杉森くんを殺すには

63件の記録
- 隙間@sukima_2025年5月23日読み終わった@ 自宅これはあたたかな心の再生の物語であり、あらゆる可能性と方法の中から一部取り上げたケアに関する指南書のような印象を受けた。 そこからは強い切実性が感じられる。 身近な人が自死を選択してしまった場合の向き合い方、受け止め方、自身の心の守り方、乗り越え方などが主人公の周囲を巻き込みながら描かれている。 わたし自身双方の立場/当事者の経験があり、共感や感情移入する場面が非常に多く気持ちが板挟みに合い涙なしには読めなかった。 特に主人公が罪の意識から「杉森くんを殺す」他なかったことや、救済を求める代償/引き換えとして自罰的な立ち振る舞い/言動を繰り返すシーンは痛々しくていたたまれなかった。 頼る/頼られるにしてもたった一つの依存先ではなく、たくさんの隣人を作る/作っておくことが大切なのだと改めて思い知らされた。 一時的に雨風が凌げる止まり木のような存在にわたしはなりたい。
- ゆうき@madoromi_y2025年5月10日読み終わった☆☆☆☆☆ ずっと気になってたところ、古本屋さんでたまたま見つけて即購入・一気読み。児童文学の一気読みはいつの時代にやってもいい どの立場もかつてに心当たりがあるような言動で、読んでいてかなり苦しくなる部分もあるけど、「私は私のために~……」が結局本質なんだろうなーと。 誰が悪いとかでもないし偶然の巡り合わせ、っていうのが、残酷でもあり救いでもあり。 あと、本を読んでいるときによく「内容を全部分かった上で、もう1回読みたい」と思うことがよくあるけど、現実はそうもいかないよな…としみじみ思った。それぞれの登場人物にはそれぞれの事情や性格があって、それぞれに戦っているけれど、それを他人が全て理解した上でコミュニケーションを取ってくれる訳でもないし、それが悪ではもちろん無い……でも、それぞれを嫌ったり憎んだり理解し合えないのも、また悪では無い……。相手を大切に思う気持ちと、とはいえ自分の感情を素直に受け止めてあげる勇気のバランスって、ものすごく難しいなと思う。 解説読んで意味もなく泣いてしまった。最近そんなことばっかり。依存先を増やさなければ、3つ……
- 轍@xiaoxia2025年4月15日かつて読んだふと思い出した本屋でたまたま出会った本だったけど、今でも大事な本。わたしの幼馴染はまだ生きてるけど、少し重ねてしまう部分があったのもあり、泣いたのを覚えてる。 この本から長谷川まりるさんのことを知れて、出会えて、よかったな〜という気持ち
- 𝘼𝙢𝙗𝙡𝙚☆═━┈┈@hi_im_siw2025年4月14日読み終わった巻末に相談窓口が記載されているページが複数あるのと、もっと知りたい人向けへの書籍が記載されているページがあるのに、思い悩んでいる読者を掬い上げる本だと思った。 ヒロと杉森くんをわたしと亡き幼馴染兼親友に重ね合わせてしまった。亡くなった年齢も近いのもあって。だから手紙のくだりとか途中から涙が止まらなかった。遺された者の喪失からの立ち上がり、傷ついた心を慰めてどう向き合うか、正解なんてないけどいざそこに陥ってみると探しちゃうもんで、わたしの場合は何かに打ち込んで死んだこともそもそも居たこと忘れようとしてなんともないように振る舞った。今思えばとても最悪。だけど、それが13歳のわたしにできる唯一の方法だった。1年後か数年後にめちゃくちゃ長い手紙を書いてその子の住所まで封筒に書いて送れるところまで準備してそのあとは燃やした。ときどき今も夢に出てくる。ヒロみたいにイマジナリー幼馴染兼親友もいる(笑) 周りに適切な大人がいたら、多分救われた命があったはず。周辺にいた人たちはどうにかできたっていう後悔を死ぬまで持つだろうけどでもそれが生きるってことだよね。
- 爽快さわやか˚₊·—̳͟͞͞♡@login_save2025年4月10日読み終わった児童書トラウマとケアの話だった。回復は「もとのよい状態に戻ること」だけど、そうではなく、ままならない感情と「一緒に生きていくこと」を決心する物語。複数の依存先をもってあちこちに相談することもテーマになっているから、主人公の友人が言った「みんなで分け合ってこうね」という言葉や、あとがき/相談場所の提示もすごく大事だなと思った。
- anko@books_anko2025年4月3日読み終わった思春期の友情は、依存ともいえるくらい密接で親密だ。 それなのに、成長するにつれ変わっていってしまう関係。 あの頃は狭い世界しか知らなくて、だからこその苦しみがあった。 痛くて切ない青春。 この小説は、痛みと救いの物語です。
- おはなし@0874on2025年3月21日読み終わった未読の方は 1.ネタバレは極力見ないこと 2.先にあとがき等を読まないこと 3.解説まですべて読むこと で、より良い読書体験を得られるのではないかと思っています。 世の中には時間や手間をかけて死別や喪失をよりドラマティックに、ショッキングに、センセーショナルに描く物語が溢れているのに、そこから立ち返っていく物語があまりに少ないように感じます。 大人が児童文学を読むなんてと思われる方もいらっしゃるかもしれませんが、寧ろ子供向けの方が誤魔化しが効かない。読み手の解釈に任せるということをしない。補助輪のように読み手の心に寄り添い支えながら、大きな傷から回復していく様をひとつひとつしっかり目を逸らさずにやっていく物語だと思いました。
- JioA@bout_A_girl2025年3月6日買った読んでる@ 自宅大人ではなく児童文学だけど、だからといって内容が大人の私達には通りすぎた事ではない。ただ学生の頃に読んでいたかったと悔しくはなる。まるでタイトルが殺人を促すような刺激的なタイトルだが読み進めるとだんだんと主人公の折り合いの付け方や周りが接する様子に慈愛を感じている。読み切るのがもったいない気がして頭がクリアなときにすこしづつ読み進めている途中。買ってよかった。売り切れていてすぐに手に入らなかったのも納得。
- やま@ya_ma2025年2月26日読み終わった素晴らしかった。 主人公の小さい頃の話、それがあまり書かれていないことがよかった。なぜか。たぶんそれはこれが児童文学だから。 なぜ杉森くんと近くなったのか、それは主人公自身にもきっと理由があるんだけど、それをこの小説は主題にしていない。主人公のヒロにはヒロ自身の未来があって、彼女はそれを…友人たちと共に、これからつくりあげていく。いくことができる。そう信じられることが素敵なことだと思った。 あと、これもあまり深くは描かれないけど、周りの大人たちがきちんと反省している様子もうかがえて、よかった。これは大人の、私の視点。 (年長者の責任について) 10代の子は読んだほうがいい。 あ、いま自分はヒロみたいな状況かも、とか、杉森くんみたいだな、とか、客観的になれるヒントがある。巻末の心のケアに関する解説、案内も良い。
- ジア@sheletmego2025年1月13日かつて読んだ学生時代に読みたかったシリーズ。かつて同級生に依存されていたことを思い出して心が苦しくなった。改めて依存先を増やすことの大切さを学んだ気がする。自分のために、他人のために。
- ひつじ@liemquet2024年12月27日買った読み終わったまた読みたいまたいつか学び!話題になっていた本 登場人物たちがかっこいい 私も自分に直接的に関係のないものにも一歩踏み出せる人になりたい。そんな人を目指したい。 これが児童書なのか。。。