マリエ

25件の記録
- amy@note_15812025年5月8日読み終わった感想フェミニズム千早茜さんの『マリエ』はフランス語の『marié』で結婚を指している。40歳を目前に離婚をした主人公が既存の人間関係や、新たに出会った人たちそれぞれの結婚観・恋愛観に接しながら、恋愛や結婚というものに再び向き合い「自分にとっての幸せとは何か」を模索していく物語。 千早茜さんの小説は『西洋菓子店プティ・フール』を読んだことがあるのだけど、いつも美しい文章だなあと思う。ここぞというときの比喩表現や情景の描写がガラス細工みたいに繊細できらきらしている。だから美しい文章という印象が強いのだと思う。リーダビリティとはちょっと違うのだけど、いつまでも見てられる景色みたいな 内容はタイトルだけあって、結婚と恋愛の話で主人公が離婚するところから始める連作短編集。恋愛ってごくごく個人的なことのくせに結婚するには証人が必要だったり必要な書類を役所に出して、国に"認めてもらう"必要があるのってマジで気持ち悪いなーと思う。なんでいきなりカテゴリが個人から社会になんねん。あほか!と思ってしまう。それはそれとして同性婚はとっとと法制化しろとは思う この恋愛から結婚になると、途端に社会が食い込んできて、だからこそ現状の女性にとっては生存がかかっていて、実質身売りしなきゃいけなくて、1000年前の平安時代から変わってねえじゃん!となるんである 個人的なことと社会的なところがグラデーションになっているのが、規範の内面化につながったり、それぞれで重きを置くところが違っていたりする その複雑さとめんどくささと、だからこそ相手をつなぎとめたいとかもうすべてほっぽりだして陶酔したいということも起こる。矛盾してて一貫性のない考えや行動になってしまう人間を描いているのところが好きだし、それこそが人間でおもしろいと思う こういう恋愛や結婚の描写や捉え方がおもしろい作家のアセクシャルやアロマンティックな人をメインに据えた作品を読んでみたい
- aico@aico_022025年3月12日読み終わった借りてきた面白かったけど 子宮内膜症の表現がチョコレート嚢腫と混ざってるような表現をされていたことが気になってしまった… 子宮内膜症は大きくなってませんねって表現はエコーで卵巣の腫れを見てるんじゃないかなーなんて思いながら見ててそこだけが残念だった🫤
- 猫@mao10122025年3月7日かつて読んだリアリティのある内容。コロナ、婚活、離婚…人との繋がりが段々億劫になってきて、『好き』という新鮮な感情が腐敗してきたような気がする感覚。私もまりえと同年代くらいになったら、まりえみたいになるかもしれない。新鮮な感情を忘れないでいられたらと思うのは我儘だろうか。
- ももり@sgn2282025年3月7日かつて読んだ感想読書日記千早茜さんの作品を読んでいると、丁寧に自分の人生を歩みたくなる。丁寧な暮らしを連想する描写がそう思わせるのではなくて、登場人物たちが自分の気持ちに正直に行動している様子が描かれるからこそだと思う。 日々を淡々と生きていると、自分や他者の狡さを甘んじて受け入れてしまうことがあるけど、もっと素直に嘘なく生きてみたいと思った。 読みやすいかつ、ひとつひとつの表現が美しくて、すぐに『マリエ』の世界観に入り込めた。 同著者の『透明な夜の香り』が好きな人は楽しめる気がする。
- せん@sen_252025年2月8日読み終わった頭でわかっていても、どうしても惹かれてしまう。 自分がダメな方にいってるとわかっていても、正しい方へいけない。 これでいいのだと頭で整理して、結局飲み込む。 朝日を浴びて、また一日が始まる。 「でも、これでいいのだ。」 そんな気持ちになれる一冊。