わたしたちの停留所と、書き写す夜
60件の記録
本と香りと、@hon_kaori_2026年4月18日読み終わった家族という血縁の縛りと、貧しい住まいの環境、 どちらの『家』も、鬱蒼とした閉塞感をもって描かれていて、 読み進めるためには、とても気力が必要だった。 そこに、語り手である『わたし』の 深く、根強い自己卑下の発露も重なってくるので、 さらに暗澹たる気持ちになっていった。 韓国の読者たちが、著者キム・イソルさんを 『居心地が悪い小説を書く作家』と呼ぶのも納得がいく。 ただ、読んで後悔しているのか?と言えば、 まったくの正反対で、読み逃さなくて良かった、と言える小説だ。 なぜなら、『わたし』の姿を通して、 「私も、馴染んだ不幸を選んでしまっていないか?」という、 自問自答を促してくれるだけではなく、 そこから抜け出そうとしている者の小さくて弱い背中を 見せてくれたからだ。


yayano@yaya72026年3月12日読み終わった図書館本ケア労働、自分探し、40代独身。そんなキーワードが浮かぶ一冊。 家族の責任を担いながら、育児の重荷があるうちは、読むことも書くこともままならない。それでも時折美しいものを思い出しながら書き残す行為は、それまでに積み重ねてきたものがあるからこそ生まれるのだと思う。 図書館で借りたけれど、とてもよかったので買い直すつもり。




きなこ@kinako20252026年1月22日読み終わった考えさせられる韓国文学読む本読む本、大当たりの今月。 この小説も素晴らしかった。 主人公は40代の詩を書く女性。 詩を書くことが自身のアイデンティティである彼女が、突然幼い子どもを連れて実家に戻ってきた妹との生活によって一変する。 その日から三歳と生後一ヶ月の赤ん坊の世話は主人公に担当になり、妹と両親は外へ仕事に出ることになった。 日々切れ目なく続くケア労働。感謝されず当たり前のように捉えられるそれにがんじがらめになり、主人公は疲弊する。 しかし自分以外の家族は賃金労働者である。だんだんと発言権がなくなり透明化してしまったと感じる主人公。そんな彼女をあの人は待ち続けると言う。 主人公の焦燥も空虚さも理解できるからこそ、彼女の行動に共感し拍手喝采をしたくなる。 文章を読むこと、書くことが好きな人にとって、心が満たされ忘れられない小説になるのではないだろうか。





もぐもぐ羊@sleep_sheep2026年1月12日読み終わった本編を読みはじめた。 家族のケアをしてただ必死に生きる主人公が悲しく切なくて、さまざまな事情があれど何とかならないものかこちらが頭を抱えてしまう。 誰かがやらなくてはいけないことではあるけど、家事を担い続けることで失われていく外との繋がりや自尊心、詩人になりたい気持ちはあれど何も書けない日々… 彼女はこの状況を誰かのせいにしないし諦めてて淡々と生きている。 彼女の意思が消えてしまう前に状況が好転しますようにと祈りながら読んでいた。 そして一気に読むのはもったいないと思いつつ結局先が気になって最後まで読んでしまった。









もぐもぐ羊@sleep_sheep2026年1月11日読み始めた訳者あとがきとク・ビョンモの解説を読んだ。 キム・イソルはアンソロジー『ヒョンナム・オッパへ』の中の「更年期」の著者だと訳者あとがきで知り、共感はできないけど理解はできる主人公の小説の人だ!と気づいた。 彼女の作品は「居心地の悪い(불편하다))」小説と呼ばれているそうで確かに「更年期」もそうだった。 解説で紹介されていた未邦訳の小説も気になるが、まずはこの小説を読もう。 ク・ビョンモの解説はノワールっぽくて、さすが『破果』や『破砕』を書いた作家!と思ったし、その彼女をして賛辞をおくられているキム・イソルの世界は緊張するけどとても楽しみ。

















































































