天皇への敗北
55件の記録
- レッチリ@oi090659108112026年7月14日読み終わった皇室典範改正案が閣議決定されたとのことで、天皇制や立憲主義、憲法について学びたくなって読んだ。 僕はずっと戦後の日本がナショナリズム的なものを失って、統制が取れなくなった、つまり日本人の中で分断が起こった理由を、天皇の人間宣言に見出してた。この本を読んで、天皇の人間宣言ではなく、天皇がかつての戦争についてその責任を負わなかったこと、ひいては日本国全体として加害者意識というものが共有できていなかったことが重要になってくると分かった。 戦後の日本ではGHQが天皇制を維持するために日本国憲法を公布した。つまり日本国憲法は日本人が考え策定したものではなくアメリカから半ば強制的に公布に踏み切らされたものだ。しかし当時の日本人はその事実から目を背けていた。アメリカから圧力を押し付けられているという事実を無視し続けた。またその日本国憲法の9条によって天皇は戦争責任を免れ、1条によって保護されている。これらの一連の事柄によって、日本国民は戦争に対して加害者という意識を持てなくなり、むしろ被害者的な感覚が共有されるようになる。この自己欺瞞が解消されない限りは、日本国民全体が一つの単位となることはなく、そしてそれは戦後から今までずっと続いている。 日本では右派が天皇制と対立し、左派が天皇を肯定するという極めて珍しい状況が起こっている。それも全て、かつての日本国民が自らに課した自己欺瞞に根差している。戦後80年経過した今でもその禍根は消えることなく僕らを取り巻き、そのような混沌の中で日本が一つになることはあり得るのだろうか。

ふじつぼ@famisaiko2026年6月16日買った読み終わった@ カフェ加藤典洋の戦後論批判を基底に、天皇制に頼らざるをえなかった近現代の我々の反省について説かれる。 著者の哲学講話シリーズはその分野に関してほぼゼロの状態からでも入り込める間口の広さと、考え議論することの意義を感じえる領域に連れて行かれる深みがあると思う。とにかく考え続けていこう。
万願寺@manganji_2026年6月15日読み終わった本を読めないくらい衰弱する日々が続き、読み終わるのに数ヶ月かかってしまった。國分功一郎先生の、加藤典洋『敗戦後論』をめぐる議論、中野重治という作家のあり方、日本の、昭和天皇の戦争責任が果たせていないこと、加害者意識からの逃亡など、あらためて「なるほどそうなのか」と思うことが多かった。リベラルというか左翼からすると当然の考え方でも、55年体制の崩壊とともに生まれた自分にとっては、当時の様子(左派の考え方)や基本的なことを初めて教えてもらえる部分があった。中野重治については作品を読みたいと思った。




midorisaejima@midorisaejima2026年6月14日天皇に頼ることなく、立憲主義を守ることが憲法学の役目だったにも関わらずそれがなされなかった。また、天皇は基本的人権の尊重における例外であると書かれてある。その憲法との矛盾をそのままにしていたことが戦争責任の問題と直結する。特に第4章ではっきりと書かれているが、憲法が規定する天皇制には明らかに矛盾があるのにそれを解決せずどうしてあいまいなままにしてきたのだという怒りが主張の中心に据えられている。加害者臨床の視点から、被害者の被害者性を構築し、責任の所在を明確にするのが重要だという意見も印象に残った。 「天皇への敗北」という、解釈が分かれそうなタイトルに敢えてしたのだろうと推測する。シリーズ一作目で引用されていたアガンベンがコロナ禍で行った「剥き出しの生」や緊急措置は非合理だとする主張を彷彿とさせた。すなわち、大衆が少し違和感を覚えるようにチクリと刺す。そのようなレトリックを使いこなすのが哲学者の役割だからだ。- muma@casa_muma2026年6月13日読み終わった私には難易度が高い内容だったけど、國分功一郎さんの著書が好きなのでこれも購入。 立憲民主主義は、政治が民主主義を振りかざして憲法を脅かそうとすると天皇が前に出てくることでそれが抑制される、というのが面白かった。 こういうふうに勉強できれば覚えられるんだろうけどな
木村久佳@kuCCakimura2026年6月13日読んでる「日本国憲法の中に、立憲主義が危機に瀕するとそれを守るために天皇が前にせり出してくる構造が内蔵されていた」p.30 今じゃん!!!!!と感動しながら読んでます
yt@yt2026年5月28日読み終わった「戦後日本の憲法学者たちには、単に憲法の専門家である以上の任務が課されていたことになる」(p17) 憲法論ではなく憲法学論、それは文学と反応する。 敗北としているけど、これこそが象徴としての機能なんじゃないかと思えた。 天皇制、結構いいじゃないか。 「ただ、あの時の罪悪感のようなもの、自分の頭で考えずに時代の雰囲気に乗っかっていたということへの後悔が、三〇年経った今でも僕の中にあります」(p108) 個人としてしっかり主権を形成するなんて、西洋でやればいい。 責任と責任感の関係はもうしばらく考える。 「戦争加害の最高責任者に対する追及が然るべき仕方でなされてこそ、温存されてきた日本国民の被害者意識もまた白日の下に晒されることになろう」(p216) 加藤典洋から信田さよ子へ。 30年来のけじめをしっかりつけ、まだ考え続ける著者は偉い。









