雪国
49件の記録
チョコ次郎の夏@CircusInMyHead2026年2月12日まだ読んでるかつて読んだピアノの先生が参加する、歌舞伎のお囃子ライブ!を観に行った帰り、自分の中に残っている(東京に降った雪のように?)古典ってなんだろう?と考えた。 消去法で残ったのが、日本的な「美」を結晶化させた本書。 男子校の高校生だったころ、よく女の人を知らずにこんな本を読んでいたなー、と思う。
ni@nininice2026年2月7日読み終わった「静けさが冷たい滴となって落ちそうな杉林」 「窓の金網にいつまでもとまっていると思うと、それは死んでいて、枯葉のように散ってゆく蛾もあった。壁から落ちてくるのもあった。手に取ってみては、なぜこんなに美しく出来ているのだろうと、島村は思った」 「窓で区切られた灰色の空から大きい牡丹雪がほうっとこちらへ浮び流れて来る。なんだか静かな嘘のようだった」 余韻の残る表現がいくつもあった。普段わたしは好んで読むことはない男女の話なのだけど、彼らの存在が、これらの比喩や、何かの象徴や予感を孕んでいるような描写と完全に溶け合っていて、それなのに、それだからこそ、とてもリアルだった。


- @s_ota922026年1月23日p5 「国境の長いトンネルを抜けると雪国であった。夜の底が白くなった。」 p7 「悲しいほど美しい声であった。高い響きのまま夜の雪から木魂して来そうだった。」 p28 「蝶はもつれ合いながら、やがて国境の山より高く、黄色が白くなってゆくにつれて遥かだった。」 p54 「澄み上がって悲しいほど美しい声だった。どこかから木魂が返って来そうであった。」 p64 「箪笥の中を見れば、その女の性質が分るって言うよ。」 p69 「敬虔の念に打たれた、悔恨の思いに洗われた。」 p81 「葉子の悲しいほど美しい声は、どこか雪の山から今にも木魂して来そうに、島村の耳に残っていた。」 p105 「『駒ちゃん。』と悲しいほど澄み通る声で襖の陰から呼ぶ、あの葉子ではなかった。」 p106 「手拭をかぶっているので島村が見えないのか、葉子は山袴の膝頭を開いて小豆を叩きながら、あの悲しいほど澄み通って木魂しそうな声で歌っていた。」 p116 「聞こえもせぬ遠い船の人を呼ぶような、悲しいほど美しい声であった。」 p117 「純潔な愛情の木魂が返って来そうだった。」 p124 「駒子の愛情は彼に向けられたものであるにも関わらず、それを美しい徒労であるかのように思う彼自身の虚しさがあって、けれでも反ってそれにつれて、駒子の生きようとしている命が裸の肌のように触れて来もするのだった。」 p127 「それでいいのよ。ほんとうに人を好きになれるのは、もう女だけなんですから。」 p135 「その笑い声も悲しいほど高く澄んでいるので、白痴じみては聞こえなかった。しかし島村の心の殻を空しく叩いて消えてゆく。」 p149 「薄く雪をつけた杉林は、その杉の一つ一つがくっきりと目立って、鋭く点を指しながら地の雪に立った。」 p153 「駒子が虚しい壁に突きあたる木霊に似た音を、島村は自分の胸の底に雪が降りつむように聞いた。」 p163 「恐ろしい艶めかしさだ。」 p173 「駒子は自分の犠牲か刑罰かを抱いているように見えた。」
波間@sea_rarara2025年12月4日読み終わったラスト、ここで終わるの!?とページをめくって驚いた。 明確な締めではないようにも感じられるし、たしかにここで締めくくられても、なんとなく本を閉じることが出来てしまう。不思議な読後感だった。
あさだ@asadadane2025年11月6日読み終わった小説静謐で閉鎖的な雪国で、己に与えられた役割・運命を受け止め生きる女性たちが切ない 彼女たちのことを情緒不安定とか面倒とか評する人もいるかもしれないが、私には真っ直ぐで健気でいじらしく美しい女性たちに見えた


アネモネ@anemone2025年6月20日読み終わった国境の長いトンネルを抜けると雪国であった。山あいの温泉で、島村は駒子という美しい娘に出会う。これでもかという美文で語られる情景描写が艶かしい。エンディングシーンが映画みたいに映像的だった。



- 秋@sophie_pf2025年4月27日読み終わった初めての川端康成。葉子と駒子の人情や暮らしの覚悟、その醜さ、美しさ、雪国の空気のような澄んだ情緒を、島村という眼鏡を通して垣間見る。駒子の抱く、葉子に対する劣等感の描写が、クライマックスにおいて『駒子は自分の犠牲か刑罰かを抱いているように見えた。』という文へと収斂していく。その文脈に、鳥肌が立った。






































