明日、あたらしい歌をうたう
30件の記録
カミーノアン@kaminoan36992026年3月14日読み終わったまた読みたい感想読書日記角田光代物語を読み進めるうちに、続く日常は決して当たり前ではないのだと痛感した。新は、父を巡る出来事を通して、日々の時間がいかに脆く儚いものかに気づき、静かな衝撃に包まれる。同時に、匠人がどんな思いで自分に寄り添っていたのかを、父の姿を重ねるようにして少しずつ理解していく。 文化祭のバンド活動も、やがてそれぞれの人生へと散っていく一瞬のきらめきにすぎない。「みんないつか、それぞれの河を渡るのだ」という言葉の通り、若い時間は確かに終わっていく。それでも、その瞬間に交わされた想いや音は、静かに息づき続ける。 終盤、新がまだ出会っていない頃の両親を思い浮かべながら歌う場面は、過去と現在、そして存在しえた未来がひととき重なり合うようで胸を締めつけられる。時の流れの優しさと残酷さが交錯する、美しいラストだと思った。 また、音楽がもたらす感覚の描写も印象的だ。演奏のなかで世界が色を変え、自分が少しずつ成長していくような感覚。初めてスタジオで音を出したときの、あの高揚と一体感がよみがえる。 さらに、くすかが音に満たされ「なんでもできる気がする」と感じる場面には、初めてライブに身を委ねたときの全能感が重なった。ロックの力がこれほど率直かつ鮮やかに描かれた作品は、そう多くないだろう。









- メルキー@dogandbook2026年3月13日読んでるこんな話に胸打たれる感性がまだ私には残っていたんだな。 一番新しい輪郭がはっきり見え出した経験は、人生に意味なんてない、という言葉を聞いた時だけど、両立するかな。 劣等感を覚える相手の二人にもそれぞれくらいかものはあふのだろうけど、そこを主題とした話を書かないのが良かった。それを書いてしまったら、人は誰にでもその人の地獄があるんだよという説教じみたものになってしまう気もする。


月書房@sunnytree03832026年3月7日読み終わった歌詞は文章で伝えられても、リズムや音の高低までは伝わらない。読み終えて、それももっと知りたい、教えてー、と思った。生まれの違いやどうしようない劣等感を超えて繋がりを感じさせてくれるのが芸術で、親子で対比になっているのがよかった。
花蝶@hana-choh2026年3月5日読みたい作者の角田光代さんが、『どんなにちっぽけな原因であれ、奈落の底に落とされた気分で、もうだめだと思いこみ、起き上がることすらおっくうなとき、あなたは何に救われてきましたか? 私たちを救ってくれるものはあると思います。そうしたものと出会うということは、けっして生きやすいとはいえないこの世界に、私たちだけの居場所を作るようなことなのだと思います』とおっしゃっています。そんな物語です。 ちなみにわたしは音楽です。





mo@utakataroro2026年3月1日読み終わった「こんなの、なんでもないことじゃん。こんなこと何度でもあるって。こんなことがあるたびに、生きててよかった、よかったって言ってたら、もっともっとすごいことがあったときに、よかったが満杯になって死んじゃうよってこと」とおもしろくなさそうに言う。 「え、何それ、今の、ちょっとよくわかんない、どういうこと?」くすかが訊くと、「だーかーらー、終わった今日よりもっとたのしいことが、明日からだってずっとあるってこと!」となぜか怒ったように言い、くすかの背中を思い切り叩いた。 ――(角田光代 著『明日、あたらしい歌をうたう』,P86)
7@hi_na2026年3月1日読み終わった音楽によって今まで見てきた世界が変わった、色付いた経験が自分にもあって、なんだかその頃のことを思い出してしまった。 縋るように聴いてたなぁ。 あらた君に匠人と陽菜がいてよかった。 くすかさんが庭田さんと再会できたことも。
文音こずむ@ayanekozumu2026年2月27日読み終わった作中に出てくる曲はモデルがあるのだろうか。曲を1から考えたのだとしたら角田さんは凄いな そして私は音楽をやっているけれど作中のように曲を感じたことがなく、角田さんの表現力の豊かさに脱帽。人生がとても楽しそう 少し文字も大きめで読みやすく、表紙のように鮮やかな小説だった






















