木

47件の記録
- 酒飲みぱんだ@sakenomipanda72025年10月6日ついでながらいえば、紅葉黄葉ほど美しい別れ、あるいは終りといったらよかろうか、ほかにあるまいと私は思っている。今年のいのちの退き際に、ああも華やかに装いを改めて、しかもさりげなくふっと、なんのためらいもなく、居場所をはなれてしまう。はなれて散り敷けば、これがまたどこに舞いおりようと、かならずぴたっと姿よく納まって美しい。
- jyue@jyue2025年9月4日読み終わった読書日記9月某日 郵便局へ向かう途中の信号待ちで、どこかから飛ばされてきたビニール袋が高く舞い上がる。ずいぶん高いところまで上がったなあと見上げていると、ゆらゆら、ゆっくり落ちてきて、雨上がりの強い太陽に照らされてきらきらと光る。昔からこういう瞬間が好きで好きでたまらない。学生の頃はこういう気持ちになりたくて、ゲオで100円のDVDをたくさん借りて観た。 幸田文の『木』を読み終える。本当に良かった、良かったことをうまく文章に出来ない点も含めて素晴らしかった。まだ誰とも分かち合えない素晴らしさをひとりだけで抱きしめて眠りたい。
- jyue@jyue2025年8月29日読み終わった読書日記8月某日 『森があふれる』を休憩時間と夜で一気読みし、夢のなかで森林浴したような心地になったから、これはこのまま森のなかから抜け出さずにもうしばらく滞在していよう、という気になり幸田文の『木』を読み始めた。ぐわあっと自分のなかの何かがうごめくのを感じる。中学生の頃に『闘』を読んだ朝の読書時間を思い出し、そうそうこれこれ、幸田文はこういう読み方をさせる作家だった、と浸る。朝。夏休みの音がする。笛を吹く音と、水が弾けて鳴る音と、体重の軽い子どもが走るとき特有の音と。それをかき消すように飛行機が通過する、音が混ざり合う。いま何を考えていたんだっけ。ウォークインを開けると昨晩つけていたエアコンの冷気が残っていて、だから何というわけではないけれど、ああ冷気が残っているなあと思う。お盆は子どもの頃の記憶が引っ張られて出てきやすく、おじいちゃんの孫だったな、おばあちゃんの孫だったな、と思う日が多い。
- Rika@ri_books_2025年8月25日読み終わった心に残る一節「その檜は、生涯の傾斜を背負って、はるかな高い梢に頂いた細葉の黒い繁みを、ゆるく風にゆらせていた。そのゆるい揺れでも、傾斜の軀幹のどこかには忍耐が要求され、バランスを崩すまいとつとめているのだろう。木はものをいわずに生きている。かしいで生きていても、なにもいわない。立派だと思った。が、せつなかった。」 p.43〈ひのき〉
- クリップ📎@clipper522025年8月18日気になる読みたいヴィムヴェンダースが日本を舞台にして撮影した「PERFECT DAYS」という映画。主人公の役所公司が読んでいた本。ただそれだけで読んでみたい衝動に駆られる。 いまは長編小説を読んでいる途中で積読もまだまだあるのでまたいつか。でもかならず。
- sakura@sakura_042025年8月17日読み終わったすっかり物語の背景画のようになってしまっていた、檜や藤といった草花たち。人間の生活に寄り添う"自然"ではなく、生々しい彼らの生とそこへ向けられる一心な眼差しを読む。ありのままを描く筆者の言葉に滋養を得て、窮屈な休憩室の隅っこで、木々のようにすくすくと伸びゆく心地を味わう🌳
- mimosa@mimosa091900年1月1日読み終わった映画「perfect days」で気になり読んでみた。日本語の美しさが印象的。言葉は時代と共に変わるものだけれど、変わらずにあって欲しいものもある。