吉田真哉@yancy_752026年5月4日読み終わった戦後日本に訪れた立憲主義の危機を救ったのは誰か? なぜそれは「敗北」なのか? 人気シリーズ最新刊のテーマは「日本」。天皇・憲法・戦後を憲法学と文学の両面から語る。講演ベースなので読みやすく、また抜群に面白い。國分さんの本って毎回アツいですよね。 天皇制の曖昧さについて「「昭和の文人」と「昭和の憲法学者」が教えてくれているのは、ごまかすなということです。筋の通らないことをやり過ごすなということです」とか、けじめとしてこの本を書いているとか。自分は何者でもないけれど上の世代ではあるので、しっかりしなければ…。

- しぎしぎ@shigigi2026年5月3日読み終わったほぼ一気読み。天皇がリベラル(≒護憲派)と成らざるを得ない理由を憲法に求め、「天皇がせり出してくる構造」と書かれたのに膝を打った。奇しくも改憲を至上命題とする政権と共に迎えた憲法記念日に、著者はなにを思うのだろう。

- ほんよみたい@honyomitai2026年4月23日読み終わった立憲主義が危機に陥ると天皇が前にせり出てきて天皇のリベラルな発言で一命をとりとめることがあり、国民は主権者として自分たちの権利を権力者に抑圧されないように権力者を抑制するものとしての憲法を扱えていない、そのようなリテラシーが育っていない、という話。 つくづく戦後の反省をしそびれてここまで来てしまったのだということを思わせられるが、それを天皇制という観点ではこれまであまり考えたことがなかったので、面白かった。

Takahiro Hirano@taka_1642026年4月17日読み終わった一気に読んだ。國分功一郎さんの議論を読んでいると、知性とは、頭の回転が速いとか、論理操作に優れているとかというよりも、正直であることなのでは、という気がしてくる。 なかなかのタイトルだなと思ったが、想像していた内容ではなかった。 戦後民主主義と憲法学がテーマ。特に、第二次安倍政権に対する批判がある。 立憲民主主義とは立憲主義と民主主義の組み合わせだが、実は緊張関係にある。いかに民主的プロセスであっても、憲法の価値に違反するものは制約されるのが立憲主義という考え方。第二次安倍政権はその原則を蔑ろにしたというのが國分さんのスタンス。 戦後憲法学は、その原則を国民に伝えてきた。しかし、立憲主義の原則が危機に陥ったとき、それに対抗できたのは「天皇のお言葉」だった。結局のところ、国民は憲法の価値を自分のものにできていないのではないか? それが「天皇への敗北」の意味である。 第1章と2章は論文調か講義調かの違いで、上記の論点を扱っている。それ以降は、この問題意識の延長線上に加藤典洋『敗戦後論』が論じられる。前半はとてもクリアなのだけど、後半は論理を追うのがなかなか難しい。それは加藤さんの議論が「くねくね」していることに起因しているような気もする。



TOMOCK@To_mock2026年4月17日買った読み終わった一気に読んだ。 そもそもわたしは天皇制自体に反対であったけど、この本を読んでよりさらに天皇制に反対の気持ちになった。そもそもなぜ存続すること前提な議論なのか、なぜ、日本国憲法に「天皇」が入っているのか。 リベラルですら、天皇を敬い奉るのはなぜか。 人権的な観点からいったら、廃止一択だし、そうした身分のヒエラルキーは今も差別を生んでいる。



































