンシュタイン』にそこまで思い入れないしねえ、とぐぬぬとなっている。